わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

翁その6

2009年09月27日 | 日記・エッセイ・コラム

Okina13

さて、翁の制作の段階で宣言した期限もあとわずか。もう27日だから完成しても良い頃であろう。従って、完成したものを紹介する。と、大げさなことを言っているもののたいしたことではない。

とりあえずは出来上がったところの写真だ。当初予定していた顔色とは若干違った色合いで出来上がったのだが、これは別に最初からこうしたわけではない。色を作っている段階でこんな色になってしまったと言うこと。本来であれば古色をかけて完成となるのだろうが、これまで作ってきた翁ではそうした彩色を施していた。だから同じものでは面白くない。また、この色は古色の代わりに「弁柄」を使ってぼかし網を使い、古色に仕上げた・・・というよりも、古色ではなくて、酒飲みの色になったという具合である。

良い具合に酒を飲み、すっかり酔っぱらった状態の顔つきになった。本来の翁の色とは違ったものの、これはこれで面白い顔つきと言えよう。自分も大の酒好きだし、年寄りが大酒を飲んでも別に構わないと思っているから、これはこれで「酒飲みの翁」というタイトルを付ければいいことになる。

何か言い訳のようにも聞こえるが、大勢に展示するわけでもないし、自分で鑑賞するだけの能面だから、どうにでもなるところが自作のいいところであろう。というところで翁の話は一段落。

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十六の写真。こちらも完成したものだ。もともと「小面」と同じような造りだから彩色も小面と同じように行った。ただ、男面と言うことで表面の胡粉の色は若干の黄土色や肌色をませたものを使った。小面の場合は少女の顔だから全くの真っ白にしていたが、この十六の仕上がりは幾分黄土がかったものに出来上がったのだ。そこに、さらに古色をぼかし網で仕上げたところ、上の写真のような色合いになったと言うことである。

この色具合は、見本のカラーコピーと比べても似ているから、これはこれで正解であろう。最初に見せた翁も、弁柄を使わずに古色だけで終われば、似たような仕上がりになるのだ。ただ、年寄りの顔は(自分もそうだが)いろいろと汚いところがある。それを余りきれいに仕上げた場合、帰って違和感を覚えることになる。で、酔っぱらいにしたという勝手な理屈である。

さて、2個の能面も完成予定前に出来上がったので、今回の課題はクリアした。能面教室の次なる課題はまだ示されてはいない。今回の課題である「十六」とその前に作った「嘘吹き」は、11月にある市民文化祭に展示されるので、一応今年度の目標は達成された形になるのだが、年度末まではまだ期間があるから、11月以降の次の課題が待たれる。

次は何が指定されるのかまだ分からないが、いずれにしてもまだまだ楽しみが続くと言うことだ。

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