京都・左司馬の河童さん日記

今日は、一日夏の日差しがアトリエに照りつけ、
久しぶりに、避暑気分。
雑草で荒れ放題の畑や庭を二人で整理した。
八重のドクダミや斑入りのドクダミ、アジサイ、アザミも
最盛期を終えて、今年の見納めや。
成長が遅くて今年も不作になりそうな、野菜達も、
ちょっと葉の色もよくなって来た。

体の芯の疲れが一気に吹き出して、
時間と自然の薬が切れそうになってた二人に、
いい６月の一日やった。

さじま通信第２号の原稿をやっと入稿。
もう７時や。夜が明けた。
これから食事して、一眠り。
昨日アトリエにきて、雑草の畑のニンニクも収穫。
『お！たくさんできてるぞ！』
しっかり食べて、また後半スタートや。

二人の展示会も無事終了。たくさんのご来場ありがとうございました。
また、一歩、二人にとって、大きな収穫がいっぱいあった展示会やった。
翌日、ギャラリーに来てくれた、町家や、古民家の再生の活動をしている女性と、ギャラリーの裏にある、
京都民芸資料館の前の上田恒二邸を訪ねた。上田恒二邸は、６年前登窯と建物が
国の重要文化財に指定されたらしいけど、８9歳の奥様と娘さんが暮らしてられて、普段は非公開やのに
突然行った三人に、快く会ってくださって、たくさんお話を聴くことができた。
『数年前、お庭のアザミがあまりにも楚々としてきれいなので、頂きに伺った者です』と河童母さん。
棟方志功、河井寛次郎、バーナードリーチ、浜田庄司、鳥取の吉田彰也、志村ふくみさんなどとの
交流が深い、貴重なお話を、おききして、
練り上げの大皿や器、柞灰（ゆすばい）にこだわった、白磁の作品、奥さんが染められた藍染めのすばらしい作品や、20代で自らが設計した重厚な建物等
を、鑑賞し、岩倉民芸村の夢を見ながら、感激の一日やった。

昨日より、ギャラリー左司馬での河童さん二人の展示会がスタート。
初日、雨の中、銀座の文藝春秋画廊で出会った東京の方や、新聞で見た方等が来て頂き
良い雰囲気でスタートしました。
今日は、雨もやんで，朝から、枚方や大阪から、久しぶりにお会いする方たちが来廊。
夕方からは、お煎茶講習会が、突然はじまり、おいしいお茶の入れ方談義で盛り上がりました。

地元K社をはじめ、新聞A社、M社も写真入りで掲載され、今回は、新しい出合いもありそうで、うれしい。
どうも、台風が心配やけど、24日まで、皆さん来てくださいね。

今年七十四歳になる北山竜さんは、七十年代から漫画家として新聞雑誌で活躍されていた大御所。
銀座に路地裏という隠れ家があるらしくて、
河童さんが東京で個展をすると、必ず観に来てくれる。
毎回、芳名録にたのしいネコの漫画を描いてくれたり、たのしいはがきを頂いたりする。
漫画家で忙しかった時代に三十年は熱中していらしたというマージャンのそうそうたるメンバーの
こぼれ話を四月の展示会で聞いた。
銀座展で、今回、河童さんの幼稚園の子とウサギさんをその路地裏に置いてくれるらしい。
ひょうひょうとした、気取らないお人柄で、ずっと絵を描いて来た人の線がすごい。
先日、お手紙で、河童さん達の元気な様子の漫画が届いた。
まだまだ、精力的に個展をされている北山竜さんに、お会いする東京展もいい思い出や。

16日からの河童さん展に、展示する新作犬。
おもしろい雰囲気に窯から出て来たけど、
明日、もう一回窯に入れてみる。
どんな色のワンちゃんにかわるかな。
夏にむかって、モビールの新作も考案中。

カメラ好きの次郎さんが、先月から
河童さんを、カバンにいれて、京都散策に出かけています。
たくさんの河童さんとのたのしい写真を届けてくれます。
『さじま通信』に、掲載しますので、おたのしみに！

６月16日から24日まで、
ギャラリー左司馬で、久しぶりの二人だけの『河童さん展』が
始まります。
新しい河童さんや、器が並びます。
ぜひ、観てくださいね。
今、オープンギリギリまで窯焼き中。

先日、見かけた事のない花が、アトリエに咲いた。
調べてみるとベニバナツメクサという花らしい。　
イチゴのような形でストロベリー・キャンドルと言われてるらしいけど、
シロツメグサみたいに、首飾りにするのは、ちょっとなあ。
今日みてみると、いま、いっぱいアトリエにいる毛虫のグリーん版みたいで、
気持ち悪い。

６月に入って、東京展以来の、窯焼きスタート。
すっきりとした、お月さんが、夕方からか顔を出している。