河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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2391- バッハと今、アンサンブル・ルシリン、2018.8.3

2017-08-03 23:28:12 | コンサート

2017年8月3日(木) 7:00-8:20pm 小ホール、武蔵野市民文化会館

1.バッハ ゴルドベルク変奏曲BWV988(1741出版) アリアとカノン pf 5′

2.シモン・スティーン・アンダーソン 隣の隣の、次(2006-2006) vcとperc(スネアドラム) 4′

3.バッハ 同・第27変奏  2vn 3′

4.カミーユ・ケルジェ ウィッシュ(2001)  sx 6′

5.バッハ 同・第18変奏 2vn、vc  2′

6.ジョルジュ・レンツ 弦楽四重奏のための「天は語る・・・」Ⅳ(1991-2000) 第2楽章
          2vn、a、vc  6′

7.バッハ 同・第3変奏  2vn、vc  3′

8.アルトゥーロ・フエンテス スクォンク、「想像上の生物の音楽」より(2016)
             vn、vc、Perc(ヴィヴラフォン)  11′

9.バッハ 同・第12変奏  2vn、vc  3′

10.細川俊夫 ヴァイオリンとチェロのためのデュオ(1988)  vn、vc  8′

11.バッハ 同・第9変奏  2vn、vc  2′

12.ドナチャ・デネヒー 『バルブ』(2006)  vn、vc、pf  12′

13.バッハ 同・第25変奏  pf  4′

以上

ヴァイオリン、アンドレ・ポンス=ヴァルデス
ヴァイオリン、ファビアン・ペルディチッジ
アルト、マニュエル・ヴィッセール
チェロ、ジャン=フィリップ・マルティニョーニ
ピアノ、パスカル・マイヤー
サックス、オリヴィエ・スリーペン
パーカス、ギイ・フリッシュ


休憩無し。約70分。連続演奏というほどの事は無くて、1ピースずつポジション取りとポーズが入る。
ステージの照明も落としており、奏者のあたりにスポット的にライトが当たる。それと譜面台にもライト。

ゴルドベルクの断片に現音の断片をサンドウィッチにする。バッハ7ピース。現音6ピース。計13ピース。
バッハは変奏のピックアップ、現音はレンツ、スクォンクは断片らしきもの他は全曲ものなのかどうか不明。

ゴルドベルクはピアノ独奏、弦ニ、弦三のバリエーション。頭と締めはピアノ独奏。弦楽三重奏はシトコヴェツキー編曲もののようだがはっきりとは書いていない。
プログラムの解説は、この作品はこれこれで、といった書き方をしていなくて不明確。現代音楽の場合、初めて聴く物も多いし、正確でわかりやすい解説を書くべき。通常の演奏会でもこのような、わかりにくい書き方の上乗せ、的なものが多いが、この演奏会でも同じ小路に迷い込んでいる。

演奏の方はサンドウィッチがどのようにしてこうなったのか、なにか閃き的アイデアがあったのだろうか。バッハは濃いものではなくて、難解な現音ピースのあとの一服のように聴こえてくる。現音で錯綜した気持ちをバッハでリフレッシュ、それの繰り返し。ユニークな演奏会と言えば言えるし、かえって現音を聴きづらくしてしまっているし、拒否反応の納得感のほうが強くなってしまうかもしれない。バッハと絡めるべきではなかったと率直なところ思う。演奏会として「もたせる」ためにはこのほうが良いかも知れぬが。

7人全員による同時演奏は無くて音は薄くて淡い。濃い作品の演奏もあるがなかなか伝わってこない。この400人規模のホールが限度だろうとは思う。もっと小さいほうが色々と伝わってくるものが多かったと想像される。

2.アンダーソン作品はディープな弾きのチェロとトリッキーな叩きのパーカスが不釣り合い。自作の編曲物。自立した主張の魅力があるようだ。オリジナルも聴いてみたい。

4.ケルジェ作品はサックスのための作品のスペシャリストとのこと。技巧の限りを尽くしたソロ曲。Wishなフィーリングで聴く。

6.レンツ作品は、天は語るシリーズのうちのⅣの第2楽章。断片の断片を演奏という事になる。こうなると表面(おもてづら)の音の響きの妙味を楽しむという話になる。弦四のための作品でこの夜のピースのうちで一番奏者が多い。ヴァイオリン2本の細い旋律の流れとチェロの連続する強めの弾きが印象的。良く流れるものでした。

8.フエンテス作品。当夜2番目に長い作品。ボルヘスの幻獣辞典にインスパイアされたもの。スクォンクは涙を流す生き物。ヴィヴラフォンの短いフレーズ。響き。これが涙の音表現のようにも聴こえる。弦は周辺世界か。感情は抑えられていてプログラム解説にあるような涙するようなことは感じ取ることが出来なかった。

10.細川の作品は能にインスパイア、最小の動きで最大の事を語ると。響きはスタティックで線を感じさせる。楽器2本だけ。これ以上減らして1本にすると西洋的な融合の世界観を表わすことは難しそうだ。リズムを消し込んだ細川独特のキャンバス模様。

12.デネヒーの作品は当夜一番長かった。動きと繰り返し。限りなくミニマルっぽい。グリッサンド風に音が滑っていく妙味とリピートするフレーズの節目のつくり込みはいったいどのようになっているのか。1度聴いただけではわからない。ミニマルは曲を長くできるものだなあというのが実感。人の中にあるものかもしれませんね。


以上。
音楽の連鎖と言ったものや連続性による積み重ね的ヒート感は無く、むしろ冷たく感じるプログラミング。ステージを終始ダークに染めた色彩感も手伝っている。望んだことなのかもしれない。
当団体の演奏はお初で聴きました。現代音楽のオーソリティということで、真摯で手堅い演奏。それから強弱のバランスが冴えている。アンサンブル本来の意味合いを現代音楽の中においても良く感じさせてくれるもので最良の演奏でした。
おわり

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