医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

造影剤:担当医が違う種類を使用、78歳女性死亡 東京

2014-04-19 19:50:26 | 医療界
 国立国際医療研究センター(東京都新宿区)は18日、検査入院していた女性患者(78)の脊髄(せきずい)をエックス線撮影で検査する際、担当医が使用を禁止されている造影剤を誤って注入し、患者が死亡したと発表した。センターは遺族に謝罪し、警視庁牛込署に届け出た。センターの中村利孝病院長は18日記者会見し、「薬剤の指導、管理が不徹底だった」と謝罪した。

 同センターによると、患者は腰の脊椎(せきつい)疾患で16日に検査入院。同日午後2時から、整形外科の女性医師(29)が脊髄の造影検査を実施した。その際、血管や尿路用の検査に使う高濃度の造影剤「ウログラフイン」を脊髄に注入した。患者は検査終了から30分後にけいれんを起こして意識を失い、午後8時ごろにショックによる多臓器不全で死亡した。

 ウログラフインが入った箱や容器には「脊髄造影禁止」と、脊髄への注入を禁じる記載がある。しかし、センターの聞き取りに医師は「造影剤はどれも同じで問題ないと思った」と話し、使用禁止との認識がなかったという。

 中村病院長は若い医師への教育不足を認め、「リスクの高い薬剤は看護師らと二重チェックするマニュアルもあるが、できていなかった。二重チェックを徹底する」と話した。【桐野耕一】

2014年04月18日 21時10分(最終更新 04月18日 21時35分)毎日新聞


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