川本ちょっとメモ

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大分県警別府警察署 ビデオ盗撮監視事件(4) 連合大分の公開質問状 / 大分県警の回答

2016-11-06 21:12:40 | Weblog
上左図は、ビデオカメラと建物との盗撮監視位置関係図。上右写真は、隠しカメラが見つかった別府地区労働福祉会館。出入りする人が写るように、手前の木の幹に1台が取り付けられていた。 =西日本新聞8月4日から転載。

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連合大分「公開質問状」と大分県警「回答」
 盗撮監視目的のビデオカメラ設置について


事件について2016年8月30日付で、連合大分が大分県警に次の事柄について公開質問状を出し、9月9日付で、県警から回答を得ました。この質問と回答を下記にまとめてみました。原文は本稿の末に資料掲載してありますので、正確を期したい方はご覧ください。

<質問1> ビデオカメラ設置指示者(発案者)は誰か?

<回答1> 発案者は、別府警察署刑事官である。
刑事官を含む警察官4人を、8月26日、大分地検に任意送致した。

     ※1.任意送致……身柄拘束をしない書類送検のこと。
      ※2.警察官4人……署の刑事部門を統括する刑事官(警視)、刑事2課長(警
        部)、刑事2課の捜査員2人(警部補と巡査部長)と8月26日に警察発表。


<質問2> ビデオカメラ設置の目的は「参議院選挙における監視」ということだが監視対象が特に「別府地区労働福祉会館」に限定された理由と経緯は何か? 具体的に詳細に説明を聞きたい。

<回答2> 刑事官が入手した容疑情報から、別府地区労働福祉会館の駐車場で、容疑情報特定人物が選挙運動をする可能性があると判断した。

このため、駐車場撮影目的でビデオカメラを設置した。さらに、違反行為をした者を識別するために、同会館撮影目的で2台目のビデオカメラを設置した。

<質問3> ほかの労働組合関連施設へのビデオカメラ設置を行っていないのか?

<回答3> 一切ない。

<質問4>「警察のプライバシー侵害」という観点について、大分県警の見解を聞きたい。

<回答4> 県警本部の調査で次のように判断した。
他人地に無断で立ち入りビデオカメラを設置した行為は、建造物侵入罪に該当する違法行為である。
別府地区労働福祉会館を撮影するだけの必要性及び相当性も認められなかった。
人権尊重への配慮も全くなされていなかった。

<質問5> 今回の事件は、労働組合の政治活動への違法干渉行為や国民の自由と権利を侵害する行為につながるものであり、大分県警の再発防止策を明示されたい。

<回答5> 刑事部長、刑事部幹部による巡回教育等を実施した。
捜査用カメラの使用について、任意捜査としての許容性の確認の徹底、カメラ設置個所等の確認及び捜査幹部による具体的な捜査指揮を指示した。
捜査活動における設置型ビデオカメラの使用について、その事案を主管する県警本部所属と事前協議するよう義務づけた。
      
   ◇

連合大分は、9月9日付大分県警回答を得たのち、県警宛に重ねて10月7日付で次の疑問点を提示しました。この5つの疑問点について、私たちも考えを巡らせて、認識を深めておくべきだろうと考えます。

1.公職選挙法で選挙運動が禁止されている特定の人物に関する「複数の情
  報」とは、どの様な内容で、また、「認められる」としている容疑性と
  は何だったのか。
2.「駐車場で行われると想定していた違反行為」とは何か、また、違反行
  為をした者が会館を出入りするとは限らない中で、なぜ、不特定多数が
  通る会館の出入り口を撮影する必要があったのか。
3.プライバシーの侵害については認めつつも、再発防止策にプライバシー
  の侵害に対する対応が反映されていないのはなぜか。
4.特定人物に対する容疑性があり、建造物侵入等の違法行為が無ければ、
  不特定多数が撮影されることとなる隠しカメラの設置による捜査活動も
  可能という判断なのか。
5.必要性も相当性もないにもかかわらず、違法行為を犯してまで隠しカメ
  ラを設置した背景には何があったのか。


次に、後々の参照データに役立てる意味で、連合大分に掲載されているPDF3点をテキスト化して資料掲載します。

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(資料1)連合大分「公開質問状」、大分県警宛
                           2016年8月30日
大分県警察本部長
 松坂 規生 様

〔公開質問状〕
大分県警別府暑「別府地区労働福祉会館への
隠しカメラ設置」について


             日本労働組合総連合会大分県連合会(連合大分)
                            会長 佐藤寛人


 貴職におかれましては、「日本一安全な大分」をつくるペく、県民とともに歩む力強い警察の実現に向けて、日夜ご努力されていますことに対し深く敬意を表します。
 
 また、連合大分が例年の取り組みとして進める「政策・制度要請Jに対し、真筆にご対応いただいていることに対し感謝を申し上げます。

 さて、8月3日の大分合同新聞朝刊において大分県警別府署の別府地区労働福祉会館(以下、会館)への隠しカメラの設置が掲載されて以降、マスメディアでの報道が続いています。

 当会館には、連合大分の地域組織である連合大分東部地域協議会(以下、東部地協)が入居しており、東部地協傘下組織の組合員だけではなく、労働相談などで-般市民も出入りしています。

 連合大分として、プライバシ…の侵害等の観点からも極めて重たい問題であると判断し、隠しカメラの発見後速やかに別府署はもちろん大分県警に対し、隠しカメラ設置の経緯と目的等について質したところです。

 しかしながら、「個別の事案について、特定の人物の動向を把握するため」としたうえで、捜査中であり説明は出来ない旨の見解に終始しました。その-叫一方で、別府署に対する調査は厳格に進めるとしたことから、連合大分としては当面の間、その動向を見極めることとしたところです。

 この間、捜査関係者の話としてマスコミを通じて様々な情報が報じられています。既に、隠しカメラの設置目的は「選挙違反事件の捜査目的」であり、「事案の捜査を断念した」等の報道もありましたが、大分県警からは被害者である私たちに対し説明が全くなされておりません。

 つきましては、以下の質問について、2016年9月10日までに回答をお願いいたします。

1.隠しカメラ設置の経緯と目的について
 隠Lカメラの設置は、マスコミ報道によれば「参議院選挙における監視」が目的であったとされています。会館には、東部地協を含め2組織の労働組合しか入居しておらず、今回、何故、別府署において「別府地区労働福祉会館」に隠しカメラを設置するに至ったのか、その指示者(発案者)を含めた具体的な経緯と目的についてお聞かせください。)
 
 また、現在、公表されているのほ「別府地区労働福祉会館Jの2台のみとなっていますが、労働組合関連施設において、同カメラの設置を行っていないのかお聞かせ下さい。

2.隠しカメラの設置に伴うプライバシーの侵害について
 大分県警は、「他人の管理する敷地内に無断で立ち入ったことは、不適切な行為だった」との談話を発表していますが、隠しカメラの設置に伴うプライバシーの侵害等の観点については、一度も見解を示しておりません。この点についての考え方をお聞かせください。
 
3.再発防止策について
 今回の隠しカメラ問題については、別府署の判断によるものとして、既に別府署関係者の処罰が確定しておりますが、仮に特定の労働組合組織を対象としたのであれば、労働組合の政治活動が法的にも認められている中で、労働組合の政治活動に対する違法・不当な干渉行為につながるばかりか、主権者国民の自由と権利を侵奪することとなりかねません。

 大分県警としての再発防止策について明示してください。

 なお、本質間状およびご回答につきましては、連合大分のホームページで公開するとともに、メディアにもリリースいたします。

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(資料2)大分県警「回答」、連合大分宛
                           大刑企第1559号
                           平成28年9月9日
日本労働組合総連合会大分県連合会長 殿


  公開質問状に対する回答について(回答)


 別府警察署における不適正事案は、違法行為によってビデオカメラが設置され、必要性及び相当性が認められない撮影が行われていたものであり、関係者の皆様に卸し、心よりお詫び申し上げます。

 平成28年8月30日付けの公開質問状について、下記のとおり回答します。

                  記


1 ビデオカメラ設置の経緯と目的について

  県警本部において調査したビデオカメラ設置の経緯等については、次の
 とおりです。

(1)別府警察署では、第24回参議院議員通常選挙の違反取締りにおいて、
   公示日より前に、公職選挙法で選挙運動が禁止されている特定の人物
   が、これに反して選挙運動をしていると疑われる複数の情報を入手した
   ことから、この特定の人物の違反行為に関する証拠を採取する目的で、
   平成28年6月18日の夜に、別府地区労働福祉会館敷地内にビデオカ
   メラ2台を設置し、同会館関係者に発見される同月24日までの間、断続
   的に同敷地内を撮影していました。

(2)ビデオカメラを設置して撮影する必要があると判断したのは、別府警察
   署刑事官です。同人は、入手した容疑情報から同会館東側に位置する
   駐車場において、公職邁拳法で選挙運動が禁止されている特定の人物
   による選挙運動が行われる可能性があると判断し、同会館西側の雑草
   地にビデオカメラを取り付け同駐車場を撮影するとともに、ビデオカメ
   ラから駐車場まで距離があることから、違反行為をした者を識別する
   ために、同会館出入口付近を撮影することにしました。

   しかし、県警本部における調査結果では、特定の人物に対する容疑性
   は認められますが、他人の管理する土地に無断で立ち入り、ビデオカメ
   ラを設置するという行為は建造物侵入罪に該当する違法行為である上、
   同所を撮影するだけの必要性及び相当性も認められないことから、不適
   正な捜査と判断し、同年8月26自付けで、本件に関与した警察官4人を
   大分地方検察庁に任意送致するとともに、監督上の責任を含めて、警
   察署長以下6人に対し、懲戒処分等の措置を行いました。

   なお、別府警察署では、同会館に出入りする全ての人物を撮影すること
   はもちろん、同会館に入居する団体の活動を監視する目的はなく、ま
   た、ビデオカメラで撮影された人物等を特定する作業も一切行われてい
   ませんでした。

   また、他の労働組合関連施設に対するビデオカメラ設置は、一切ありま
   せん。


2 ビデオカメラ設置に伴うプライバシーの侵害について

 今回の事案に関する県警本部の調査では、他人の管理する土地に無断で立ち入り、ビデオカメラを設置するという行為は建造物侵入罪に該当する違法行為である上、同所を撮影するだけの必要性及び相当性も認められないことから、不適正な捜査と判断しました。

 県警としても、個人の私生活上の自由の一つとして、何人も、その承諾なしに、みだりにその容ぼう等を撮影されない自由を有することは十分に承知しています。

 これまでも、捜査に当たっては、人権の尊重に留意するように指導してきたところですが、今回の事案では、この点についての配慮が全くなされていなかったと言わざるを得ません。

 このような事案が二度と発生しないよう、適正な職務執行を期すために必要な教育を行ってまいります。


3 再発防止策について

 大分県警察では、これまでも適正捜査の推進及び業務管理の徹底について指導・教育を行ってきたところですが、今回の不適正事案を受けて、さらに、警察本部長により、組織的な捜査管理を徹底し、指導・教育を実施するなど、業務上の不適正事案の防止に向けて万全を期すよう指示す るとともに、刑事部長及び刑事部幹部による巡回教育等を実施しました。

 特に、捜査用カメラの使用については、任意捜査としての許容性の確認の徹底、捜査用カメラ設置箇所等の確認等及び捜査幹部による具体的な捜査指揮等を指示し、その徹底を図るとともに、いわゆる設置型のビデオカメラを捜査活動に使用する際は、必ず、当該事案を主管する本部所属と事前協議を行うことを義務づけたところです。

 今後も、あらゆる機会を通じて、捜査幹部を含む全捜査員に対して、適正捜査に関する指導・教育を継続的に実施し、同種事案の再発防止に努めてまいります。
                               以 上

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(資料3)連合大分「県警回答への見解」、大分県警宛
                           2016年10月7日
大分県警察本部長
 松坂 規生 様

 
   大分県警別府署「別府地区労働福祉会館」
  への隠しカメラ設置」に関わる公開質問状
  に対する回答への見解について


            日本労働組合総連合会大分県連合会(連合大分)
                          会長 佐藤 寛人


 私たち連合大分が、8月30日付で提出した公開質問状に対する回答が、大分県警より9月9日に示されました。この質問状および回答は「連合大分のホームページ」にも掲載し、連合大分加盟組織の組合員はもとより、広く県民・市民に対しても開示を行ったところです。
 
 大分県警が示した回答では、カメラ設置にあたっての違法行為と、必要性及び相当性が認められないとする撮影についてのお詫びを述べたうえで、全ての質問項目に回答がありました。とりわけ、それまでの間、明言を避けていたプライバシーの侵害に関する見解や、再発防止策について示されたことについては、真筆な対応がなされたものと考えるところです。
 
 しかしながら、回答内容の大部分は既にマスメディアで報じられている枠を出ておらず、また、新たな疑問も生じており、「会館への出入りだけでも選挙違反の容疑になるJとの誤解を招くことも懸念され、組合員の不安を払拭するまでには至っていません。
 
 したがって、先ずは、以下の疑問点について、回答方法は問わないことから、早急な説明を求めておきます。

1.公職選挙法で選挙運動が禁止されている特定の人物に関する「複数の情
  報」とは、どの様な内容で、また、「認められる」としている容疑性と
  は何だったのか。
2.「駐車場で行われると想定していた違反行為」とは何か、また、違反行為
  をした者が会館を出入りするとは限らない中で、なぜ、不特定多数が通
  る会館の出入り口を撮影する必要があったのか。
3.プライバシーの侵害については認めつつも、再発防止策にプライバシーの
  侵害に対する対応が反映されていないのはなぜか。
4.特定人物に対する容疑性があり、建造物侵入等の違法行為が無ければ、不
  特定多数が撮影されることとなる隠しカメラの設置による捜査活動も可能
  という判断なのか。
5.必要性も相当性もないにもかかわらず、違法行為を犯してまで隠しカメラ
  を設置した背景には何があったのか。


 労働組合は「労働者が主体となって自主的に労働条件の維持改善、その他経済的地位の向上をはかる」ことを主たる目的として組織しており、労働組合法第2条にあるとおりです。そのために私たちは、政策・制度要請やそれを実現するための政治活動に、法令遵守を大前提に取り組んでいます。その意味で、労働組合の政治活動の観点を十分に踏まえた回答が示されなかったことは、誠に残念と言わざるを得ません。また、回答全体が、別府署独断での行動・問題として整理されている感が否めず、大分県警組織全体の問題として捉えられていないのではないかと懸念するところです。
 
 今回事件は、労働組合組織が入居する施設で「選挙違反が行われるはず」との見込み捜査が原因であったことは論を俟たず、労働組合に対する予断と偏見の現れと受け止められ、今後の政治活動への影響を考えれば、極めて遺憾であり、大変憂慮すべき事態となっています。

 必要性も相当性もないにもかかわらず、違法行為を犯してまで隠しカメラを設置した、その動機が明らかにされない限りは、再発防止策の実効性にも疑問を抱かざるを得ません。
 
 連合大分の見解に対する大分県警としての誠意ある対応を求めておきます。
 
 これまでの間、各団体が、それぞれの立場で抗議や申し入れ行動、集会等を開催しており、各級議会においても様々なかたちで対応が行われています。今後、国会の場を含め真相を究明していくことを明言している政党もあります。
 
 既に、私たち労働組合だけの問題とは言えない状況となっており、大分県警として、それぞれに対し真摯な対応を行っていただくことで、労働組合組織はもちろん、県民・市民の信頼回復に全力で取り組み、真に県民とともに歩む警察となることを強く求めます。               以 上



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