医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

頸椎の手術後合併症で死亡、4千万円賠償で示談

2017-05-24 23:22:38 | 医療界
 岐阜市民病院は24日、頸椎(けいつい)の手術を受けた市内の60歳代前半の男性患者が、術後に合併症の低酸素脳症を発症し、その後死亡する医療事故があり、4000万円の損害賠償金を遺族に支払うことで示談が成立したと発表した。

 病院によると、男性は手のしびれを訴え、頸椎の変形で脊髄が圧迫される頸椎症性脊髄症と診断された。2014年1月、頸椎を削って足の骨を移植する手術を受けたが、手術翌朝に容体が急変。意識がなくなり、呼吸数や心拍数も低下したため、医師らが心肺蘇生をしたが、脳に十分な酸素が供給されない低酸素脳症になった。意識が戻らないまま、15年9月に肺炎で死亡した。

 容体急変の際、心拍数の異常を知らせるアラームと患者からのナースコールが鳴った。しかし、看護師4人全員が他の患者の食事の準備などをしていてすぐに対応できず、8分後に病室に行くと、意識が混濁していたという。

 病院が設置した第三者委員会は、合併症の可能性があるのに、すぐに対応できなかった病院の管理体制に問題があったと指摘。病院は、今回のような手術後は集中治療室に入室させるなどの再発防止策を講じた。

 冨田栄一病院長は「親族に多大なご心痛をおかけし、患者さんにも申し訳ない」と陳謝した。

2017年05月24日22時41分 読売新聞
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