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vol.254 議決事件

2017年05月17日 22時36分23秒 | Weblog
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5月も半ばを過ぎました。
6月議会定例会が目の前です。

市職員さんにあっては、提出議案ほか一般質問への対応で日常的な業務が「議会ファースト」で疎かになりがちですが、市民サービスを低下させない対応を願いたいと思います。
6月議会では、公共会社やぶパートナーズの運営費支出と再建計画並びに元社員提訴による裁判の行方、国会で野党がチェックを始めましたが国家戦略特区の効果検証、文化会館等建設基本計画策定に向けた市民意見などに論戦が張られるのでしょう。
執行側をチェックする側の議会ですが、議員の政治倫理の確立については皆無というほど動きが伝わってこないので日常何事もなかったように流れていくのでしょう、が、新任なられた議会モニターさんの動き方次第ではそうでも無くなるわけで、そこに一筋の期待を抱いています。

さて、
図書館等を併設した文化会館の建設についてですが、建設基本構想が策定されていることから「議会はもう決めたのか?」の声をよく耳にします。村仲間の集まりでもそうでした。一応、私なりに説明しましたけどね。
決めるも決めないも今のところ議決事件にはなっていないので、ではどうなるのか、そこのところを私なりの理解で少し触れてみます。

先ず手順としては、市当局が7月までに自治協議会ごとにタウンミーティングを行い、8月にパブリックコメントを受付け、9月に建設基本計画が市当局のもとで策定されるものと理解しています。
基本構想によると、建設予定地はグンゼ八鹿工場跡地で、敷地面積は約30.000m。
(Google画像)


養父市議会はこの建設に関して特別委員会を設置しているので、その委員会の中で当局から進捗状況や課題対応の説明を受け、また他市のホール等の視察をしたりしながら、議会としての意見を当局にモノ申していくのが通常の流れで、そうなっていくものと思われます。

養父市議会が本会議で議決する事件は、先ず、地方自治法第96条第1項による以下の事件です。
1.普通地方公共団体の議会は、次に掲げる事件を議決しなければならない。
一 条例を設け又は改廃すること。
二 予算を定めること。
三 決算を認定すること。
四 法律又はこれに基づく政令に規定するものを除くほか、地方税の賦課徴収又は分担金、使用料、加入金若しくは手数料の徴収に関すること。
五 その種類及び金額について政令で定める基準に従い条例で定める契約を締結すること。
六 条例で定める場合を除くほか、財産を交換し、出資の目的とし、若しくは支払手段として使用し、又は適正な対価なくしてこれを譲渡し、若しくは貸し付けること。
七 不動産を信託すること。
八 前二号に定めるものを除くほか、その種類及び金額について政令で定める基準に従い条例で定める財産の取得又は処分をすること。
九 負担付きの寄附又は贈与を受けること。
十 法律若しくはこれに基づく政令又は条例に特別の定めがある場合を除くほか、権利を放棄すること。
十一 条例で定める重要な公の施設につき条例で定める長期かつ独占的な利用をさせること。
十二 普通地方公共団体がその当事者である審査請求その他の不服申立て、訴えの提起(普通地方公共団体の行政庁の処分又は裁決(行政事件訴訟法第3条第2項 に規定する処分又は同条第3項 に規定する裁決をいう。以下この号、第105条の2、第192条及び第199条の3第3項において同じ。)に係る同法第11条第1項 (同法第38条第1項 (同法第43条第2項 において準用する場合を含む。)又は同法第43条第1項 において準用する場合を含む。)の規定による普通地方公共団体を被告とする訴訟(以下この号、第105条の2、第192条及び第199条の3第三項において「普通地方公共団体を被告とする訴訟」という。)に係るものを除く。)、和解(普通地方公共団体の行政庁の処分又は裁決に係る普通地方公共団体を被告とする訴訟に係るものを除く。)、あつせん、調停及び仲裁に関すること。
十三 法律上その義務に属する損害賠償の額を定めること。
十四 普通地方公共団体の区域内の公共的団体等の活動の総合調整に関すること。
十五 その他法律又はこれに基づく政令(これらに基づく条例を含む。)により議会の権限に属する事項

この中での、第5号第8号について養父市条例で定める内容は以下です。
○養父市議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例
平成16年4月1日 条例第57号
(趣旨)
第1条 議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分の範囲に関しては、この条例の定めるところによる。
(議会の議決に付すべき契約)
第2条 地方自治法(昭和22年法律第67号)第96条第1項第5号の規定により議会の議決に付さなければならない契約は、予定価格1億5,000万円以上の工事又は製造の請負とする。
(議会の議決に付すべき財産の取得又は処分)
第3条 地方自治法第96条第1項第8号の規定により議会の議決に付さなければならない財産の取得又は処分は、予定価格2,000万円以上の不動産若しくは動産の買入れ若しくは売払い(土地については、その面積が1件5,000平方メートル以上のものに係るものに限る。)又は不動産の信託の受益権の買入れ若しくは売払いとする。

次に、同法第2項では以下のよう規定されています。
2.前項に定めるものを除くほか、普通地方公共団体は、条例で普通地方公共団体に関する事件(法定受託事務に係るものを除く。)につき議会の議決すべきものを定めることができる。

この96条第2項によるところのものは、養父市では、養父市議会基本条例で以下のように定めています。
○養父市議会基本条例  平成22年3月26日 条例第19号
(地方自治法第96条第2項の議決事件)
第10条 議会は、市政振興及び議決責任の役割を市長等と分担する観点から、次の事件について議会の議決を必要とします。
(1) 市民憲章の制定又は改廃に関すること。
(2) 市における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想及び同構想に基づく基本計画の策定、変更又は廃止に関すること。
(3) 定住自立圏構想に基づく定住自立圏形成協定を締結し若しくは変更し、又は同協定の廃止を求める旨を決定すること。
(4) まち・ひと・しごと創生法(平成26年法律第136号)第10条に基づき策定される、総合戦略の基本目標の策定、変更又は廃止に関すること。
(5) 教育大綱の策定、変更又は廃止に関すること。
2 議会及び市長等は、前項に掲げるもののほか、市行政の各分野における基本的な計画の制定、提携及び協定の締結等に当たって、必要があると認めるときは、議決事件の拡大について協議するものとします。

これらから分かるように、文化会館等建設基本計画は養父市議会が議決する事件には今のところなってはいないのです。唯一、議決していくのは、養父市議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例においてであり、文化会館等の建設工事請負契約が1億5000万円を超えるとき、並びに、5,000平方メートルを超える建設予定地の買い入れ予定価格が2000万円を超えるとき、この二つのみだと理解しています。
ということは、文化会館建設の場所であるとか、備えるべきサービス機能であるとかについては、議会は意見は言えるが議決は不要ということになってきます。基本計画は決まって、あとは工事請負契約の締結や財源予算をどう確保するかという段階になって議会のチェックが入るということ。

そこで、議会は、養父市議会基本条例第10条第2項にある「議会及び市長等は、前項に掲げるもののほか、市行政の各分野における基本的な計画の制定、提携及び協定の締結等に当たって、必要があると認めるときは、議決事件の拡大について協議するものとします。」という規定を活用するのか、しないのかの判断が求められるのではと考えています。

参考までに、全国の地方議会ではどうなのかを、総務省による「地方自治法第96条第2項の規定による議会の議決すべき事件に関する調査(平成28年4月1日現在)」で調べました。
多岐にわたりあるのですが、なかでも計画に関するものをみると、
秋田県大仙市 議会基本条例 H23.10.1
市行政の各分野における、政策及び施策の基本的な方向を定める計画、指針その他これらに類するものに関することで、議長が必要と認める計画等。
同様の規定は、以下のまちにもあります。
福島県会津美里町 議会基本条例 H24.10.1 ・・議会が必要と認める計画。
栃木県那須塩原市 議会基本条例 H27.3.2  ・・議長が必要と認めるもの。
栃木県那須町 議会基本条例   H25.4.1  ・・議会が必要と認めるもの。
京都府宮津市 議会基本条例   H24.4.1  ・・議会が必要と認める計画。
兵庫県三田市 市議会の議決すべき事件に関する条例 H24.7.1 ・・その他議長が認めるもの
兵庫県丹波市 市議会の議決に付すべき事件に関する条例 H23.9.29 ・・議会が必要と認める計画。

良い悪いは別にして、議会のみの意思で議決事件に加えるところもあるということ。二元代表制を強く意識しているのか、凄いなと思ったり。

以前のブログでも触れましたが、市民文化活動への多大な影響、投資費用財源の大きさなどからみて、
「市政に係る重要な計画の策定、変更又は廃止について議会の議決又は議会への報告を義務付けることにより、議会及び市長その他の執行機関がともに市民に対する責任を担いながら、市民の視点に立った透明性の高い市政を推進することを目的とする。」という日本の地方政治が二元代表制を必要としてきた意義を、養父市議会がどう理解するのかにかかっていると思っています。
議会も共に責任を負うという姿勢は市民にとっても有難いことではないでしょうか。

文化会館等建設基本計画を議決事件に加えようとするのなら、基本計画策定前、タイミングとしては6月議会に議会基本条例の一部改正議案を議員提案していくことだと思います。
いずれにしても十分内部協議をしていただいた結果であれば、結論は別として一市民としては議会評価も含めて決定に至る筋道が分かり易い。地方自治法改正により、国がどう、ということでなく、地方自治体による自己決定自己責任がより強く求められている時代ですから。


参考に値すると思われるものが目についたので、終わりに紹介。
群馬県高崎市 市議会の議決すべき事件に関する条例 H19.4.1 (議会の事務局職員の定数に関すること)
兵庫県西宮市 第三セクター等への関与に関する条例 H23.12.28 (資本金等を出資すること、資金を貸付けること、補助金(経営改善を目的とするものに限る。)を交付すること。)
そのほか、他市との姉妹提携や◯◯協定の締結に関する議決事件はたくさんありましたね。


*誤変換及び文章の瑕疵は後ほど推敲します。
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