今回の「世界ふしぎ発見!」(TBS)のマチュピチュ特集にはちょいと期待はずれ。
内容が薄かったし、これといった新「発見」を報じるものでもなかった。
もっとも、マチュピチュはいろんなドキュメンタリー番組で頻繁に取り上げられるから、いまさらながらという感じもするし、作り手としても不利な題材なのかも知れない。
そして番組は、マチュピチュを発見した考古学者・ビンガムの名を冠した超豪華列車で行く旅を紹介。
古代ロマン漂う場に相応しくないように思えたが、しかしこれが真実なのだ。
そして思った。これは21世紀の、エジプトなのだ。
そこに巨大遺跡があれば、欧米諸国からたくさんの旅行者が、旅行・旅客業者が、わぁっとなって押し寄せてくる。これこそまさに世界の「ふしぎ」ではないだろうか。
なぜ、考古的資料がここまで観光及び産業資源となりうるのだろうか。
人の好奇心は時に団塊となってわぁっと一部地域を集中砲火し、その社会や産業、資本などをメタメタに改造するという怖さをも兼ねている。
さりとて好奇心を削がす真似など出来ない。好奇心は生きるうえで必須だ。観光資源も、資源に乏しい国には無くてはならないし、露天を掘って手に入れるよりはよほど環境にはやさしいか。
それでも…。
世界遺産とマスツーリズム問題は、実に根深くややこしく、そして人間社会を考えるには大変面白い「クエスチョン」ではないだろうか、と思えた。
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