写真＝6月21日のソウル市庁前広場キャンドル集会
地下鉄３号線。ヨンシンネをとおり鐘路３街へ。ここで1号線に乗り換える。
ソウル市庁駅で下車、改札口に出ると何か騒然としている。いつもの雰囲気とは違う。人の出入りが多い。空気が熱い。
３番出口から地上に出て驚いた。ソウル市庁前の広場は言うに及ばず、世宗路にもロウソクを掲げた人たちが座り込んでいた。仮設舞台が広場前にできていて、司会者の呼び掛けに応じていた。
今回の米産牛輸入問題での政府の対応の批判に集中しているようだった。「19日に李明博大統領が記者会見して月齢30カ月以上の牛肉が食卓に上ることは決してないーと国民に謝罪をしていたのに…」とひとりごちたが、世宗路の人の波に、大統領の謝罪会見でも幕引きできない事態が今韓国で起きていると直感した。
時間は夕方7時すぎ。まだ日は暮れていない。昨年9月29日、高校用教科書検定・沖縄戦「集団強制死」削除に抗議するため開かれた沖縄・宜野湾市の11万人集会を取材してきた私は、ソウル市庁前の世宗路に座る人たちを見て「10万近くはいる」とオーバに感じるほどの人の波だった（23日付け「京郷新聞」では主催者発表6万人、警察発表9800余人）。だいたい、関西でこれだけ人が集まる集会などついぞ体験したことがない。路上に座る人の波が延々と続く感じがした
