ー告発のときーIN THE VALLEY OF ELAH
2007年 アメリカ ポール・ハギス監督 トミー・リー・ジョーンズ(ハンク・ディアフィールド)シャーリーズ・セロン(エミリー・サンダース)スーザン・サランドン(ジョアン・ディアフィールド)ジョナサン・タッカー(マイク・ディアフィールド)ジェームズ・フランコ(カーネリー大佐)フランシス・フィッシャー(エヴィ)ジョシュ・ブローリン(ブシュワルド所長)ジェイソン・パトリック(カークランダー警部補)ジェイク・マクラフリン(スペシャリスト、ゴードン・ボナー)メカッド・ブルックス(スペシャリスト、エニス・ロング)ヴィクター・ウルフ(ロバート・オーティス兵卒)
【解説】
失踪(しっそう)したイラク帰還兵の息子を捜索する父親が、アメリカ軍が封印しようとする真実に迫っていくサスペンス・ドラマ。2003年に実際に起きた事件を基に、『クラッシュ』のポール・ハギスが映画化。あえてアメリカの闇に触れ、正義ために何をすべきかを描いた。主演のトミー・リー・ジョーンズをはじめ、シャーリーズ・セロン、スーザン・サランドンの3人のオスカー俳優による、重厚な演技のアンサンブルも見どころ。(シネマトゥデイ)
【あらすじ】
退役軍人のハンク・ディアフィールド(トミー・リー・ジョーンズ)は、イラクから帰還してくるはずの息子マイク(ジョナサン・タッカー)が脱走したという知らせを受ける。息子を探すために現地へ向かい、地元警察のサンダース刑事(シャーリーズ・セロン)と捜索を開始。真実が明るみに出るとともに、ハンクは知らなかった息子の素顔を知ることに……。(シネマトゥデイ)
【感想】
私は「クラッシュ」に夢中になった一人ですが、この作品もポール・ハギス監督の個性が強く出ている作品でした。
この監督は、ジャーナリズムの精神を持っているのではないかなあ。
描き方が一方的ではなく、いろんな立場の人を、誰に肩入れすることなく見せてくれます。
今回特に、サンダース刑事(シャーリーズ・セロン)の存在が秀逸だと思いました。
彼女はシングルマザーで刑事に昇格したばかり。
同僚のセクハラに耐えながら、幼い息子を育てています。
時には、無視して、時には鈍感なふり、時には激怒しながら。
これだけでも大きなテーマですが、監督はあくまで映画の流れの一コマとして使ってしまいます。
その設定に応えるかの様に、シャリーズも抑えた演技で、冷静に演じています。
そして、自分が追い返した女性が、イラク戦争帰りの夫に、無惨に殺されてしまったときの悔恨と深い同情を表した表情。
よかったです。
さて、本題、イラクに派遣された若い兵士たちのPTSDのお話です。
息子のマイク(ジョナサン・タッカー)が基地から出奔して行方不明だとの一報を受けてハンク・ディアフィールド(トミー・リー・ジョーンズ)が基地に駆けつけました。
彼は、元軍人で二人の息子たちは彼に憧れ、軍人の道を選んだのでした。
しかし、長男はすでに戦死。
母親(スーザン・サランドン)は、マイクが無事に戻ることだけを祈っていました。
それが、物語の前半で無惨な死体となってみつかり、警察と軍を巻き込んでの犯人探しとなり、予想もつかない結末となります。
その結末が、救いがなくて、見終わって暗い気持ちになるのですが、私はむしろ、戦争というのは、人の体を壊すことばかりが強調されるけど、心を壊す方が深刻なのだと思いました。
この映画が事実に基づいて作られているということが、さらに観客の心を暗くするのです。
原題の「IN THE VALLEY OF ELAH」(エラの谷)は旧約聖書に出てくるダビデとゴリアテの話から取られています。
日本人にはなじみのない話ですが、このタイトルには、「巨人(イラク戦争)と闘わせるために、誰が若者を送るのか」という意味がこめられているそうです。
邦題の「告発のとき」ではその真意が伝わらないと思いました。
アカデミー賞にもノミネートされたトミー・リー・ジョーンズは、納得の素晴らしさでした。
息子が死んだと聞かされたときのスーザン・サランドンの演技には、私も泣いてしまいました。
戦争に息子を奪われた母親の悲しみはとてつもなく深いのに、いつまでたってもなくならないのですね。
あれ?ジェームズ・フランコがちらりと、かっこいい大佐の役で出ていました。
もっと、出てくるかと思ったら、ほんの少しでした。
惜しいなあ。
戦争はいけないと何百回叫んでも、戦争はなくならない。
大勢の母親が嘆き、大勢の父親が憤っても戦争はなくなりません。
ベトナム戦争のときのような反戦の、全世界を巻き込むようなムーヴメントは起きないけど、それほどまでに、社会の自浄力がなくなっているのかもしれません。
あるいは、大波乱の前の静けさかー。
この映画が世に問うているテーマは、見過ごせないと思いました。
2007年 アメリカ ポール・ハギス監督 トミー・リー・ジョーンズ(ハンク・ディアフィールド)シャーリーズ・セロン(エミリー・サンダース)スーザン・サランドン(ジョアン・ディアフィールド)ジョナサン・タッカー(マイク・ディアフィールド)ジェームズ・フランコ(カーネリー大佐)フランシス・フィッシャー(エヴィ)ジョシュ・ブローリン(ブシュワルド所長)ジェイソン・パトリック(カークランダー警部補)ジェイク・マクラフリン(スペシャリスト、ゴードン・ボナー)メカッド・ブルックス(スペシャリスト、エニス・ロング)ヴィクター・ウルフ(ロバート・オーティス兵卒)
【解説】
失踪(しっそう)したイラク帰還兵の息子を捜索する父親が、アメリカ軍が封印しようとする真実に迫っていくサスペンス・ドラマ。2003年に実際に起きた事件を基に、『クラッシュ』のポール・ハギスが映画化。あえてアメリカの闇に触れ、正義ために何をすべきかを描いた。主演のトミー・リー・ジョーンズをはじめ、シャーリーズ・セロン、スーザン・サランドンの3人のオスカー俳優による、重厚な演技のアンサンブルも見どころ。(シネマトゥデイ)
【あらすじ】
退役軍人のハンク・ディアフィールド(トミー・リー・ジョーンズ)は、イラクから帰還してくるはずの息子マイク(ジョナサン・タッカー)が脱走したという知らせを受ける。息子を探すために現地へ向かい、地元警察のサンダース刑事(シャーリーズ・セロン)と捜索を開始。真実が明るみに出るとともに、ハンクは知らなかった息子の素顔を知ることに……。(シネマトゥデイ)
【感想】
私は「クラッシュ」に夢中になった一人ですが、この作品もポール・ハギス監督の個性が強く出ている作品でした。
この監督は、ジャーナリズムの精神を持っているのではないかなあ。
描き方が一方的ではなく、いろんな立場の人を、誰に肩入れすることなく見せてくれます。
今回特に、サンダース刑事(シャーリーズ・セロン)の存在が秀逸だと思いました。
彼女はシングルマザーで刑事に昇格したばかり。
同僚のセクハラに耐えながら、幼い息子を育てています。
時には、無視して、時には鈍感なふり、時には激怒しながら。
これだけでも大きなテーマですが、監督はあくまで映画の流れの一コマとして使ってしまいます。
その設定に応えるかの様に、シャリーズも抑えた演技で、冷静に演じています。
そして、自分が追い返した女性が、イラク戦争帰りの夫に、無惨に殺されてしまったときの悔恨と深い同情を表した表情。
よかったです。
さて、本題、イラクに派遣された若い兵士たちのPTSDのお話です。
息子のマイク(ジョナサン・タッカー)が基地から出奔して行方不明だとの一報を受けてハンク・ディアフィールド(トミー・リー・ジョーンズ)が基地に駆けつけました。
彼は、元軍人で二人の息子たちは彼に憧れ、軍人の道を選んだのでした。
しかし、長男はすでに戦死。
母親(スーザン・サランドン)は、マイクが無事に戻ることだけを祈っていました。
それが、物語の前半で無惨な死体となってみつかり、警察と軍を巻き込んでの犯人探しとなり、予想もつかない結末となります。
その結末が、救いがなくて、見終わって暗い気持ちになるのですが、私はむしろ、戦争というのは、人の体を壊すことばかりが強調されるけど、心を壊す方が深刻なのだと思いました。
この映画が事実に基づいて作られているということが、さらに観客の心を暗くするのです。
原題の「IN THE VALLEY OF ELAH」(エラの谷)は旧約聖書に出てくるダビデとゴリアテの話から取られています。
日本人にはなじみのない話ですが、このタイトルには、「巨人(イラク戦争)と闘わせるために、誰が若者を送るのか」という意味がこめられているそうです。
邦題の「告発のとき」ではその真意が伝わらないと思いました。
アカデミー賞にもノミネートされたトミー・リー・ジョーンズは、納得の素晴らしさでした。
息子が死んだと聞かされたときのスーザン・サランドンの演技には、私も泣いてしまいました。
戦争に息子を奪われた母親の悲しみはとてつもなく深いのに、いつまでたってもなくならないのですね。
あれ?ジェームズ・フランコがちらりと、かっこいい大佐の役で出ていました。
もっと、出てくるかと思ったら、ほんの少しでした。
惜しいなあ。
戦争はいけないと何百回叫んでも、戦争はなくならない。
大勢の母親が嘆き、大勢の父親が憤っても戦争はなくなりません。
ベトナム戦争のときのような反戦の、全世界を巻き込むようなムーヴメントは起きないけど、それほどまでに、社会の自浄力がなくなっているのかもしれません。
あるいは、大波乱の前の静けさかー。
この映画が世に問うているテーマは、見過ごせないと思いました。
でも、私のまわりの身内はみーーんな
好きじゃない!っと突っぱねられた(苦笑)
かなり重そうなテーマですが、
それが現実ってことですよね!
かなり興味はありますが
観に行く時間があるかどうか・・・です。
戦争は、反対を叫ぶ人がいたり、
いやだ嫌だと強く思っている間は
終わらないそうよ!
それよりも、戦いの無い平和な世界を
イメージしていれば、すべての人が
心から、平和な世界をイメージすれば
平和な世界になる・・・・
と聞いたことがあります♪
日本は平和憲法のお陰で、とりあえず戦争からは退避できていて本当に幸せなことだと思います。
でも、もう1歩踏み込めば、エネルギーの補給をしていたり、アメリカに基地を提供していたりと、戦争とは無縁というわけではありません。
日本の母が、息子を亡くして泣く母にならないことを切実に祈りたいと思います。
こちらは、そうそうたるキャストなので、近くのシネコンでも上映中。
今度観に行こうと思います!
いい映画ほど、上映館が少なくて腹立たしいです。
この映画はぜひご覧下さいね。
私のお友達で、すべてのことに
こういう考え方の出来る人がいるんです。
なりたいもの、なりたいこと、なんでも
「そうなっている」とイメージしてね!
その通りになるからね!っと♪
落ち込んだときにも彼女に逢うと
元気になります♪
この作品で訴えている問題は深刻ですよね、こういった問題は
アメリカだけにとどまりません、ユーチューブでも流れて問題になった
他国の兵士も同じ状況にあるしイラクの治安を守るために派遣
されたはずの兵士達のイラク国民への仕打ちなどこの作品では
描ききれない問題が山積みだよね、この作品はとにかく
出演者達の熱演が見事でした。
いい作品だと思いました。
戦争は、敵を倒すだけでなく、味方の心も破壊すると、みんなに気付いてもらいたいです。
事実に基づいているのですか・・・・
悲しい話ですね!
でも今の世の中 戦争だけでなく「心を壊す」事が多すぎるような気がします。
トミーリージョーンズって こんなに上手な人だったのねと改めて。
あのコーヒーのCMと繋がらないなぁ。。。笑!
ジャムズフランコ 見落としましたので 今からもう一度・・・
トミー・リー・ジョーンズとスーザン・サランドンの演技が、心に残っています。
ジェームズ・フランコ君、確認できましたか?