椰子とプルメリアとハイビスカス

心はいつも熱帯の楽園。

Before the Fall

2017-07-26 17:42:47 | 読書
"BEFORE THE FALL" by Noah Hawley



夏の夜、自家用機が大西洋に墜落します。乗っていたのは、自家用機をチャーターした大富豪デイビッドと妻マギー、2人の子ども、デイビッド一家の護衛ジル、大富豪の友人キプリング夫妻、操縦士のジェームズ、副操縦士のチャーリー、客室乗務員のエマ、そして、マギーが休暇中に知り合った売れない画家のスコットの、11人。

乗客と乗務員全員絶望かと思われる状況のなか、スコットとデイビッドの4歳になる息子の2人が奇跡的に助かります。スコットは肩を負傷した状態で少年を背負い暗闇の大海原を延々8時間泳ぎ、海辺にたどり着きます。少年の命を救ったスコットは一躍ヒーローとなるのですが、あまりにセンセーショナルな出来事ゆえに、マスコミはスコットの背景に何かあるのではないかと疑い、調べ始めます。

スコットから話を聞いて彼にやましいところはないと信じるのは、国家運輸安全委員会のエンジニアとして事故調査を進めるガス。物語は、事故調査チームの活動と同時進行的に、犠牲者1人1人にスポットを当て、彼らの墜落前の日々を振り返る形で事故の原因に迫ります。すると、誰もが何かしら問題を抱えていたり深刻な状況に巻き込まれていることがわかり、ひょっとしたら墜落は事故ではなく誰かが故意に起こしたものではないか、と思わせられるのです。

事故ではないとしたら、自家用機を墜落させたのは、マスコミが騒ぎ立てるようにスコットなのか。それとも、犠牲になった乗客か乗務員の1人なのか。あるいは、テロという線も否定できないのか。

読み進めるうちにだんだんと真相に近づいていき、思わず手に汗握ってしまいます。最後の最後まで読んで、「そうだったのか!!」と読者はうなることになるのですが、このあたりは物語の構成の見事さに脱帽です。

エンターテイメント的要素たっぷりのミステリー、きっと日本語版も出るだろうと思ったら、ハヤカワ・ミステリ文庫から出ていました。「晩夏の墜落」です。

真夏の夜にお勧めの1冊です。
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4 コメント

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おもしろそう・・・。 (tomy)
2017-07-26 22:26:09
Kayさんの解説だけでも惹きつけられてしまいました。
夏休みに読もうかな~っと
Amazonぽちっちゃいそうなわたしです。
Unknown (k-24)
2017-07-26 23:05:19
kayさんは、たくさん本を読まれますね^^
忙しいのに、時間の使い方が、
とっても上手だと思います。

私は、うちにいるのに、
なんだか、時間がないように感じます。
多肉を見つめている時間が、多すぎるのかも^^
kayさんを見習いたいわ(*^^*)
tomyさん (kay)
2017-07-27 08:48:12
面白かったですよ!
どうぞぽちっとしてください。
仕事のストレスも吹き飛びます。
k-24さん (kay)
2017-07-27 08:49:58
活字中毒なので、本がないと落ち着かないんです~。
でも、k-24さん家のような素敵な多肉ちゃんの寄せ植えが
我が家にもあったら、わたしだって絶対そちらのほうに気持ちがいくわー。

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