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大坂城と早産児核黄疸

2017-06-18 05:47:10 | 小児科
金曜日、大阪に向かうプロペラ機から、大坂城が見えた。



お城って、やっぱりすごい建築物だ。
こんなに小さく見えていても、威圧感がある。



小児神経学会は1日半の参加だったけれど、得るものいっぱい。
特に「見逃されている難病〜早産児核黄疸の治療・予防戦略〜」。

1000g未満の未熟児が普通に助かるようになって、新たな脳性麻痺が出てきた。
それが早産児の核黄疸によるアテトーゼ型脳性麻痺。
座長の愛知医大奥村彰久先生が概要を講演。
現在報告されている頻度は年に8例ほどだが、実際はもっといる模様。

黄疸の治療、光線療法や交換輸血は、神戸大・中村の基準で今も決められていると思う。
成熟児はそれでOKなのだが、うんと未熟な児は血液脳関門の未熟性により、基準値であっても生後当分の間ビリルビンが脳内に行くらしい。
そして早産児は核黄疸によるアテトーゼ型脳性麻痺の症状も成熟児のそれとは異なり、新生児期はほとんど症状がわからない。

発見の契機としては、
・MRI-T2強調像で淡蒼球の高信号(「ハの字型」で乳幼児期(生後半年から1年半頃)のみ-新生児期もその後もこの所見はMRIでわからず)
・ABRがほぼ全例あきらかな異常なのに実際は聞こえている(ABRは1000回の電気信号の加算なのでこういう現象に)。
・そりかえりが非常に強い

そして正期産児のアテトーゼ型脳性麻痺との違いは、
・知的レベルが高い子が多い(成熟児は低い)
・下半身より上半身の機能が高い(成熟児は手の動きが苦手なのでOT・ST中心-未熟児はPT中心)
・筋緊張が非常に強く苦しさを訴えるので、理学療法のために緊急入院することも
・感情による筋緊張の変化が激しく、筋緊張が低い時は首も座らない
・てんかんはほとんど合併なし
・知的レベルが高いので目の輝きがある

この核黄疸を予防するため、未熟児の黄疸治療の基準・治療が変えられる見込み。
神戸大学の森岡一朗先生がその経緯を話してくれた。
私達が未熟児・新生児医療をやっている時から、神戸大学はアンバウンドビリルビン測定などで黄疸治療の最前線にいたっけ。
森岡先生によると、アンバウンドビリルビン測定やアルブミン投与も含め、
採血を最小限にするため経皮黄疸計も併用しながら、満期になるまで(修正週数36週6日まで)光線治療も考慮することになりそう。

うちの外来には未熟児出身の子がたくさん来ている。
あの脳性麻痺の子はどうなのだろう、あの難聴とされている子はどうなのだろうと、考えてしまった。

やっぱり学会って得るものがたくさんあるなあ。
今日は旦那様の仕事が終わったらちょっと川に行く予定。
「熊出没」で通行止めになっていないといいけれど。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)
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