「デブ」「ブス」と小・中でいじめに遭って、高二の時に十キロ痩せて顔変わって整形疑われて避けられたけど今はモテてます。

「加藤ちゃんって、理数科の毒だよね」
穏やかじゃない人生をやり過ごした自分が綴る、フィクション風ノンフィクション日記。

💉リナとユカ/スクールトリップ4🔪

2017-07-17 22:59:46 | âœ’第二章📘中学三年生
全ての班が、なぜか絶対清水寺をコースに組んでいる。一斉行動に清水寺は含まれていなかった。「京都」=「清水寺」という固定観念が、少なからず生徒たちの頭の中にあったのだろう。


最初に清水寺に行き、タクシーで二条城まで移動する。万華鏡ミュージアムに寄り、「ある場所」に行き、本願寺に最後寄る。それから旅館に帰着。


それが自分達の決めたコースだった。そして例の「ある場所」とはイオンモールのアニメイトだった。そこが自分を除く三人の本当の目的地だったのだ。



「おかしくないですか、先生」


自分は担任にM班の行動予定表を指差しながら言った。他の班は太秦映画村や舞子の着付け体験、陶芸や昼食にスイパラなど、楽しそうなプランを立てている。それなのに、自分達の班のこの様は何なのだ。しかも行動範囲も非常にせまい。集合時間まで、旅館の前で待ちぼうけを食らう可能性だってあるのだ。


「しょうがないですねえ~」


担任は苦笑しながら答えた。
多分担任は、アニメイトに自分は反対で、残りの班員は全員賛成しているという現状を、瞬時に理解したに違いない。だけど担任は同情の笑みを浮かべただけで、それ以上干渉してこなかった。そして行動予定表を受け取ると、そのまま黙って立ち去ってしまった。

本当は扇子の絵付けをしたかった。ろうそくでもよかった。陶芸は昔よく、ろくろ回していたから少し自信がある。着付けはいいとして、もっとわくわくするような、楽しいプランを立てたかった。

でもその提案は三人の前では無力だった。パンフレットやマップをかざしても班員は死んだ目でこちらを見るだけだった。彼女たちの心はもう、アニメイトに奪われてしまっていたのだ。その執着から引き剥がすのは、班長という名目上の役割では無理みたいだ。


ありえない。馬鹿みたい。
修学旅行生が、わざわざ京都まで行って観光にショッピングモールに行くなんて前代未聞だ。
実際周りの知り合いからも苦笑混じりで聞かれた。「アニメイトとか、何がしたいの!?」
知り合いも自分がその案に反対しきっているのを見越していたため、幾分気が楽だった。しかし、同情されたからと言って現状が覆る訳がない。余計に現実を見つめてしまうだけだ。



だからオーノに言ってみた。


「どうして京都まで行ってアニメイトに行くの。おかしいでしょ。博多にアニメイトあるでしょ」

「えー、もー、よくなぁい?自分アニメイト行きたいしぃ、ユカちゃんも行きたいって言っとうしぃ、ウラハラも賛成しとうしぃ。て言うか加藤ちゃんさ、本好きやんかぁ。本屋言っとったら?ウチらが見とう間。それやったらいいやろ?」

いや、よくない。


「でもさ、京都まで来たんだよ。もっと有名なとこ言った方がよくない?」

「でも清水寺とかさ、加藤ちゃんに合わせてんじゃん。ウチら別にそんなとこ行く気ないしぃ」


もう話にならない。

オーノに共依存しているユカは何も言わないし、ウラハラはオーノに完全に尻に敷かれている。言うだけ無駄な現実だ。


そして当日の班行動。自分は首に携帯電話を引っ掛け、残りの三人と共にプランを消化していった。

メンバーに不満があることは言っても仕方がない。

まあ、いろいろ文句はあったが清水寺でお守りも買ったし胎内潜りもした。二条城も雰囲気は気に入ったし、ちゃっちいが万華鏡も自作した。昼もミュージアム附属のレストランで食べた。京都らしさも何もないチャーハンだったが、おいしかったし何より安かった。


問題が勃発したのはここからだ。


イオンモールに着いたものの、アニメイトが店舗自体無かった。

店休日とかではなく。


オーノとウラハラに話を聞くところによると、事前に調べてこなかったらしい。
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