川本ちょっとメモ

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大分県警別府警察署 ビデオ盗撮監視事件(1) ターゲットは労組拠点、目的は参院選監視

2016-09-13 04:16:10 | Weblog
左図は、ビデオカメラと建物との盗撮監視位置関係図。右写真は、隠しカメラが見つかった別府地区労働福祉会館。出入りする人が写るように、手前の木の幹に1台が取り付けられていた。 =西日本新聞8月4日から転載。

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大分県警別府警察署が別府地区労働福祉会館の敷地内に隠し撮りビデオカメラを設置し、2016参院選期間の会館出入りを撮影監視していました。このことは8月3日、報道によって広く知られるところとなりました。

これまでにわかったところから、大分県警別府署が別府市またはその周辺自治体の税務関係職員のうちで目星をつけた誰かの公職選挙法違反を期待して、ビデオ盗撮による証拠取りを目論んだものと推測できます。

「きっと選挙違反をやるにちがいない、やったらしょっぴいてやる」と目星をつけて、警官が、何もしていない人の社会運動、労働運動、あるいは政治活動をビデオ盗撮していました。何もしていないのに、警察がなんとかして捕まえたいという気持ちで盗撮監視していたのですから、他人事ではなく恐い思いがします。

下に、これまでにわかった事実経過を記録します。おもに、西日本新聞と大分合同新聞の記事から採録しました。両紙の検索をおすすめします。


これまでの経緯

6月18日 午後7時台
別府警察署員2人が大分県別府市の別府地区労働福祉会館の斜面(私有地)から敷地内に侵入したが、ビデオカメラの設置場所を決められず =1回目の建造物侵入容疑

同日 午後10時台
敷地内に再度侵入し斜面の木に1台目のビデオカメラを結束バンドで固定。 =2回目
その後、会館前の駐車場チェーンを乗り越えて侵入し、別の木の根元に2台目を固定。 =3回目

6月19日
別府警察署員2人がビデオカメラの設置場所を刑事官と刑事2課長に報告。

同日 午後10時台
ビデオカメラ内蔵の記憶媒体のSDカードや映像確認のため、2回にわたり侵入 =4~5回目

6月20日~21日
ビデオカメラ内蔵のSDカード交換のため駐車場側から2回にわたり侵入 =6~7回目

6月22日
参院選公示

6月23日
草刈り業者が斜面を刈っていてビデオカメラに気づいたが、会館設置の防犯センサーだろうと思ってそのままにしていた。

6月24日
会館関係者が刈り残しの見回り中にビデオカメラ2台を発見。会館側がカメラのSDカードの内容を確認したところ、建物に出入りする人たちが映っていた。それで「どこかの陣営に盗撮されている」と別府署に相談。

6月26日
別府署幹部2人が会館を訪問、関係者に謝罪。しどろもどろで謝罪する署の刑事官に、SDカードから印刷した画像を見せて「これはあなたか?」と尋ねると、刑事官が「私です」と認めた。

7月10日
参院選投開票

8月3日
報道により問題が表面化
県警本部刑事企画課は「署員は公有地と誤認してカメラを設置した」と説明。捜査におけるカメラの設置は「ケース・バイ・ケースで署が判断する」とした。

8月4日
連合本部事務局長名で、隠しカメラ設置に対する談話を発表。

8月5日
社民党幹事長名で、隠しカメラ設置に対する談話を発表。
定例会見で大分県警・小代義之刑事部長が「(署員は)私有地だと分かっていて侵入した」と、公有地誤認 → 私有地認知へ、説明を一転させた。

8月9日
大分共産党が、県警本部長に抗議し真相解明を申し入れ。

8月26日
別府警察署刑事官(警視)、刑事2課長(警部)、捜査員2人(警部補と巡査部長)の計4人を建造物侵入容疑で書類送検

8月30日
連合大分から大分県警に、公開質問状。

9月1日
坂口正芳警察庁長官が記者会見で、「このような不適正な捜査が行われたことは誠に遺憾」

9月6日
県警の定例記者会見で、松坂規生本部長が「不適切だった」と認める
しかし県警本部長陳謝1分半のみで、質疑応答と会見のテレビ撮影を拒否。

同日
2団体が県警訪問。「おおいた市民オンブズマン」が質問書提出、「平和をめざすオールおおいた」が真相解明を申し入れ

9月8日
大分県弁護士会が、「大分県別府警察署によるビデオカメラ設置等の問題に関する会長声明」。

9月9日
大分県警から連合大分に、公開質問状に対する回答書。

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