河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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2268- マルティヌー、フサ、ブラコン、バラーティ、下野、N響、2017.1.29

2017-01-29 20:28:33 | コンサート

2017年1月29日(日) 3:00pm NHKホール

マルティヌー リディツェへの追憶  11′

フサ プラハ1968年のための音楽 (管弦楽版1969)  6′8′4+8′

Int

ブラームス ヴァイオリン協奏曲ニ長調  23′9+8′
  ヴァイオリン、クリストフ・バラーティ
(encore)
イザイ 無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番第4楽章 3′

下野竜也 指揮 NHK交響楽団

ブラームスの光沢が目の前にせまってくる。落ち着きのあるブラームス。
バラーティのアタックの切れ味の鋭さはみずみずしくて自然。天性の技のように聴こえてくる。弾きはじめにキュッと音が束に盛り上がりすーといく。このキュッがまるで水の中で弾いているような音。これが次々とつながっていく。研ぎ澄まされた美しさです。
N響の織りなすような折り目正しく几帳面な音作り、バラーティの進行によく合いますね。素晴らしいサポート。時折みせるブラームス的強奏は迫力ものだが、飽くまでも協奏、サポートしている感がよくわかる。双方の音楽的な歌い込みが一致している、リハでの意思疎通がまんべんなく行われているであろうし、ハイレベルでの融合がよくわかるものである。
こういったレベルで進めるプレイは、作品の演奏価値を大いに高める。

第1楽章のソナタは目いっぱい長いものだが、作品の凝縮度が高くてあっという間の出来事。しっかりした構造物。さすがのブラームスですね。クリスタルな美しさの中、オケが結構大胆に鳴るのはヴァイオリンを邪魔していないとはいえ、下野の三拍子振りはやや目障りで煩わしさがある。その反映としてのオケサウンドというところがある。前半プロの指揮振りの余波があるのかもしれない。
この日のプログラムビルディングは前半後半まるで違うもので、違和感のあるプログラムだが、前半後半全然関係ないよっていう開き直り感の、コンチェルト後半置きだと思うので、これはこれでいいとは思う。気持ちの切り替え。そうであればこそ後半ブラームスの指揮に落ち着きがもうすこし欲しいところもある。
いずれにしてもこの楽章、高濃度、高精度、表現の一致、総じてハイレベルが三枚ほど上のビューティフル演奏でした。ため息が出ます。
アダージョ楽章、オケは几帳面さのなかに割とソリスティックな趣きもあったりして味わい深い。指揮者が客演であれば、ちょっと自由度あげてみようかな、的な面白みもありますね。相応な技量に裏打ちされているからという話。室内楽のようなアンサンブル。
高音から舞い降りてくるバラーティ、音価レングスとピッチの正確性。精度の高い演奏。ジャスト・ブラームス。
終楽章は下野第1楽章のせわしない3拍子振りが、ここではエネルギッシュな2拍子にそのままトランスファー。N響は忙しい曲でも埃っぽくならない精度の演奏が出来るオケですし、迫力あるオケサウンド、ブラームスの醍醐味。バラーティは全くぶれない弾き。
このホールはヴァイオリンのソロには厳しいバカでかさで、かぶりつき席でも結構音が拡散してしまう。一番いいところが客席に届く前に立ち消えになる粗悪さが勝る。めげずに弾くプレイヤーたちは大したもんです。
アンコールのイザイ、バラーティの音は一段と大きくなり、なめし皮のようにしなるうなる。渾身のアンコール。弾き終わって、ほっと、こちらを凝視!
コンセントレーション、すごいもんだわ。

前半のマルティヌー、フサ。
絶望が支配した曲で暗い。十分に脳裏に刻み込まれなければならない歴史。その音楽的表現はやや恣意的で長め。
いつもとはまるで異なるマルティヌー作品。綿々としたストリングの流れ。涙雨。それでも足りない。ブラスの高まり。作品の内容に呼応するかのように下野棒は十分にスロー。かなりスロー。こういったやりかたは生演奏でこそできると大いなる説得力。共感の棒ですね。ぶ厚いマルティヌー、聴きなれたマルティヌー作品とは別の顔。
どれだけ脳裏に刻まれるか、副題が無くても。
フサの作品も同列。チェコ・フィルのチェコサウンドそのものといった感がある。ピュアでにぶく進行するサウンドは空虚さとややクラスター風味が混ざり合う。暗い曲だがブラバン的な響きを堪能できる。終楽章はスメタナのわが祖国ブラニークそのままのような気もするが。
作曲者が怒りのインスパイア、オケ版のほうが、隙間が無くて充実している。下野棒は第1楽章から最後までの盛り上げが良い。見通しが最初からできている感じ。
この2曲、前半に置いたのは正解でしたね。
おわり




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