ベンジャミン・バトン 数奇な人生

ーベンジャミン・バトン 数奇な人生ーTHE CURIOUS CASE OF BENJAMIN BUTTON
2008年　アメリカ
デヴィッド・フィンチャー監督　ブラッド・ピット（ベンジャミン・バトン）ケイト・ブランシェット（デイジー）ティルダ・スウィントン（エリザベス・アボット）ジェイソン・フレミング（トーマス・バトン）イライアス・コティーズ（ガトー）ジュリア・オーモンド（キャロライン）エル・ファニング（デイジー（幼少期））タラジ・P・ヘンソン（クイニー）フォーン・A・チェンバーズ（ドロシー・ベイカー）ジョーアンナ・セイラー（キャロライン・バトン）マハーシャラルハズバズ・アリ（ティジー）ジャレッド・ハリス（マイク船長）

【解説】
F・スコット・フィッツジェラルドの短編小説を『セブン』のデヴィッド・フィンチャーが映画化した感動巨編。第一次世界大戦時から21世紀に至るまでのニューオリンズを舞台に、80代で生まれ、徐々に若返っていく男の数奇な運命が描かれる。主人公のベンジャミン・バトンを演じるのはフィンチャー監督作に3度目の主演となるブラッド・ピット。共演は『バベル』でもブラッドと顔を合わせたケイト・ブランシェット。誰とも違う人生の旅路を歩む、ベンジャミン・バトンの運命の行方に注目だ。（シネマトゥデイ）

【感想】
80代の男性として誕生し、そこから徐々に若返っていく運命のもとに生まれた男ベンジャミン・バトン（ブラッド・ピット）。時間の流れを止められず、誰とも違う数奇な人生を歩まなくてはならない彼は、愛する人との出会いと別れを経験し、人生の喜びや死の悲しみを知りながら、時間を刻んでいくが……。（シネマトゥデイ）

【感想】
ベンジャミン・バトン(ブラッド・ピット)は80歳の姿で生まれた。
一人息子を戦争でなくした時計職人が、悲しみと怒りの心で作った駅の時計が、さかさまに時を刻んだ年に生まれたからだ。

彼を唯一無条件に愛するはずの母が、出産の時に亡くなった。
ボタン工場の経営で成功している父(ジェイソン・フレミング)であったが、ベンジャミンの容姿に耐えきれず、老人ホームに置き去りにした。
老人ホームで働くクイニー(タラジ・P・ヘンソン)に拾われ、施設で育てられる。



☆ネタバレ
見た目は老人で、一年ごとに若返る運命。
でも、頭の中はその通りではない。
ベンジャミンは、他の子供と同じように、素直で好奇心の強い子供だった。

クイニーがけじめのわかった強い母で、ベンジャミンはのびのびと育つ。

ある日、祖母の面会に来ていた8歳のデイジー(ケイト・ブランシェット)と出会う。
デイジーは、ベンジャミンが子供であることを見抜き、二人はお互いに運命的なつながりを感じるのでした。

ふたりは、冒険や不幸な事故や友情や死や、さまざまな経験を重ね、



出会っては別れていきますが、結局、40歳前後の一番年齢の釣り合う時に、愛し合い、女の子をもうけます。



しかし、ベンジャミンは自分の運命を悟り、二人の前から姿を消します。
そして、デイジーが年老いたとき、認知症となった子供の姿で現れるのです。
やがて赤ん坊となってデイジーの胸の中で息を引き取りました。

これが、ベンジャミンの一生。

長い映画ですが、人の一生のお話なんだから、このくらいはかかると思いました。

CGも素晴らしいし、ブラピとケイトの演技や表現力も素晴らしい映画です。

　デイジーの最後の姿

ともすれば、奇抜なアイデアで終わってしまいそうなストーリーですが、「人はおむつで始まりおむつで終わる」という、実に巧みな筋立てで、人が生きるとは?人と人との出会いの意味とは?という、本質的な命題が明確な作品だと思いました。