「デブ」「ブス」と小・中でいじめに遭って、高二の時に十キロ痩せて顔変わって整形疑われて避けられたけど今はモテてます。

「加藤ちゃんって、理数科の毒だよね」
穏やかじゃない人生をやり過ごした自分が綴る、フィクション風ノンフィクション日記。

💉堕落/シフト1🔪

2017-07-06 00:42:52 | âœ’第二章📘中学三年生
自分は進研ゼミを受講していた。

春休みに入る前に受験生に対し特典として、チャレンジタブレットが配られた。もともと壊れかけだった自分が、この端末の出会いによって決定打となった。


電源を入れて、基本設定を行う。Wi-Fiに繋ぎ電脳空間に足を踏み入れた。


初めて自分の居場所がもらえた気がした。
最初から入っていたアプリの一つに、Google+(ぐぐたす)があった。それが初めて自分が目にしたSNSの世界だった。


本格的にイラストを本やまとめサイトを参考にして学び始めた。昔からイラストを描くことが好きで、だけど今までは勉強に気を削がれて描くことはほとんどなかった。

面白いくらいに上達した。パース、アオリ、フカン、アイレベル…。最初は意味の分からなかった用語たちも、二ヶ月もすると当たり前のように身に染み込んでいた。


毎日自分の世界にどっぷり浸かっていた。
気付けば学校から帰宅して、夜中の三時まで没頭していた。宿題すらいつしか、おざなりになって答えを丸写しで提出するようになった。授業中、慢性的な睡眠不足で居眠りの頻度がどんどん増えていった。唯一起きているときは、ぐぐたすの投稿ネタを考えていた。


堕ちていった。
分かっていた。
情けなかった。
でも、やめられない。もう、抜け出せない。

手遅れだった。


時間を費やせば費やすほど、イラストを投稿すればするほど、フォロワーにコメントを残したり「いいね」したりすればするほど自分の世界が広がっていった。


楽しいとかいう簡単な言葉では収まらない。
快感だ。
ゾクゾクした。


これは、自分の居場所だ。他人の協力を借りず、自力で産み出した不可侵の領土なのだ。


初めて人と価値観や世界観を分かち合えた。初めて人に必要とされた気がした。相手の顔や教室での立ち位置、履歴やバックグラウンドなんか関係ない。残した短文や画像という断片を繋いでお互いを知り合っていく。大抵のユーザーは穏便で親切だった。それが上っ面のみであってもかまわない。

どうせ自分のリアルの世界では、そんな甘さを練り込んだ仮面さえも向けてもらえないのだから。


多いときには、フォロワーが一日十人増えた。イベントにもよく誘われるようになった。


どんどんリアルとオンラインの世界の充実度の差が開いていった。もうその隙間を補填することはできなかった。


インターネットに繋がっていないと、自分の存在価値すら補填さえもできなかったのだから。
ジャンル:
私
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