私の好きな言葉や格言等を保存も兼ねてご紹介します。
最近の日本を見ていて通じる物が感じられましたので、本日はこちらの狂歌です。
「白河の 清きに魚も 住みかねて もとの濁りの 田沼恋しき」
こちらはかの有名な松平定信の政治を皮肉った歌です。
松平定信は田沼意次の利権的でいわば濁った政治を一新し、クリーンな政治を目指すために規制等を強化したようです。
一見とても善いことに思えますが、庶民の間では、息苦しくもとの少し汚れた政治の方が楽で良かったと言う意見も多くあったという事です。
これは政治の世界だけではなく、様々な場面でもよく言われます。
例えば乗り物のエンジンオイルも少し汚れてきた時の方が性能がよくなるといいますし、バスクリンなどもお湯を少し汚す意味もあるというのを聞いた事があります。
今の日本はどうでしょうか?
世間体や理想論ばかり優先して、息苦しく感じているのは私だけではないはずです。
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」
こういう側面もあるということを頭に置いておきたいものです。
ここで歴史好きとして田沼意次の名誉のために補足させて頂きます。
洋の東西を問わず歴史というのは権力者の都合のいいように塗り替えられる嫌いがあります。
田沼を金に汚い悪者にする事によって幕府により近い(親戚筋の)松平定信を正義として崇めている。という塗り替えがされてる事は確実なところでしょう。
僕たちが学生時代に習った江戸の三大改革は全て質素倹約を求める緊縮財政だったのに対して、田沼政治は流通を盛んにして商人に儲けさせ、その中から税金をたくさん払って幕府財政に貢献してもらおうというものでした。
現代の感覚で考えると確実に田沼政治の方が正しいんですよね。
おそらく江戸時代でもそうだったのでは?
差し出がましい補足など致しまして失礼しました。
原田さんは博識なので色々と勉強になります(^_^)
場所や時代によって価値観や常識、正義までも移り変わっていくという事ですね!!