ハマの街から 

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夏が旬〔八戸〕のヒラガニ

2012年07月29日 | 季節の便り・自然の営み

〔写真 ヒラガニ〕
 
 地元新聞『デーリー東北』〔7月26日付け〕のコラム「天鐘」が、今が旬のヒラガニ〔学名ヒラツメガニ〕をテーマにして書いていた。天鐘子は何人いるか詳しくは分からないが、私はそのコラムニストの体験も含めた市井の食文化や民俗、歴史的エピソードに関した記事が好きだ。文章が味わい深い。したがって読み捨てにしたくない気持ちが働く。『朝日新聞』の「天声人語」は本にもなっているが、どういうわけか、デーリーの場合は出版されたという話は聞かない。私などは天鐘の出版を望むもののひとりである。
 
 ところで、その記事に触発されて、私も急に食べたくなって、八食センターからヒラガニを買ってきた。10杯入って千円だから安い。天鐘も触れているように、ヒラガニは夏〔6月~8月〕が旬である。わが八戸には夏が旬の魚介類にはほかにウニ、天然ホヤ、真イカ、ヒラメなどがある。一方、冬〔11月~2月〕が旬のものには、ホッキ貝、毛ガニ、アンコウ、キンキン、ナメタガレイ、真鱈などがある。
 
 ヒラガニは主な店では大概扱っている。八食センターをはじめ、陸奥湊市場やその界隈の店、カネト水産などで気軽に手に入る。水揚げされる量と引き合いの関係で、多少の値段の上げ下げがあるようだが、目玉が飛び出るくらいの高値になることはまずない。毛ガニやズワイガニ、タラバガニなどと違って安心して買える辺りは「庶民のカニ」と言える。
 
 我が家では私が子どもの頃、お袋が買ってきたのだろう、ときどき食卓に登場した。だから、特に物珍しい食べ物という感じはしない。雌のヒラガニはオレンジの卵を甲羅の中に持っていて、独特の美味さである。カニ味噌も旨い。身も卵もカニ味噌の部分も夏だったら、ビールと最高の相性である。冷たい日本酒にも合うのではなかろうか。

 ヒラガニのことを、脚先がヘラのような形をしているから、ヘラガニとか、甲羅に「H」の模様があるから、エッチガニとか、ホンダガニとも呼ぶことを今回初めて知った。私が見ると、Hではなく、Mに見えたけど、似たようなものだろう。今宵も夕べの残りのヒラガニを酒の肴に一献かたむけるとするか。

 

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