カヤ日記

活動する研究者、かやちゅ。@カヤニストの行動記録
カヤネズミの研究&保護活動や野生生物の保全に関する話題をつれづれに

第2回大阪府内カヤネズミ一斉調査ご協力のお願い

2019-09-30 | 事務局長備忘録

大阪自然環境保全協会草地生態系研究会では、2017年の第1回の調査に引き続き、
2回目の大阪府内でのカヤネズミの一斉調査を行います。

カヤネズミを取り巻く草地環境の状況の変化を把握することを通じて、大阪の自然
環境を知り・守るための大切な活動として継続していきたいと考えています。
ぜひご参加・ご協力をお願いいたします。

10月6日(日)に京都の桂川でモデル調査を実施します。
調査のやり方や、フィールドマナーなどをレクチャーしますので、カヤネズミ調査
未経験の方は、こちらにご参加下さい。

------------------------------------------
【大阪府内カヤネズミ一斉調査】
大阪自然環境保全協会草地生態系研究会では、2017年の第1回の調査に引き続き、
2回目の大阪府内でのカヤネズミの一斉調査を行います。

カヤネズミは、オギやススキ、ヨシがまとまって生えている草はら(カヤ原)を
主な生息地とし、それらの植物の葉を割いて編んだ球形の巣で子育てをします。
かつては河川、田んぼの周りの草地、茅場などで普通に見られた生き物なのです
が、近年の河川改修や開発などによって草地が失われたり、環境が悪化して全国
的に個体数が減少しています。大阪府のレッドリストでは、準絶滅危惧種に選定
されています。

引き続き調査を行うことでカヤネズミを取り巻く草地環境の状況の変化を把握す
ることを通じて、大阪の自然環境を知り・守るための大切な活動として継続して
いきたいと考えています。
ご参加、ご協力よろしくお願いいたします。

募集対象:大阪府内において調査を所定の方法でボランティアで実施いただける
グループまたは個人
調査期間:2019年9月より実施中~12月20日(金)まで
*ご協力いただいた方には、調査のまとめをお送りします。
詳細 記録用紙

<草地生態系研究会主催モデル調査>
調査のやり方や、フィールドマナーなどをレクチャーしますので、カヤネズミ調査
未経験の方は、こちらにご参加下さい。

日時 2019年10月6日(日)
場所 桂川河川敷(小雨決行)
集合 9:30 京阪淀駅北改札口
申込 kayachu★kayanet-japan.com(★を@に変えて送信)

*一斉調査に関する申込み・問合せ先:公益社団法人大阪自然環境保全協会
〒530-0041 大阪市北区天神橋1-9-13 ハイム天神橋 202
電話:06-6242-8720 FAX:06-6881-8103
e-mail:office★nature.or.jp(送信時に★印を半角@にして下さい)


城陽五里五里の丘 カヤネズミを守ろう2019(第3回・第4回)

2019-09-11 | 取材・講演・セミナー

城陽五里五里の丘生き物塾「カヤネズミを守ろう」のご案内です。
第3回・第4回は春に手入れをしたカヤ原で生きものの観察をします。
全4回のうち、2回以上参加いただいた方には、かわいいカヤネズミの缶バッジを進呈!
みんなで育てたカヤネズミのすむオギ原を、ぜひ一度見に来てください。

**************************************
城陽五里五里の丘 生きもの塾
カヤネズミを守ろう!
~カヤネズミが安心して子育てできる環境をごりごりの丘にみんなでつくろう~

城陽五里五里の丘には、水辺、草地、森がそろっています。
多くの野生生物が生息する未来の「生物多様性の宝庫」として注目されています。
公園にはすでに様々な植物が育ち、動物が生きています。
日本一小さなネズミ「カヤネズミ」とそのすみかである「カヤ原」について学び、
そしてそれらを守る活動に城陽五里五里の丘で参加しませんか。

※カヤ原:オギやヨシ、ススキなど、昔から生活の中で使われてきた「イネ科」
植物の生える場所のこと。

第3回「春に手入れしたカヤネズミのすみか(カヤ原)を覗いてみよう」
(日時)2019年9月14日(土)13時30分~15時半
    雨天時は9月21日(土)13時30分~15時半
(場所)城陽五里五里の丘(京都府城陽市富野北角14-8)
(内容)オギ原の観察と生き物調査
 (対象)自然保護に関心のある一般の方(子ども~大人、小学生以下は保護者同伴)
(参加費)無料
(持ち物)動きやすい服装、動きやすい靴(坂道・天候によってぬかるみます)、
     軍手、帽子、飲み物、タオル
(その他)要予約(定員40名程度)
(指導)畠 佐代子(全国カヤネズミネットワーク代表、博士(環境科学)、
    滋賀県立大学環境科学部非常勤講師)

*予約受付中*
第4回「春に手入れしたカヤネズミのすみか(カヤ原)を覗いてみよう」
(日時)2019年10月12日(土)13時30分~15時半
    雨天時は10月13日(日)13時30分~15時半
(内容)オギ原の観察と生き物調査

(申込・問合せ)京都府立木津川運動公園(城陽五里五里の丘)(電話:0774-66-6022)
チラシ


城陽五里五里の丘 カヤネズミを守ろう2019&いきもの調査報告会

2019-04-25 | 取材・講演・セミナー

城陽五里五里の丘生き物塾「カヤネズミを守ろう」を今年も開催します。
早いもので、今年で4年目となりました。
第1回は4月27日(土)です。
全4回のうち、2回以上参加いただいた方には、かわいいカヤネズミの缶バッジを進呈!
みんなで育てたカヤネズミのすむオギ原を、ぜひ一度見に来てください。

また、5月11日(土)(13時半~15時半)には、五里五里の丘で3年間行ってきた野鳥と昆虫(チョウ・トンボ・バッタ)調査の報告会を行います(申込不要、先着50名)。
山砂採集跡地の自然がどのように変化しているのかを、生き物の姿から考えます。
どなたでも参加していただけますので、気軽にお越しください。
**************************************
城陽五里五里の丘 生きもの塾
カヤネズミを守ろう!
~カヤネズミが安心して子育てできる環境をごりごりの丘にみんなでつくろう~

城陽五里五里の丘には、水辺、草地、森がそろっています。
多くの野生生物が生息する未来の「生物多様性の宝庫」として注目されています。
公園にはすでに様々な植物が育ち、動物が生きています。
日本一小さなネズミ「カヤネズミ」とそのすみかである「カヤ原」について学び、
そしてそれらを守る活動に城陽五里五里の丘で参加しませんか。

※カヤ原:オギやヨシ、ススキなど、昔から生活の中で使われてきた「イネ科」
植物の生える場所のこと。

第1回「カヤネズミが巣づくりしやすい環境(カヤ原)づくり」
草地ってどんなところ?カヤネズミってどんな生きもの?
はらっぱの生きものに触れてみよう。
(日時)2019年4月27日(土)13時30分~16時
    雨天時は4月28日(日)13時30分~16時
(場所)城陽五里五里の丘(京都府城陽市富野北角14-8)
(内容)オギ原保護活動と生きもの調査
(対象)自然保護に関心のあるみなさん(小学生以下は保護者同伴)
(参加費)無料
(持ち物)動きやすい服装、動きやすい靴(坂道・天候によってぬかるみます)、
     軍手、帽子、飲み物、タオル
(その他)要予約(定員40名程度)
(指導)畠 佐代子(全国カヤネズミネットワーク代表、博士(環境科学)、
    滋賀県立大学環境科学部非常勤講師)

*予約受付中*
第2回「草引きしてすみ心地よいカヤネズミのすみか(カヤ原)づくり」
(日時)2019年6月8日(土)13時30分~16時
雨天時は6月9日(日)13時30分~16時に延期
(内容)オギ原の観察と外来種の選択除草など

(申込・問合せ)京都府立木津川運動公園(城陽五里五里の丘)(電話:0774-66-6022)


テニスボールとカヤネズミの話

2019-04-23 | 気になるニュース

先日から、ツイッターでのあるつぶやきを皮切りに、ウィンブルドンの使用済みのテニスボールをカヤネズミの巣の代わりにして保護活動をするという話題が出回っています。
これは別に新しい話題ではなく、20年ほど前に実施されたもので、その後いろいろな媒体で紹介されています(上記のツイートには根拠となる記事が示されていませんが、2001年のBBCの記事もしくはその後追いの記事を見てつぶやかれたもののようです)。

私自身は、当時この話を取材した方から「あんまり効果がなかったようだ」と聞いていたのですが、イギリスのハル・シティの生物多様性アクションプランにも、カヤネズミはテニスボールの巣をほとんど使わなかったと書かれています(そりゃそうでしょうね)。

しかしネットで拡散されている記事にはこうした経緯が省かれていて、「いい話」「かわいい」「日本でもやってほしい」「田んぼの周りにテニスボールを刺してほしい」などというつぶやきとともに、ツイッターだけでなくフェイスブックにも飛び火して、ネットのまとめサイトなどでも後追い記事が書かれ、どんどん広まっています。

これから、カヤネズミの繁殖シーズンに入るにあたり、この状況は非常にまずいと思っています。
そもそも、環境のキャパがないところに、テニスボールをおいてもカヤネズミは守れません。
主にイネ科やカヤツリグサ科の草を割いて編んで巣を作る習性があり、営巣場所にはそうした草本類が十分にあることが必要です。
草刈や稲刈りで、巣が丸見えになったら、その巣を放棄してしまいます。
テニスボールを刺しておけば問題ない、というわけにはいきません。

カヤネットのホームページでは、テニスボールを使った保護活動は効果がなく、かえって敵に所在を目立たせやすくなるため、安易に行わないように呼びかけています。

Q:テレビでやっていた、イギリスでのテニスボールを巣にしたカヤネズミの保護活動、日本でも効果はある?

知り合いの方がもし話題にされていたら、「テニスボールではカヤネズミを守れないよ」とぜひ教えてあげて下さい。
誤解に基づいた知識で、誤った判断がされないよう、どうぞよろしくお願いします。

それにしても、実質的でない、目先だけの保全活動が「かわいい」というだけでぱーっと広まってしまうのは、なんなんでしょうね。
20年間、地道にカヤネズミの生息地保全に取り組んできた身としては、なんともいえず、つらい気持ちになります。


講演会「草原の小さな編み物名人、カヤネズミの生態と保全」

2019-04-13 | 取材・講演・セミナー

ブログには直前の告知になってしまいましたが、明日は、岡山県自然保護センターでカヤネズミのお話をします。
お話のあとは、センター内のカヤネズミが生息する湿地で自然観察会も行います。
岡山県は調査や観光で何度か訪れましたが、自然保護センターは初めてなので楽しみです。

************************************
岡山県自然保護センター友の会講演会
「草原の小さな編み物名人、カヤネズミの生態と保全」

開催日 2019/04/14(日) 13:00-15:00
開催場所 岡山県自然保護センター 〒709-0524 和気郡和気町田賀730
対象 どなたでもご参加可能です
参加費 無料
定員  定員無し
講師  畠 佐代子 氏(全国カヤネズミ・ネットワーク代表)
申し込み方法・詳細