川本ちょっとメモ

★所感は、「手ざわり生活実感的」に目線を低く心がけています。
★自分用メモは、新聞・Webなどのノート書きです。

<安倍親友 加計学園> 「前川ショック」官房長官 記者会見 5/17~5/26 文字起こし

2017-05-28 09:01:53 | Weblog

2017-05-21
<安倍親友 加計学園> あなたは安倍首相がクリーンであると信用できますか? 「総理のご意向」文書 リーク全文文字起こし
2017-05-24
<安倍親友 加計学園> 「総理の意向」文書が裏付ける「加計」の流れ 「広域的に」「限り」の語句追加で京産大離脱
2017-05-26
<安倍親友 加計学園> 前川ショック(前文科省事務次官) 官邸側のネガティブキャンペーンは捨て置け
2017-05-27
「あったものをなかったものにできない。」からもらった勇気  ※前川氏の真実の姿がここに
2017-06-01
加計学園問題について語る 前川喜平氏(前文部科学省事務次官)記者会見全録 2017(H29).5.25. 文字化
2017-06-19
<加計学園> NHK新入手文書 「10/21 萩生田副長官ご発言概要」画像テキスト化(NHKクロ現 6.19.夜放送)



   官房長官記者会見のうち、加計学園関連を文字お起ししました。
   聞き取りできなかったところは○○で表示しました。

   以下に文章化した官房長官記者会見では、記者が官房長官会見
   のたびに、否定されても否定されても、しつこく「総理のご意
   向」文書について質問しています。しかし官房長官は一貫して
   まともに答えず、自身の「怪文書」認定の修正もしません。安
   倍内閣の暗黒ぶりを見せつけられます。官房長官が隠したおす
   ほどに、「総理のご意向」文書は致命的なのか?

   読売の、出会い系バー限定連続3回の「長官助け舟質問」にも
   注目。大新聞政治部がなぜ、スポーツ新聞芸能部の仕事ぶり?
 

5/17朝日新聞朝刊で「総理のご意向」文書の存在を報道
 安倍首相の親友が経営する「加計(かけ)学園」(岡山市)獣医学部新設計画の早期実現を目的として、国家戦略特区担当の内閣府藤原審議官が「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」などと文科省担当課に圧力をかけたとする文書の存在が明らかになりました。


5月17日 (水) 午前】 菅官房長官

Q1.一部報道でですが、国家戦略特区の獣医学部新設をめぐって、文科省が特区を担当する内閣府から「総理の意向だ」などと伝えられたとする記録文書を残していたとされていますが、官邸として把握されている事実関係をお願いします。

  ――まず、報道は承知していますけれども、そのような事実はありませ
  ん。内閣府に確認したところ、昨年9月に今治市分科会が開催されたこと
  もあり、関係省庁と議論はしているが、そういったことはない。官邸の最
  高レベルが言っているだとか、総理のご意向だと聞いている。こうしたこ
  とを言ったことはまったくなく、総理からも指示はない。そういうことで
  す。

Q2.報道によればですね、内閣府側ではなくて伝えらえた文科省側で複数の幹部がこの文書を共有していると報じられていますが、文科省側に対しては何らか調査等は指示されているのでしょうか?

  ――ええ、まず、文書については承知しておりませんし、いずれにしろ松
  野大臣の方で報道の内容について現在確認をしていると、こういう風に承
  知してます。
  
Q3.そうしますと安倍総理はこれまでの国会審議の中でこれに関連してですね、わたくしに相談があったことや圧力がはたらいたことは一切ないとくり返し答弁されてますが、この答弁にはまったく問題がないという…。

  ――まったく問題ないです。

Q4.確認ですけれども、「そのような事実は無い」というのは、発言の事実がないということでしょうか?

  ――いや、今報道されているのは事実ではない、ということですよ。あの
  文書がどういう文書か……さえ、ええ、作成日時だとか、作成部局だと
  か、そんなの明確になっていないんじゃないでしょうか。

Q5.役所の…、どの文書か明確じゃないということなんですけども、個人のメモとか、そういうものとして存在している可能性というのは…。

  ――(質問を押さえこむように)誰が書いたかわかんないんじゃないです
  か。そんな意味不明のものについて、いちいち政府として答えるものじゃ
  あないです。そういうことです。


5月17日 (水) 午後】 菅官房長官

Q1.松野大臣(※文科相)が国会で(※総理のご意向)文書の存在を確認中ということですが?

  ――その結果の報告はまだ受けていない。
  
Q2.民進党がこの問題(総理のご意向文書)で集中審議を求めていますが?

  ――怪文書のようなものだ。出どこも全く明らかになってない。そういう
  文書の中で、ということでしょうか?

Q3.午前の会見では、内閣府は事務的なやりとりをしていたということで、総理からは一切の指示がないということでした。文科省とのやりとりはどうでしょうか?

  ――それは国家戦略特区の中でやりとりがあるのは、各省とも当然でしょ
  う。しないほうがおかしいんじゃないでしょうか。だけどそのような内容
  はまったくないということです。


5月18日 (木) 午前】 菅官房長官 

Q1.内閣府が文科省に対応を求めて官邸の最高レベルが求めているという記載がある文書について、作成日時や部局が明らかでないと言われていましたが、今このような文書の存在を確認するというお考えはいかがでしょうか?

  ――本日報道されておりましたけれども、出どこも相変わらずわからな
  い、信ぴょう性も定かでない、という風に思っております。

Q2.記載されている出席者の方にこういう発言があったのかという確認をするというのはいかがでしょうか?

  ――いずれにしろ、文科省の方で報道されている文書について確認される
  であろうと思います。

Q3.きのう午後の会見で、国家戦略特区の選定について、法律に基づいてオープンに成されているという認識なんですが、影響力のある政治家の発言について過度に忖度するという可能性についてはどのようにお考えでしょうか?

  ――まずきのうも言いましたが、内閣府にも確認しましたが、官邸の最高
  レベルが言っているとか、総理のご意向だとか、そういう事実はない。総
  理からもそんな指示は一切ありません。また、文科大臣も昨日の国会で、
  総理から文科大臣あるいは文科省へ一切指示を受けたことはない、このよ
  うに答弁をされています。

   この国家戦略特区でありますけれども、これは何年も手をつけられなか
  った規制の岩盤にドリルで風穴を開ける制度であります。農業委員会の見
  直し、一般企業による農地取得、病床規制の緩和など、これはあの、前の
  政権(※民主党政権)で閣議決定をされたにもかかわらず棚ざらしになっ
  てきたものではないでしょうか。
 
   この獣医学部の新設も、平成19年の11月に今治市等によって構造改革特
  区に提案以来、長年実現できなかった、まさに岩盤規制ではなかったでし
  ょうか。提案の当初から加計学園は候補として記載をされていたものであ
  ります。

   総理の特区ではスピード感を持って規制改革を詰めるべき」、その指示
  のもとで地域の自治体や事業者の声に耳を傾けてできるだけスピーディー
  に実現をすべくですね、内閣府が制度を所管する省庁と厳しい折衝を行っ
  て議論を深めていくのは、当然のことじゃないでしょうか。

   今まで皆さんから生ぬるいとか手ぬるいとか、そういう批判はいくらで
  もありましたけれども、まさに構造改革特区、岩盤規制を打ち破っていく
  ためにはですね、関係省庁と内閣府の間で議論を深めていく、詰めていく
  というのは当然のことである。と、こういうように思っています。

Q4.ちょっと確認なんですが、さきほどの平成28年9月26日の日付だとか、対応者何々の書かれている紙のことなんですけれども、打ち合わせがあったかどうかというのは、今は確認されていないということなんでしょうか?

  ――してません。それは文科省でやられるでしょう。少なくとも、きのう
  出た内容については、出どこもわからず信ぴょう性も定かじゃない、きょ
  うのものも変わりはないと思います。


5月22日 (月) 午後】 菅官房長官

Q1.読売新聞の○○です。文科省の再就職問題で引責辞任をされた前川前事務次官がですね、在職中に売春援助交際の場になっている出会い系バーに頻繁に出入りしていたということが(※読売新聞の)取材で明らかになっています。官邸としてはこうした事実を把握されていたんでしょうか?
  ――そういう報道は承知しておりますが、政府としてその事実は承知して
  おらず、政府としてコメントは控えたいという風に思います。ただ、いず
  れにしても、国家公務員というのは国民全体の奉仕者であって、公共の事
  業のために勤務し、かつ職務の遂行にあたっては全力で公務に専念しなき
  ゃならない。こんな風に思っております。

Q2.読売新聞の○○です。前川氏はすでに辞職されているわけですけれども、在職中のできごととして、官邸として今後何らか調査したり聞き取りをしたとかする考えはありますか?
  ――まあ、詳細については承知いたしておりません。いずれにしても文部
  科学省の方で適切に対応するんだろうと思います。


5/22読売新聞報道 前川・前文科次官、出会い系バーに出入り
 文部科学省による再就職あっせん問題で引責辞任した同省の前川喜平・前次官(62)が在職中、売春や援助交際の交渉の場になっている東京都新宿区歌舞伎町の出会い系バーに、頻繁に出入りしていたことが関係者への取材でわかった。
   読売が官邸筋のネガティブキャンペーンに協力したと疑われている。「総理のご意
   向」文書にいかがわしいイメージを付加する読売報道。記事をよく読めば、「出入
   りしていた」という事実に、「こづかいを誰かにやったこともあるらしい」という
   想像文章を加えて、買春をにおわせる悪質さ。本来なら大新聞の1面で大きく扱う
   材料ではない。読売がネガティブキャンペーンに協力した、素材提供は官邸筋、と
   疑われている。



5月24日 (水) 午後】菅官房長官

Q1.民進党は今日の党の会合で、去年の11月9日に獣医学部の新設が決まる前日に、文部科学省内で文科省としては現時点の構想では不十分だと考えていることを加計学園に厳しく伝えるべきだなどとやりとりしたとされるメールを示しました。政府としてこのメールについてどのように把握されていますか? また、文科省や官邸からそういう指示はあったんでしょうか?

  ――いちいちそのようなメールについてですね、出元もわからないものに
  ついて政府としてはコメントは差し控えたいと思いますし、官邸はそうい
  った指示をするという事実はまったくないです。

Q2.こうしたことについて民進党はですね、事前に設置条件に合致するように助言するなど加計学園への特別な配慮があったのではないかと指摘していますが、これはどのようにお考えでしょうか?

  ――まったくわかりません。

Q3.前川(前)文科事務次官はですね、週刊誌のインタビューで、先日示された文書についてですね、本物だという主張をなさっていますが、政府としてはですね、あの文書の存在についてどういう風にお考えなんでしょうか?

  ――どういうことでどう言ったかということについて、政府としては今、
  承知してません。コメントは控えたいと思います。ただ、あの文書につ
  いては、政府としては、出所もわからず信ぴょう性もない文書だという
  ことに変わりはありません。

Q4.文科省は調べてその存在はなかったという結果を出しているんですが、あらあめて前川前事務次官に事情を聞くなどして再調査する必要性について……

  ――(質問の終わりを待たずに)前川さんが何を言ったかよくわかりま
  せんけども、文科省の調査では「ない」ということになってますから、
  それに尽きます。


5/25 午後5時前~ 前川・前文部科学省事務次官 記者会見


5月25日 (木) 午前】菅官房長官

Q1.獣医学部新設について総理のご意向があったなどと記された文章について、前文科次官の前川氏が「在職中に示された実在する文書である」という旨の証言をいたしました。17日の会見で長官は「怪文書みたいな文書である」という言及をされましたが、「怪文書」との認識はお変わりないでしょうか?

  ――まずですね、きょう、報道で承知してます。で、今言われました文書
  について、文部科学省が行った調査結果では存在が確認できなかった、こ
  ういう風に報告を受けております。

   また、報道の内容に関連して獣医学の新設に関する一連のプロセスにつ
  いて内閣府と文部科学省に確認したところ、内閣府は文書に書かれてるよ
  うな官邸の最高レベルが言ったとか、あるいは総理のご意向とかといった
  ことを言った事実はないし、総理からもそういった指図は一切なかったと
  いうこと(※報告)を受けています。
    「総理のご意向」文書は実在すると、前文科事務次官が証言した。官房長官自身
    が下した「怪文書」という評価を、それでも変えないのか? 菅官房長官は追及
    質問の主旨を意識的にはぐらかして、文科省から文書の存在の確認ができないと
    報告を受けている、と答える。

    遂には、前川・前事務次官の辞任経緯について個人攻撃を始めた。しかもその内
    容は、同日午後の前川記者会見とはまったく異なる。官房長官は、「総理のご意
    向」文書に、それほど苦しんでいる。

    安倍首相が国会答弁で質疑主旨をはぐらかして、悠々と、質疑相手や野党をから
    かったりこき下ろしたりするのと同類の手法だ。安倍首相のように、にやけては
    いないが。


   一方で文部科学省も、松野文部科学大臣が国会答弁した通り、総理から
  文科学大臣および文科省に対し指示を受けたことは一切なかった、こうい
  う風に説明をしております。

   また文書の中に私の関係で書かれている部分があります。私は書かれて
  いるような説明は受けた覚えはまったくありません。そして私の補佐官に
  も説明をしたということですけれども、補佐官に確認してもまったくそう
  した事実はない、こういう風に聞いております。
  
   また、今回の報道で前川氏は文部科学省を辞めた経緯について、自分に
  責任があるので自ら考えて辞任を申し出た。こういう風な記事がありまし
  たけれども、私の認識とはまったく異なっておりまして、前川氏は今回の
  文部科学省の天下り問題については、再就職監視委員会、その調査に対し
  て問題を隠蔽した文部科学省の事務方の責任者であって、また本人も文科
  省のOBの再就職のあっせんに直接関与していた。こういう報告になって
  います。

   そうした状況にもかかわらず、当初は責任者として自ら辞める意向をま
  ったく示さず、地位に連綿としがみついておりましたけれども、その後の
  天下り問題に対する世間からのきわめて厳しい批判等にさらされて最終的
  に辞任をされた方であった。で、このように承知しております。私から今
  の質問についてはそうです。

  <注記:5/25 午後5時ごろ、前川・前事務次官記者会見「辞任経緯」の項>
  [記者質問] 官房長官の会見で、前川さんが「文科事務次官という地位に恋々としがみつい
  ていた」ということを言われたが、これについて名誉毀損(きそん)など法的措置は考える
  か。

  [前川氏] まず、文科省の調査に関してですね。問題になる文書が確認できなかったという
  調査結果がありますけども、私はもう少しちゃんと調査すれば確認できると思いますし、
  松野大臣に関しては私の言動にコメントしないとおっしゃるのは、それはそれで結構だとは
  思うんですが、私の偽らざる気持ちをいえばですね、大臣を含め文科省の皆さん、私の後輩
  含め、本当に気の毒だと思っている。あるものをないと言わざる得ない。できないことをで
  きると言わざるを得ないとかですね。そういう状況に追い込まれている。そう私は受け止め
  ております。

  [記者質問] その大臣の懸念する言葉を、前川さんは直接聞いたのか。

  [前川氏] いえ、いま伺った限りの印象です。松野大臣には在職中大変お世話になりまし
  て、私は本当に尊敬し、敬愛する政治家です。だから、本当に私の偽らざる気持ちとして
  は、本当にお気の毒であると。十分サポートできなかったことは申し訳ない、そういう気持
  ちが先に立ちます。

   それから辞職の経緯は、誰に恨みをもつようなものでもなく、私は文科省のいわゆる天下
  り問題、再就職規制違反の問題について責任ある立場におりましたから、これは再就職監視
  委員会からも違法行為を指摘されましたし、私自身も自分自身が行った違法行為、それから
  違法行為を行った職員に対する監督責任、そういったものが問われた。私が引責辞任したの
  は、私の自らの意思であります。

   経緯を申し上げれば、1月5日だったと思いますが、松野文科大臣にこの監視委員会の調
  査状況、文科省の対応などをご報告した際に「かなり多くの処分が不可避です。こういった
  事態に到ったことについては、私が責任を取らざるを得ないと思います」と。従って「責
  任を取る形で辞任するということにさせてもらいたい」と申し出た記憶がございます。

   事務次官の辞職というのは勝手にできない。辞職を承認するという辞令をいただかないと
  いけませんので。承認していただきたいと、私の方から大臣に申し上げたんです。大臣は慰
  留してくださいました。しかし、私はこれは辞めるしかないと考えているということで、
  官邸と相談したいということで、大臣のお許しを得て相談に参りました。

   相談相手は杉田官房副長官でした。副長官に、これから起こるであろう文科省職員への処
  分がどのようなものになるかということを説明しながら、私自身の引責辞任についてもお許
  しをいただきたいと申し上げ、「それがいいだろう」との了承を得て、それを持ち帰って大
  臣に官邸の方からもご了解いただきました。ということで、事実上、私の辞職がそこで決ま
  ったということです。

   私自身の処分に関しては、私自身のお手盛りでやっているわけではありません。私は省内
  で処分を受ける側に回るということがはっきりしていましたので、どのような処分するかに
  ついては、文科省の中に独立チームを設けて、私はそこに入らずに、そのチームで監視委員
  会との調整を行い、大臣との調整も行い、決めていった。私は結果として、減給2カ月とい
  う処分を受けた。ですから、何かその地位に恋々としたとか、じたばたしたということは、
  私はなかったと思っている。
<注記終わり>



Q2.前川氏はその証言の中で、加計学園を前提にして選定が進んでいった、ま、行政がゆがめられたということも言っているんですが、この点についてはいかがでしょうか?

  ――あのう、これについてはですねえ、まったくそういう事実はないとい
  う風に思います。国家戦略特区については過去何年も手がつけられていな
  かった、規制の岩盤にドリルで風穴を開ける制度であります。今回の獣医
  学部新設については国家戦略特区法に基づく手続を経て、行政がゆがめら
  れたという指摘はまったくあたらないという風に思います。

   たとえば今日まで農業委員会の見直しだとか、一般企業による農地の取
  得、また病床の(規制)緩和など、民主党政権でも閣議決定をされたにもか
  かわらず、棚ざらしになっていたものであります。さらに獣医学の新設で
  ありますけれども、今治市が平成19年以降15回続けて愛媛県と協同で構造
  改革特区を活用した提案を行い、提案の当初から加計学園が候補として記
  載をされていたということも、これ、事実です。民主党政権の間にも7回
  にわたって要望があり、それまで対応は不可とされてきた措置を平成21年
  度の要望以降は「実現に向けて検討」と民主党政権において格上げをされ
  ております。そしてそれを安倍政権がさらに前進をさせて実現をさした。
  これが事実であります。

   なお今治市は、今治新都市開発事業に着手した昭和58年から、すなわち
  加計学園による獣医学部構想の誘致を決める前から、今回無償譲渡する土
  地を高等教育施設と位置づけて、歴代の市長が大学誘致をめざし、市議会
  も将来的に市が土地を購入することを平成12年、平成19年、平成20年と
  3回にわたって議決をしていた。と、このように報告を受けています。

Q3.前川氏は今回、この当該文書はあると証言しているわけですけれども、文科省は文書の存在を確認できなかったという調査結果を公表しています。再調査の必要についてはどうお考えでしょうか?

  ――いずれにしろ、文科省で適切に対処されるんだろうと思います。

Q4.野党側は前川氏の国会招致を求めていますが、これについてはどのようにお考えでしょうか?

  ――国会のことは従来通り、国会で決められるのだろうと思います。

Q5.前川前次官はTBSのインタビューの中でも「怪文書ではない」と証言しています。官房長官は会見でこれまで何度もですね、「○○は無い」と答えてる中で、あらためて前川氏が証言しているものについてどう思われますか?

  ――今、わたくしが申し上げた通りであります。文書については文科相が
  行った調査結果では存在が確認できなかった。そしてあの文書に書かれて
  いるように、官邸の最高レベルが言っているとか総理のご意向とかいうの
  は、内閣府が「そういった事実はない」と言う報告を受けています。

Q6.調査については文科省に任せるとおっしゃいましたけれども、政府として、この証言をしている前川氏に直接話を聞いたりするお考えはないでしょうか?

  ――いずれにしろ、そこはあのう、文科省の方で対応するんだろうと思い
  ます。

Q7.さらにインタビューの中でですね、文科省の力が及ばずこういう形になっているのは行政の形はおかしいんだと説明する責任はある。有るものを無いと言ったり、知っていることを知らないといったことを、これ以上やるべきでないと述べています。国家戦略特区をめぐって文科省の元トップがここまで証言されていることについて、政府としてはどうお考えになりますか?

  ――ご自身が責任者のときに、もしそういう事実があったら堂々と言うべ
  きじゃなかったですか?

Q8.官房長官、先ほど言われたことはですね、まあ、内閣府なり文科省がそう言ってるわけで証拠は何もないわけですね。

 ですからまず、この文書があるのかどうかまず確認するのが先決で、それには文科省のですね、総理の言われている発言がちゃんとあったかどうかとはちょっと若干、問題は別だと思うんですけれども、前川さんは朝日新聞のインタビューの方で、文書を専門教育課(※文科省関係課)の職員からもらったと。それから昨年の9月の9日から10月の31日の間に説明を受けたと。文書は同じ9月28日と10月4日にまあ2つもらったと。

  ○○と、もらった人を特定してまで答えてるんですけども、これに対して文科省の調査は共有ファイルを見てるだけで、個人のパソコンも何も見てないということで、はっきり言って、これはもう子どもだましに等しいと思うんですね。

 ですからここらへんを踏まえてですね、専門教育課(※文科省関係課)の人に聞くなりですね、個人のパソコンを調査するなりですね、そういう物証の調査がしっかりないとですね、水掛け論になると思うんですけども、どうでしょうか?

  ――文部科学省で調査した結果無かったと言ってるわけですから、それは
  やはり文科省で対応する話だと思います。それと同時に、ご自身が事務次
  官のときですから、ええ報道でも課長でしたか、そこは文科省で調査して
  いると思います。

Q9.文科省が糺されるという話ですけど、じゃ、専門教育課の職員に聞き取りを行うなりですね、個人のパソコンを調べるということに関してはしないんですか?

  ――いずれにしろ文科省で対応することですけれども、文科省の調査では
  担当課の職員にも調査したうえで、該当する文書の存在を確認できなかっ
  た。こういう風に報告をしているところであります。

Q10.それは先ほど聞きましたし、前から聞いているんですが、要するに今回の事態を受けてですね、個人のパソコンを調べたり、あらためて聞くということはしないんでしょうか?

  ――ですから、先般の調査において担当課の職員にも調査をおこなったう
  えで、そういう文書は確認できなかった。そういう報告を受けているとい
  うことであります。

Q11.先般の話は聞いてますし、ただ先般はパソコンを調査してないでしょうと、今回の前川さんの証言も出てない時点ですと。あらためてパソコンを調べたり話を聞いたりはしないんでしょうかと…。

  ――ですから、そこはあのう、文科省において適正に考えるだろうと思い
  ます。
  
Q12.先ほどの質疑の中で前川前次官が辞められた経緯についてインタビューで答えられてることと、私の認識が全く異なっている。まあ、ご説明がありましたけれども、これを踏まえてですけれども、前川氏が答えられているですね、今回の一連の問題の証言についても、政府としては信ぴょう性について疑っているというか……

  ――(質問をさえぎって)文科省の調査と結果とは違うと言われているん
  じゃないでしょうか。


5月25日 (木) 午後】菅官房長官

Q1.文科省の前次官の前川氏についてお伺いします。前川氏は現職当時に出会い系バーというところに出入りしていたことを認めておりますが、政府としてこうした事実の把握をされていたんでしょうか? 
  ※質問記者は読売新聞。できレースか?

  ――わたしは、以前の会見でも質問がありましたけれども、そうした事実
  は確認はしておりません。

Q2.前川氏は朝日新聞のインタビューでは認めていて、昨年の秋に官邸の幹部からそうした所へ出入りしているということに注意を受けたと言っているんですが、注意をしたという事実はあるんでしょうか?

  ――わたしの方から注意をしたということはありません。

Q3.長官以外の幹部から注意したということはないんでしょうか?

  ――それ以外のことについて、わたくしは承知していません。

Q4.午前中もお聞きしたんですが、前川氏が「有る」といった文書について、菅官房長官は「怪文書のような文書だ」と以前の会見でもおっしゃっていますけれども、きょうに至って、前川さんのお話をお聞きになっても「怪文書」という認識についてはお変わりはないということでしょうか?

  ――同じ信ぴょう性も出所も定かでない文書であると。それはまったく変
  わりありません。

Q5.午前中も言ったんですけども、文書の再調査のことなんですけども、まあこれまでも、たとえば防衛省が再調査をされたということもありますし、今回、前川さんもこういう証言をされてますから、あらためてという…

  ――(質問の終わりを待たずに)出元が不明で信ぴょう性が定かでない文
  書であります。これについては文科省で1回調査したわけでありまして、
  文書の存在を確認できなかったと大臣も言ってますから、それ以上のこと
  でもそれ以下のことでもない、という風に思います。
  
Q6.文書の存在を確認できなかったということですが、これは明確に文科省内に文書は無かったと断定していいんですか?

  ――これはあのう、これについて文部大臣は記者会見で説明してます。担
  当部局の保有する共有ファイルや共有の電子フォルダの中に、該当する文
  書の存在は確認できなかった。また、関係する職員のヒアリングを通じて
  も文書の存在は確認できなかったというものである。これは大臣が発言し
  てます。ま、それ以上でもそれ以下でもありません。

Q7.それでは、政府としては文書はなかったということになりますね?

  ――ま、そういうことじゃないですか。

Q8.加計学園のことですが、文書、存在しないということなんですが、個人のパソコンを無視してなぜそういうことを言えるのかわからないんですけど、なぜそう言えるんでしょう?

  ――文科省で調査して確認できないことを大臣が申し上げていますと。で
  すから、そのことに尽きるんじゃないでしょうか。

Q9.共有ファイルを見てるだけで、ま、ややこしいことはそこに置かないのが普通の常識というか、言われていることなんで、むしろパソコンの中を見ないでなぜそう言えるのか、理由を説明してもらえませんか?

  ――いえ、ですから今、あのう文科大臣が正式に記者会見で申し上げてい
  る通りで会って、それ以上でも以下でもありません。

Q10.政府の説明責任を果たすときに、こうこう、こういうことをしましたから無かったですと、ロジックを立てて言わないとですね、大臣がああいってるからそうなんですと、それは説明になってないと思うんですが、なぜ個人のパソコン等をしないというのはなぜですか?

  ――文部省として、えー、大臣のもとで調査をしたと。で、確認できなか
  ったから、無いということ。ま、それに尽きるんじゃないですか。


5月26日 (金) 午前】菅官房長官

Q1.きのう文科省の前次官の前川氏が記者会見し、「総理のご意向」などと書かれた文書について在籍中に共有していた文書で確実に存在していたと述べました。きのうの会見では信ぴょう性が定かでないとお述べになっておりましたけれども、そうした認識にお変わりはないんでしょうか?

  ――変わりません。いつも申し上げますように、8つの文書について出所
  不明なものであり、信ぴょう性もかけている。その点はきのうの(※前川
  氏)会見があっても変わりません。また、その内容について、わたくし、
  内容について前川○○に聞いたところですね、文書にあるような、官邸の
  最高レベルが言っているとか、総理のご意向とか、こういったことを言っ
  た事実は無いし、総理からそういう指図をされたことも無かったというこ
  とです。その中にわたしの部分、わたしの○○の部分に言及されてますけ
  れども、まったく事実異なっている。こういう風に思っています。

Q2.政権側は、信ぴょう性に欠けると否定される一方で、直近まで文科行政の事務方トップだった方が文書の存在を認めるという構図になっておりますけども、こうしたことで国民の政治への信頼に与える影響もあるかと思いますが、文書の再調査の必要性についてはいかがお考えでしょうか?

  ――これについてはですね、きのう前川さんの会見では、「担当課から受
  けた文書」と言っておりますけども、文部科学省の調査では、担当課の職
  員にも聴取を行った結果、該当する文書の存在を確認できなかったと聞い
  ております。いずれにしろ、文科省において適正に考えるもの、というよ
  うに承知してます。

Q3.会見の中でですね、前川氏は戦略特区の獣医学部を新設する計画をめぐって、最終的に内閣府に押し切られた、きわめて薄弱な根拠のもとで規制緩和が行われたり、行政がゆがめられたなどと述べられておりましたけれども、こうした指摘についてどうお考えでしょうか?

  ――まったく当たらないっ、ということですねえ。ぜひ、国家戦略特区と
  いうことについてご理解をいただきたいと思いますが、国家戦略特区とい
  うのは過去何年も手がつけられなかった規制の岩盤にドリルで穴をあける
  制度であります。総理の特区ではスピード感を持って規制改革を進めるべ
  きとのご指示のもとに、地域の自治体や事業者の声に真摯に耳を傾けつ
  つ、できるだけスピーディーに実現すべく、内閣府が、制度を所管する関
  係省庁と厳しい折衝を行って議論を深めていくのは、これは当然のこと、
  という風に思います。

   また、今回の獣医学新設に関する手続きにおいてもですね、国家戦略特
  区法に基づいていて、行政がゆがめられたとの指摘はまったく当たりませ
  ん。そもそも、この獣医学部新設は、今治市が平成19年、これは福田政
  権のときです。これ以降15回続けて愛媛県と協同で構造改革特区を活用
  して提案を行って、提案の当初から加計学園が候補として記載されていま
  したけれども、実現に至らなかったものであります。

   また民主党政権の間も7回にわたって要望があり、平成21年11月の
  今治市と愛媛県の特区提案は大学設置母体は「学校法人加計学園」とこれ
  は記載されております。これを受けて、民主党政権の中でこれまでは対応
  不可とされてきた措置を平成21年度以降の要望以降は実現に向けて速や
  かに検討。ここに格上げをされてるのは民主党政権なんです。こうしたこ
  とから民主党政権における措置の変更は、大学設置母体は「学校法人加計
  学園」である。このことを踏まえたものであるということは、これ、明ら
  かじゃないでしょうか。これは明確になっています。こうした経緯もあっ
  て民主党の高井議員がですね、昨年4月26日の国会審議で「四国に獣医
  学部が1個もない状況に鑑み、国家戦略特区の実現を要望していた。こう
  いうことも国会で質問されているんじゃないでしょうか。
  
   また、今治市は今治新都市開発事業に着手した昭和58年、いわゆるこ
  の加計学園による獣医学部構想の誘致を決める前から、今回無償譲渡する
  土地を高等教育施設用地と位置づけて、歴代の市長が大学誘致をめざし、
  市議会も将来的に市が土地を購入することを、平成12年、平成19年、
  平成20年と、これ3回も議決をしているわけであります。

   まさに構造改革特区というのはですね、国家戦略特区というのは、こう
  した岩盤規制、まさに抵抗するものに風穴を開けるわけでありますから、
  それは国家戦略特区諮問会議、そこで決まったことをもとに、内閣府は厳
  しく規制する官庁とかんかんがくがくの議論を行う。これも当たり前のこ
  とじゃないでしょうか。ですから、法律にもとづいて行っていることであ
  り、ゆがめられたことはまったくありません。

Q4.前川氏は証人喚問に応じる考えを示されておりまして、野党も証人喚問を求める構えであるようです。国会で判断されることでありますけれども、問題を明らかにするうえで、政府として証人喚問をするということについてどういうようにお考えでしょうか?

  ――いや、国会で決めることでしょ。

Q5.前川氏はきのう、会見で、出会い系バーに通っていたことを明らかにされまして、前川氏は会見で杉田副長官から注意を受けたと、お述べになっておりました。長官はきのうの会見で、出会い系バーへの出入りは把握されてらっしゃらないとお述べになっておられましたけれども、ま、杉田副長官からその後、報告などはあったのでしょうか?
 読売記者の前日に続く同じ質問。上記Q4までの本筋の「総理のご意向」文書の質問最後に、
 読売がダメージコントロール、ネガティブイメージを引き出す。


  ――わたし、きのう申し上げましたけれども、事実を把握しておりません
  し、注意もしておりませんでした。まあ、きのう、前川氏の会見を踏まえ
  て杉田副長官に確認したところ、「前川氏がそういう所へ出入りしてい
  る。こういった情報を耳にし、本人に確認したところ『事実』ということ
  であったので、厳しく注意した」ということであります。で、杉田副長官
  はそうしたことを、報告をわたくし、受けました。また、きのうの前川氏
  の会見では、女性の貧困問題の調査のために、いわゆる出会い系バーに出
  入りし、かつ女性に小遣いを渡したということでありますけれども、ここ
  はさすがに強い違和感を覚えましたし、多くの方もそうだんじゃないでし
  ょうか。常識的に言って、教育行政の最高責任者がそうした店に出入りし
  て、小遣いを渡すようなことはとうてい考えられない。このように思いま
  した。
  

5月26日 (金) 午後】菅官房長官

Q1.加計学園について野党側がですね、前川前次官の証人喚問を求めたのに対し、自民党の竹下国対委員長は拒否しました。国会での判断ではありますけれども、事実関係の判断が食い違う中で、政府としてこれまで説明責任を果たしているとお考えでしょうか?

  ――国会のことは国会で決めることであって、コメントすることは控えたいという風に思います。

Q2.「総理のご意向」などと騒がれた文書について、前川氏は「文書は確実に存在していた」と述べる一方で、きのうの長官の午前中の会見でも、「文科省の調査でも確認できておらず、信ぴょう性に欠ける」とお述べになっています。双方の言い分は違うわけですけども、前川氏がこうした証言をされている理由について何かお考えがおありでしょうか?

  ――前川さんに聞いてほしいと思いますね。

Q3.前川氏はきのうの会見で、出会い系バーに出入りしていた目的について、貧困問題の調査のためだったとのことでした。今朝の会見で府議た副長官からこの店への出入りを以前、注意したという報告を長官も受けたということでしたけれども、この注意を杉田副長官からした際も、前川さんから「調査のためだった」という説明があったのでしょうか?
 ※官房長官に「助け舟」質問3回目。読売新聞の政権癒着ぶりを示す。

  ――わたし、承知してません。これ、調査だったら1回か、2回じゃない
  ですか?

Q4.この1回か2回ということは、注意をしたと言っても、1回や2回の出入りじゃなかったということでしょうか?

  ――いや、あのう、よく知りませんけれども、ああいうところに調査に行
  くんでしょうか? 常識的に。

                ―官房長官記者会見記録(終わり)


コメント    この記事についてブログを書く
« <安倍親友 加計学園> 前川... | トップ | 加計学園問題について語る ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事