独立記者の挑戦 中国でメディアを語る

27年間の記者生活を土台に、国境を超えた普遍的な価値を追求する

表語文字の中国語に大きな変化が起きている

2016-10-17 01:06:39 | 日記
中国語の漢字は一つ一つが固有の音と意味を持つ表語文字だ。だが外来語にはその音に漢字の音を当てる場合もある。これは音訳と呼ばれる。幽黙(youmo ユーモア)や巧克力(qiaokeli チョコレート)、麦克風(maikefeng マイクロフォン)などは、原語のイメージをうまく表した好例である。

日本人は自分たちの言葉を表す文字として漢字を借用し、漢字の意味もまた取り込んできた。さらに和製漢字も考案し、それが中国に逆輸入されるケースもある。近代以降、日本人が真っ先に西洋の概念を漢字に翻訳したが、大半は中国の日本留学生がそのまま持ち帰った。インターネットで言語の行き来が頻繁になると、「人気」「宅男」「宅女」「萌」などが流入し、中にはすでに辞書に採用されている。

日本語が入ってくるパターンは表語文字としての漢字の形態ばかりかだと思っていたが、アニメの影響で、日本語の音がそのまま中国語の漢字で音訳されているケースが目立つようになった。日中の言語交流史においては前例のない現象ではないかと思う。

若者と携帯のチャットでやり取りをしていると、こんなスタンプが押されてくる。



卡哇伊(kawayi カワイイ!)。「カワイイ」の中国語訳はすでに「可愛」(keai)が定着しているが、それには飽き足らず音まで入ってきたというわけだ。



干吧爹(ganbadie 頑張って!)。中国語には「加油!」(jiayou 頑張れ)の用語があるが、それと並んで使われているのだ。



西奈(xinai 死ね~)。言葉通りに受け止めてはいけない。遊びで相手を非難しているだけだ。

次のように、漢字ならではの意味と音のミックス翻訳もある。



壁咚(bidong 壁ドン)。恥ずかしながら、私は中国語で初めて「壁ドン」の意味を知った。

学内には、約1キロにわたるコンクリート壁に、芸術専攻の学生が思い思いの絵や造形美術を展示したスペースがある。



そこでこんな絵を見つけた。



「ちくしょう」「調子こいてんじゃねーぞ」「誰に向かってもの言ってるんだ」と日本語がそのまま書かれている。抗日戦争で日本軍兵士の常套句「バカヤロー」が有名になっているのも困ったものだが、決して日常会話とは言えないアニメ言語をそのまま真似るのもどうかと思う。余裕ができたら、日中言語の比較を含め、文化交流に関する講座も開こうと思っている。
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