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盆の花市

2017-08-17 10:00:00 | 17期生のブログリレー

皆さんこんにちは 17期永井裕介(介さん)です。
天候不順の8月です。お体には十分ご留意されますよう。

今年も新潟県新発田市(しばたし)で開催される花市に売り手として参加しました。

「このとき安兵衛の脳裏へ電光のようにひらめいた一瞬の光景は、新発田の盆の花市であった」。池波正太郎著『堀部安兵衛』切腹の場面で回想されるこの行事は、毎年8月11日に安兵衛生誕地から徒歩10分の場所で開催されます。

妻の実家が近郷の農家であり、義母がお墓や仏壇に飾る生花(仙台菊、女郎花、ケイトウ)や、この地域特有のお供え物(小さなリンゴ・茄子・梨・ハマナスなど)を売る露店を出店します。そのお手伝いが我が家(妻・息子・私)の20年来の夏のイベントとなっています。

「リンゴや茄子はどうやって飾るんですか」「吊り下げたり蓮の葉や御座の上に置いたりするんですて」「何個ずつ揃えればいいんですかね」。お客さんと義母、お客さん同士で古くから伝わる作法を教えあう会話が飛び交います。

しかし今年は、生花が数店、お供え物は義母の店だけとなってしまいました。近年、花市に繰り出す客数とともに出店数も年々減っていました。買い手の風習が廃れるとともに、売り手の高齢化、後継者不足のためです(かくいう義母にも後継者はいません)。さらに今年は天候不順で生花やお供え物が不作であったことが追い打ちをかけたようです。

この状態はプロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)の「金の生る木」です。市場成長率が低く新規参入はほとんどありません。一方でシェア拡大で利益は出しやすい状態と言えます。
しかし、地域の風習がだんだんと忘れ去られ、売り手の後継者もいないため、市場となる花市の存続自体が危ぶまれる緊急事態でもあります。

私には正直、新発田の町おこしや花市の存続を守るという大それた志はありません。
ただ「よかった。もう生花やお供え物を売る店はなくなったのかと思った」と喜んでくれるお客さん。おばあちゃんがお供え物を選ぶその指先をじっと見つめる孫たち。そんな光景が見られなくなるのはとても残念です。

義母が1年でも長く出店を続けるためにお手伝いを継続する。これが我が家の小さな志でありお勤めだと思う、2017年夏でした。

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