見れば何でも欲しくなるのは骨董・古物の症状であり、完全なビョーキでございます。その結果、本人はたいへんな苦痛の中で人生を過ごすことになります。欲しい欲しいの一心で水を求めて砂漠をさまようようなムチャなことになるのでございます。哀れこの上もございません。
さてこの御品は昭和初期のエログロ時代の満州国の奉天にありましたカフェのマッチでございます。この時代のカフェとは今日の喫茶店ではございません。いまで言うキャバクラでございますが、更にもっと濃ゆい日本の風俗の歴史中でも激しい男女関係の魔界だったそうでございます。