生涯を完結させるまでに歌いたい歌、最近始めたヴァイオリンとフルートはどこまで演奏できるようになるか、と時々ワンコ

死は人生の終末ではない。 生涯の完成である。(ルターの言葉)
声楽とヴァイオリン、クラシック音楽、時々ワンコの話。

声楽とフルートの息使いの類似点と相違点 その2 声域の低音側の限界

2017-05-05 22:43:50 | より良く歌うために

 昨日に引き続いて、声楽とフルートの息使いの話ですが、どちらかというと声楽中心の話題です。

 声楽家にとって音域=声域は広い方が良いに決まっています。歌曲は移調して歌うことがあってもオペラでは半音でないためにキャストを演じられないということは当たり前にあります。そこで声楽を志す者は声域を広げることに多大な努力を傾けます。その声域ですが”高音域側は訓練によって伸ばすことが出来るが、低音域側は自分の声帯の長さで決まるので後天的な努力によっては広げられない”という様な主旨のことが言われています。”低音側の限界は声帯の長さで決まる”とはまるで普遍的な真理である物理法則の様にも思われ、妙に説得力がありますよね。私自身三十年以上その通りだと思い込んで、低音域側を伸ばすことは出来ないから高音域側を伸ばすしかないと思っていました。

 しかし、そんなことはありません。普通に生活しているだけでは必要ない、歌うために初めて必要な息の支えを身につけることと、声帯を柔軟に鳴らすことが出来るようになると、低音域側にも声域は広がります。逆の言い方をすると、声楽の訓練を十分に積んだものでない限り自分が持っている声帯の最下限の音域まで十分に声帯を振動させられる人は少ない、とも言えます。高校時代に合唱を始めたときからハイバリトンと言われ、混声四部合唱ではバスパートを歌っていました。低音部譜表の第一線のGぐらいまでは戦力になる声が出せて、その下のFisやFぐらいまでは合唱曲に出てくれば歌っていて、その下のEsぐらいになるとかなり息が空振りしている感じで限界点がEsぐらいだろうと思っていました。

 声楽の個人レッスンを受けるようになって数年、それ以前も息の支えが重要とは判っているつもりでしたが、個人レッスンで息の使い方を徹底的に鍛えられ、また喉や輪状甲状筋等を脱力させて柔らかく声帯を振動させる技術が身についてくると、低音域が広がりました。男声の、テナーにしろバスにしろ普通に低い方のド=C、高音部譜表で下第一下線(実音はその1オクターブ下)、低音部譜表では第二間のド=Cの1オクターブ下のド=Cでも、確かに自分自身の声帯がその振動数で振動していることが判ります。それどころか更にその4度下のソ=Gぐらいまでは自分自身の声帯が振動することが確認できます。さすがにそのあたりではかろうじて声帯がその振動数で振動していることを声帯の振動として感知できるということで、自分自身の肉体の外側に声として出ているかどうかについては全く判りません。しかし当時レッスンを受けていたN沢先生の言葉によれば普通の低いド=Cの1オクターブ下のド=Cでも十分に聞こえる。定員2~300人くらいのホールなら十分に聞こえる、とまでおっしゃって頂きました。さすがにリップサービスだろうとは思いましたが、N沢先生のレッスンを受ける前に比べて最低音域が広がったのは事実です。

 ということで、声の最低音域付近の息の使い方がフルートの最低音域の息の使い方によく似ているということに改めて気づきました。気が付いてみれば、フルートの最低音域の音を出す際の息使いは声の最低音域の息使いと同じように吹き込んでみれば良い訳で、イメージを確認できただけでフルートの最低音域の発音が明らかに改善しました。声楽はイメージが極めて重要と思っていましたが、フルートも同様にイメージが大切ですね。

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