河村顕治研究室

私と歩行分析 8

3次元動作解析システム・エリートはその後何度も業者さんが来て調整を繰り返したがいつまで経ってもぱっとしない。
そうこうしているうちにそれまでMS-DOSベースだったのがWindows95で動く新しいバージョンになると言うので大いに期待した。
キャリブレーションもそれまでの大型のフレームを使用する方法からワンドを振る新しい方法になるとのことだった。
しかし、この期待も裏切られる。
とうとう堪忍袋の緒が切れた。

それでどうなったかというと、イタリアから学会で来日していたBTS社の副社長(だったと思う)に会って直談判した。
そうすると、
「これまで多大なご迷惑をおかけした。ついては特別サービスの用意がある。」
とのことで、なんと無償でカメラがそれまでの4台に加えて2台追加されたのである。

カメラが増えたことでモーションキャプチャーは不安定ながら何とかできるようになった。
それでも、時々調子が悪くてデータが欠損することがある。

もうこの頃になると、消耗してしまって調子の悪いエリートに触るのがいやになってきていた。

その一方で、吉備国際大学での取り組みもだんだん成果を見せ始め、自前で研究費が取れるようになってきた。
一貫してCKCの研究を行ってきていたのだが、まずはCYBEXのレバーアームの先にフットプレートをつけてその基部にロードセルを仕込んでCKCでの足部出力を計測するようなことを始めた。

いらいらするエリートの計測よりもこちらの方が単純で、知りたい計測値がすぐに出るので、それからは研究費を取ってきては自前で計測システムを作って研究を行うやり方に自然とシフトしていった。
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