初めて見る種類の御品でさほどの時代は無いようでしたが、珍しくかつ美がありますので、なんのためらいも無く求めました。
出展者様のお話しでは大正時代の九谷の輸出品と言うことでございました。日本では三彩は幕末あたりに各地でちらほら見られますが、それ以後には珍しいと思います。
念のために付け加えますが、三彩とは白、黄色、緑色の三色が使われているのでそう呼びました。もともとは中国の唐の時代に始まる三色を遣う技法のことでございます。裏面にJAPANと銘がありますので、輸出手に間違いございません。多分、サンプルとして残ったものでございましょう。模様はアルールデコと思います。
手で持った感じ(手どり)を一言で言えば軽い御品でございます。十分に枯れた感じです。それにしても、出来の良い作品と思います。今までもそうでしたが、今後も時代にとらわれずに面白い御品を見逃さないようにやってゆきます。