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感激の学校への贈り物

2011年12月12日 | Weblog
「学校に書を贈りたいのですが、飾ってもらえますか。」という言葉を以前地域の方からもらいました。写真では見させてもらっていましたが、今日、持ってきて下さり、作品との初対面をしました



 先月、学校評議員をして下さっている書家の方から、学校だよりを持っていた際に、


「先生、わたしの書を学校に飾ってもらえると嬉しいのですが。」


という言葉。


 その書は、まだ展示されていてその場にはなかったのですが、写真で見せてもらいました。



 来るのをそれからずっと楽しみにしていました。そして、今日、その書を額に入れて持ってきて下さいました。



「                            」




という言葉です。ここに、書くと、言葉が軽く聞こえそうで、「    」を空けておきましょう。写真も割愛。是非、ぜひ、学校に見にきて感じてください。




 今日初めてその書に対面したときに、字と書かれている内容に感動をしました。




 自分にもいろんなドラマがありました。しかし、その時、一点を考えると、すごくつらすぎることも、先を見て、いつかいい時も、しあわせな時もやってくるんだと思うようにすれば、重い荷物も少しだけ、軽くなったような気がします。




 その方は、3.11の東日本大震災のあとに、この字を書いたそうです。



 しかし、震災の直後は、筆を握ることができないむなしさに襲われたそうです。時間が経ち、再び書を書き始めました。そして、思いを込めて書いた字を今回学校に贈っていただきました。女流書展で福岡県知事賞をとった作品です。




 先生の書を校長室に飾るための取り付けが終わろうとしたころ、たまたま来校して下さった地域の方が、書を見てくれました。その瞬間、ぼろっと涙をこぼしました。



「なぜか、涙が出るんですよ。」



 その方もこの書の美しさと内容にふれる思いが交錯したのでしょう。




 終業式の時、生徒にこの書を紹介したいと思います。生徒たちが、これから先、どうしようもないつらいときにも出会うでしょう。でも、




「いつかいいときに巡りあえるさ。」
「しあわせなときもやってくるんだ。」




と生徒たちが「優しさ」と「強さ」を持ちながら、「その時」を信じ、生きて抜いていって欲しいと願います。



 また自分が、周りの人がしあわせを感じるような生き方を選んでいくことも、大震災で被災され、亡くなった人たちのことを考えると、今わたしたちに与えられた使命ではないかと思います。



 暗くなった放課後、一人でこの書を見ながら、先生の思いを想像しました。字がよく見えるように、部屋の配置も変えました。