モノ・語り

現代のクラフトの作り手と作品を主役とするライフストーリーを綴ります。

江戸切子作家 小川郁子さんの作風の特徴

2015年01月16日 | 江戸切子 小川郁子

今月25日に予定している小川郁子さんへの公開インタビュー(当ブログ前回記事参照)に先立ち、小川さんの作風の特徴についてノートしておきます。

インタビューを聴講される方は、予備資料として頭に入れて置かれると、インタビューをより深く聴くことができるかと思います。

なお、作品の画像は下記のサイトにアクセスしてご覧になってください。
http://www.nihonkogeikai.or.jp/work/1232/(日本伝統工芸展の入選・受賞作品)


小川作品の特徴

1. 非対称的なデザイン―――日本伝統工芸展の初入選作はシンメトリーな構成をとってますが、2回目の入選作からは一挙に非対称的な世界に突入しています。そして昨年の入選作でシンメトリカルな造形に少し戻ってます。しかし、小川さんの造形世界のベースは非対称性であると言えるでしょう。

2. 流れの形―――モチーフとしては、風や水の流れをイメージさせるものが主流です。「流れ」のモチーフが小川さんの創作世界でどういう意味を持っているかは、興味をそそられるテーマの一つです。

3. イメージの重層的構成――円と六角形が重ねられたり、花卉と山並み、花と鳥、二つの流れの交錯など、ひとつの形の中に複数のイメージを重層化させる作例が多く見られます。

4. ズラシの感覚―――これについてはインタビュー時のお楽しみ、ということにしときましょう(文章では伝えにくいので)。

5. その他に、素材(ガラスの色)とわざ(肉厚なガラスをカットしていく技術)の上での特徴もあります。


小川郁子さんに聞く――第1回「かたち塾」(当ブログの前回で既報)
日時:1月25日(日)
会場:江東区森下文化センター第2会議室。
江戸切子の若手作家小川郁子さんの創作世界に迫るインタビューがメインです。
詳細は当塾のHPでご覧ください。
受講のお申込もHPからできます。








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