マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

パッション

2013-10-09 11:00:56 | 映画ー劇場鑑賞

ーパッションーPASSION

2012年 フランス/ドイツ 101

ブライアン・デ・パルマ監督 レイチェル・マクアダムス(クリスティーン)ノオミ・ラパス(イザベル)カロリーネ・ヘルフルト(ダニ)ポール・アンダーソン[俳優](ダーク)

 

【解説】

キャリアや異性をめぐる女と女のいさかいを、『リダクテッド真実の価値』などのブライアン・デ・パルマがエロチックに描くサスペンススリラー。フランスのアラン・コルノー監督作品を、『きみに読む物語』などのレイチェル・マクアダムスと『ミレニアム』シリーズなどのノオミ・ラパスを迎えてリメイク。狡猾(こうかつ)な上司をレイチェルが、彼女に手柄を取られ、リベンジを誓うアシスタントをノオミが演じる。デ・パルマ監督の大胆で個性的な演出で描かれる、女同士の危険なバトルから目が離せない。

 

【あらすじ】

自らの地位を広告会社の重役まで押し上げた、野心的な女性クリスティーン(レイチェル・マクアダムス)。アシスタントのイザベル(ノオミ・ラパス)は、そんなクリスティーンを羨望(せんぼう)のまなざしで見つめていた。しかし、狡猾(こうかつ)なクリスティーンにアイデアを横取りされ、恋人にも裏切られてしまったイザベルは、クリスティーンへの殺意を抱くようになり……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

ブライアン・デ・パルマ監督、「ブラック・ダリア」(2006年)以来ののサスペンススリラー。

フランスのアラン・コルノー監督作品のリメイクだそうです。

 

中心人物は4人。

クリスティーン(レイチェル・マクアダムス)、大手広告代理店の重役でドイツ支店長。

イザベル(ノオミ・ラパス)、クリスティーンの右腕。

ダニ(カロリーネ・ヘルフルト)、イザベルのアシスタント。

ダーク(ポール・アンダーソン)、クリスティーンの部下で愛人。

 

クリスティーンを頂点に、上司と部下という支配関係にあります。

その中で繰り広げられる、野心と嫉妬がうずまく愛憎劇でした。

  

こんなシーンはあるけど、愛はないかも…。

 

完璧なインテリアに囲まれたクリスティーンの自宅で、パナソニックのスマートフォンのCMを批判しながら見ているクリスティーンとイザベル。

お互いにその才能を誉め合っている。

そこへ、同じ会社のダークがやってくる。

イザベルは遠慮して帰ろうとする。

玄関へ急ぐイザベルをクリスティーンは呼び止め、自分がかけていたストールをイザベルにプレゼントする。

 

その夜中、仕事をしながら眠ってしまったイザベルは、夢の中でアイデアを思いつき、真夜中にも関わらず、自分のアシスタントのダニを起こして、思いついたアイデアを映像にする。

 

クリスティーンは、ロンドンに会議で出張する予定だったが、遊び仲間からの電話に、出張はイザベルに任してしまった。

イザベルは思いついたアイデアを持ってロンドンへ。

会議でそのアイデアは認められ、採用されることになった。

 

ところが、クリスティーンはそのアイデアは自分のものだと上司に報告、しかも修正して作り直すと言う。

そして、クリスティーンはニュウヨーク本社への復帰を取り付けた。

ダニは怒るが、イザベルは「チームの勝利だ」と諌める。

 

しかし、クリスティーンがイザベルを「操り人形」と電話で友達に話しているのを聞き、イザベルは自分の作品をネットに流す。

そのアクセスが驚異的な数字をたたき出し、本社からもイザベルの実力を直接認められることとなった。

クリスティーンのニューヨーク転勤もなくなり、そこから、クリスティーンのあからさまなイジメが始まった。

 

☆ネタバレ

クリスティーンの欲望も、イザベルの復讐心も、すべて出世欲から出ていて、ダークはお添え物で、ほとんど意味がありません。

 

ダークの不正さえも二人は利用し、自分の有利になるかどうかということしか、興味はないみたいでした。

 

最終的にはダニの野心も絡んできて、二転三転して、ラストは「???」の幕切れでした。

これは夢オチなの?

クリスティーンの双子の姉って、実在しているの?

イザベルの妄想なの?

 

まあ、犯罪のネタが仕込まれた映像は刑事の携帯に送信されて、犯罪は暴かれるのでしょうが、これもデ・パルマ流?

すっきりとは帰してくれないようです。

 

2画面分割で描かれるバレエ「牧神の午後」は素晴らしく官能的でした。

そちらにうっとりしていたら、残酷な殺人シーン。

デスマスクのような仮面とか、監督の仕掛けはあちこちにあるね。

 

レイチェル・マクアダムスは「きみに読む物語」で有名ですが、最近は役の幅も広げて、今回は全く同情の余地のない悪女ぶりでした。

金髪で、ゴージャスな衣装、素敵な悪女でした。

 

イザベル役のノオミ・ラパスは、言わずとしれたリスベット(スウェーデン版「ドラゴン・タトゥーの女」)女優ですが、今回は自分を抑えてイジメに耐える役所。

黒い髪、黒づくめの衣装、勤勉で真面目な実力派。

こういう人間が起こると怖いよー、というところはよく現れていました。

 

赤毛のダニは、上司に尽くす部下という仮面の下には、ゲイでしたたかな野心と欲望が隠れていました。

 

これほど女性が存在感を持っているサスペンスも少ないでしょう。

女性が強くなったということでしょうね。

女性にとっては、喜ばしいことかもしれませんね。

女は怖いよ。

お気をつけあそばせ。

 



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
オリジナル (ミーママ)
2013-10-09 19:01:35
フランス映画のラブ・クライム 偽りの愛におぼれて、のリメイクだよね。
こっちはWOWOWで見たのよ。
これは夢オチじゃあなかったよ。それに、最後は勝利を収めたはずのイザベルが、彼女の計画を見破った部下に弱みを握られるっていう・・・・

これ、結構面白かった。
パッションは単館系だから、見に行けるかな~~^^;
返信する
ミーママへ (マダムよう)
2013-10-10 09:00:37
夢オチ、ではないようです。
でも、妄想はあるかも。

オリジナルも見たいと思います。
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