勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男

2011年02月11日 | 邦画
事実に基づいた物語。太平洋戦争末期の1944年、サイパン島が玉砕してから、大場大尉の物語は始まる。援軍はもちろん、食料・弾薬はおろか、水も乏しい中、512日にも渡り抵抗を続け、最後は、連隊長からの正式の投降命令を受けて投降した。

大場大尉を演じたのは、竹野内豊。いい俳優さんではありますが、軍人役には微妙。優しさだけが見えて、厳しさが見えないんですよねぇ。ちゃんと、陸軍式の敬礼をしているなど努力は感じられましたが、イマイチに感じてしまいました。

それと、戦争末期でまともな兵士は少なくなってきているとは言え、帝国陸軍で、堀内今朝松の様な刺青のある兵隊って有りうるのかな? 刺青って、軍では禁止なのでは?

って言うか、軍人役がイマイチなのは、米軍の方も。あの時代で、しかも最前線のUSMC(アメリカ合衆国海兵隊)の指揮官で、あんなメタボな人って(ポラード大佐)有りうるのかな? それと、こう言っては何だが、一介の大佐がワシントン(政府上層部)から突っつかれるというのも、設定としてはどうかな? 上級司令部から突っつかれるのは判るけど。

それと、米軍側の指揮官が、途中でポラード大佐からウェシンガー大佐に変更になるんですが、あれって、何の説明もなしにあんなシーンを見せられても、判らない人がいたのでは?と思ってしまいます。指揮官交代式って、普通は、全軍揃って行うのでは?とも思いますが、どうなんでしょうか? 戦闘行動中だから、簡略化したんですかね? そういう話に齟齬があると言う意味では、いつの間にか、奥野春子が収容所にいたりと、話のつなぎ目が無いと言うか、話が飛んでいるというか、そういう所が気になりましたね。

そう言うと、ルイス大尉もUSMCの大尉にしては優男過ぎ。それと彼も、ちょっと体が締まってないね。もっと訓練で体を引き締める必要があるのでは?

さて、この映画は、大場大尉が民間人・軍人を統率して、生き延びるということを描こうとした作品です。味方はおらず、援軍も期待できないと言う、まさに周りは敵ばかりという非常に厳しい環境の中、どうして、そして、どうやって大場大尉が生き延びたのかと言う事がもっと判るように描けなかったですかねぇ。また、日本人達の野営地での日本兵同士、あるいは日本兵と民間人(そして多分、民間人同士)の確執が描かれていましたが、あんな甘いものでは無かったのでは?とも思います。

他方、ルイス大尉は大場大尉を尊敬しているという設定ですが、ルイス大尉がどういう経緯で大場大尉を尊敬するようになったのか、そして、米軍全体の中で、大場大尉達はどう位置付けられているのかを、もう少し丁寧に描いてくれた方が分かりやすかったと思います。

とまぁ、否定的な意見ばかりですが、この作品が酷いという訳ではありません。ドキュメンタリー映画ではなく劇映画なのでね。でも、もう少し、その辺りのことを気にしてもらえると、もっといい作品になったと思います。

[2011/02/12追記]
大場大尉を優しい人物に描いたのは、強ち間違いでは無かったかも知れませんね。大場大尉の経歴を調べてみると、士官学校出身のバリバリの現役士官ではなく、甲種幹部候補生出身という事。確かに劇中でも、前職は教師と言っていました。それを意識して演じていたのでは無いと思いますが、結果的には成功だったのかも知れません。

タイトル 太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男
日本公開年 2010年
製作年/製作国 2010年/日本
監督 平山秀幸
出演 竹野内豊(大場栄)、ショーン・マッゴーワン(ハーマン・ルイス)、井上真央(青野千恵子)、山田孝之(木谷敏男)、中嶋朋子(奥野春子)、岡田義徳(尾藤三郎)、板尾創路(金原少尉)、光石研(永田少尉)、柄本時生(池上上等兵)、近藤芳正(伴野少尉)、酒井敏也(馬場明夫)、ベンガル(大城一雄)、トリート・ウィリアムズ(ウェシンガー大佐)、ダニエル・ボールドウィン(ポラード大佐)、阿部サダヲ(元木末吉)、唐沢寿明(堀内今朝松)

[2011/02/11]鑑賞・投稿 [2011/02/12]追記 [2011/02/13]修正
『映画・DVD』 ジャンルのランキング
コメント   トラックバック (35)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« ウォール・ストリート / Wall St... | トップ | ヒア アフター / HEREAFTER »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

35 トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。
太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男- (LOVE Cinemas 調布)
太平洋戦争末期のサイパン島で僅か47人の兵を率いてアメリカ軍を翻弄した大場栄大尉の実話を映画化。主演は『さまよう刃』の竹野内豊。共演にショーン・マッゴーワン、唐沢寿明、井上真央、山田孝之ら豪華なキャストがそろう。監督は『必死剣 鳥刺し』の平山秀幸。アメ...
『太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男-』・・・これでは心に響かない (SOARのパストラーレ♪)
けっきょく何を描きたかったのか、そもそも何が奇跡なのか、伝わる物があまりに弱くて残念。期待が大き過ぎたか・・・。
映画 「太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男」 (ようこそMr.G)
映画 「太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男」
『太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』 (ラムの大通り)
----これって、ずいぶん前から期待していた映画だよね。 あまり、戦争映画には興味がないと思っていたけど…。 「監督が贔屓の平山秀幸。 最近の日本の戦争映画って、 潜水艦や戦艦など海戦中心で、 こういう本格的な地上戦は あまり描かれなかっただけに ちょっと興味が...
太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男 (花ごよみ)
舞台は1944年、 太平洋戦争末期のサイパン島。 最後には47人の兵力に対して 圧倒的な人数のアメリカ軍。 その戦いの中、 大場栄大尉というアメリカ軍から恐れられ、 “フォックス”と呼ばれた日本人が存在した。 その実話を映画化。 監督は平山秀幸。 日本側の描写を...
「太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男」国民と兵を守るために512日間戦い続けた指揮官の人望 (オールマイティにコメンテート)
2月11日公開の映画 「太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男」を鑑賞した。 この映画は1944年7月に太平洋戦争で アメリカ軍がサイパン島に侵攻し殆どの日本軍は壊滅した ...
劇場鑑賞「太平洋の奇跡フォックスと呼ばれ... (日々“是”精進!)
「太平洋の奇跡フォックスと呼ばれた男」を鑑賞してきました太平洋戦争末期、玉砕の島サイパンで、たった47人で敵に立ち向かい、多くの民間人を守り抜いた実在の軍人、大場栄大尉...
太平洋の奇跡/洋菓子店コアンドル (あーうぃ だにぇっと)
2月11日(金)公開の邦画2本。 “あしたのジョー” は残念ながらゲットできず。 年代的には、“あしたのジョー” 世代なのだが、漫画もテレビのアニメも私は観たことがない。 親に禁止されて見られなかったのだ。 今となっては考えられない? この前、実家でケー...
太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男- (試写会) (風に吹かれて)
誇り高き侍 公式サイト http://www.taiheiyo-no-kiseki.jp2月11日公開実話の映画化原作: 『タッポーチョ「敵ながら天晴」大場隊の勇戦512日』 (ドン・ジョーンズ著)監
太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男- (シネマDVD・映画情報館)
太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男- スタッフ 監督: 平山秀幸 キャスト 竹野内豊 唐沢寿明 井上真央 山田孝之 中嶋朋子 阿部サダヲ ショーン・マクゴーウァン 劇場公開日:2011-2-11
『太平洋の奇跡ーフォックスと呼ばれた男ー』 (こねたみっくす)
これは大場栄大尉の軍人としての戦績を描いた映画ではなく、人としての功績を描いた映画。 それゆえに戦争映画としては物足りなさを感じるものの、人間ドラマとしてはさらに奥深 ...
太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男- (だらだら無気力ブログ)
太平洋戦争末期、激戦地となったサイパン島で部隊が壊滅した後も、残存する 47人の兵士を率いてアメリカ軍に立ち向かいながら200人ちかい民間人を守り、 アメリカ軍からフォックスとして恐れられた日本陸軍・大場栄大尉の実話を 元アメリカ兵ドン・ジョーンズの著作をも...
太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男- (佐藤秀の徒然幻視録)
公式サイト。ドン・ジョーンズ原作、平山秀幸監督、竹野内豊、ショーン・マクゴーウァン、井上真央、山田孝之、中嶋朋子、岡田義徳、板尾創路、光石研、柄本時生、近藤芳正、酒井 ...
太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男- (映画鑑賞★日記・・・)
2011/02/11公開 日本 128分監督:平山秀幸出演:竹野内豊、ショーン・マッゴーワン、井上真央、山田孝之、中嶋朋子、岡田義徳、板尾創路、阿部サダヲ、唐沢寿明生きて、日本に帰ろう─ ...
太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-・・・・・評価額1700円 (ノラネコの呑んで観るシネマ)
日本人の知らない、日本人の戦争。 第二次大戦下のサイパン島で、日本軍の玉砕後も、実に512日間も戦い続けた兵士達がいた。 「太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-」は、神出鬼没のゲリラ戦で、“狐の様に...
『太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』 開戦から70年だから描けることは? (映画のブログ)
 『椰子の実』の歌を聴きながら、私は涙した。  この歌を作詞した島崎藤村は、忌み嫌われる戦陣訓の作成にも参画した人物である。にもかかわらず、日本の戦争映画では、しばしば平和を希求する曲として歌わ...
映画「太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-」感想 (タナウツネット雑記ブログ)
映画「太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-」観に行ってきました。 大東亜戦争(太平洋戦争)で激戦が繰り広げられたサイパン島のタッポーチョ山で徹底抗戦を続け、民間人を守り通した大場栄大尉(通称フォックス)率いる47人の日本兵達の物語。 元アメリカ海兵隊...
太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男 とにかく生きるのだ・・・ (労組書記長社労士のブログ)
【=12 -3-】 大阪~阪神地区を午後、仕事でウロウロしていたが、すごく雪が降ってビックリ! このまま降り続けたら、明日の朝までに数メートルの積雪にでもなるのではないかとびびったけど、夕方にはすっかり融けたようだ、とにかく大袈裟だ、関西人。  1944年、太平....
『太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男-』 | 中嶋朋子、竹野内豊が素晴らしい。 (23:30の雑記帳)
観ていていろんなことを考えさせられました。 そういう意味で、今の時代にこのような映画が 作られるというのは大いに意義があることだと思います。 いちばん良かったのは、 ...
太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男- (悠雅的生活)
赤い目印。山中の水場。タッポーチョの狐。
太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-/竹野内豊 (カノンな日々)
太平洋戦争の激戦地であるサイパン島でたった47人の兵力を率いて米軍と戦った実在の日本人、大場栄大尉の実話を映画化した戦争ドラマです。劇場予告編は昨年の秋くらいからかかっ ...
映画「太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-」 (FREE TIME)
映画「太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-」を鑑賞。
ほんの少し勇気があれば・・・。『太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-』 (水曜日のシネマ日記)
太平洋戦争の激戦地サイパン島を舞台に日本人大場栄大尉の実話を映画化した作品です。
映画<太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-> (美味-BIMI-)
歴史に埋もれた、真実の物語。 アメリカから賞賛された日本人兵士・大場栄大尉。 これは絶望的な状況の中、 最後まで諦めずに生きぬいた大場栄大尉と、 その仲間達の実話に基づく真実の物語である。 「生きて、日本に帰ろう―。」   <太平洋の奇跡-フ...
「太平洋の奇跡」 (此処ではない何処か)
試写会に行ってきました。 去年からバタバタしていて、映画を見るのは本当に久しぶり。 太平洋戦争で激戦が繰り広げられたサイパン島。わずか47人の兵で45,000人の米軍を相手に大場栄大尉率いる部隊が戦...
『太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』  (京の昼寝~♪)
  □作品オフィシャルサイト 「太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男」 □監督 平山秀幸、チェリン・グラック□脚本 西岡琢也□原作 ドン・ジョーンズ□キャスト 竹野内 豊、唐沢寿明、ショーン・マッゴーワン、井上真央、山田孝之、岡田義徳、ベンガル、中...
太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男- (to Heart)
生きて、 日本に帰ろう── 製作年度 2011年 上映時間 128分 原作 ドン・ジョーンズ 『タッポーチョ「敵ながら天晴」大場隊の勇戦512日』 脚本 西岡琢也/グレゴリー・マルケット/チェリン・グラック 監督 平山秀幸 音楽 加古隆 出演 竹野内豊/ショーン・マッゴーワン/...
太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男- (シネマDVD・映画情報館)
太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男- スタッフ 監督: 平山秀幸 キャスト 竹野内豊 唐沢寿明 井上真央 山田孝之 中嶋朋子 阿部サダヲ ショーン・マクゴーウァン 劇場公開日:2011-2-11
「太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男」 (【映画がはねたら、都バスに乗って】)
サイパン陥落後も山の中に閉じこもってがんばった日本兵の物語。 あなた、戦争映画なんて興味あったっけ? イーストウッドの「硫黄島からの手紙」みたいなのかなあと思って観に行ったんだけど。 あれに比べるとどうも・・・って思ってるんでしょ?でも、イーストウッドと...
フォックスと呼べる男・竹野内豊 (美容師は見た…)
『太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-』で、実在した大場大尉を演じた竹野内くんは、本当に見事に魅せてくれました。竹野内ファンでもあり、若い頃のイケメンな彼を思い返すと、こんな役を演じるようになったんだな~って感慨深くて…恋愛ものに萌え~だったあの頃が懐...
「太平洋の奇跡‐フォックスと呼ばれた男‐... (狂人ブログ ~旅立ち~)
 ジョン・ジョーンズ原作の長編実録小説『タッポーチョ「敵ながら天晴」大場隊の勇戦512日』を、竹野内豊主演、「愛を乞う人」「必死剣鳥刺し」の平山秀幸監督で映画化。 第二次世...
太平洋の奇跡 (映画的・絵画的・音楽的)
 またまた遅ればせながら、『太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-』を新宿ピカデリーで見てきました。 (1)この映画を見終わって、かなりの人は、どうして主人公の大場大尉(竹野内豊)が、米軍に畏敬の念を持って“フォックス”と呼ばれたのだろう、と訝しく思うの...
太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男 (映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評)
太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-オリジナル・サウンドトラック物語は、いわゆる戦争秘話なのだが、この映画では、米軍からも恐れられた日本人将校を描きながら、彼の何がす ...
「太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-」 守るべきものは何なのか (はらやんの映画徒然草)
海外出張の帰りの飛行機の機内で観賞(行きは映画を観る気持ちのゆとりがなかった~)
太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男 (小部屋日記)
(2011/日本)【DVD】 監督:平山秀幸 出演:竹野内豊、唐沢寿明、井上真央、山田孝之、中嶋朋子、岡田義徳、板尾創路、光石研、柄本時生、近藤芳正、酒井敏也、ベンガル、阿部サダヲ 生きて、日本に帰ろうー。 原作はドン・ジョーンズの実録小説「タッポーチョ『敵な...