San Francisco Giants rally past Atlanta Braves, lead NLDS 2-1 (SI.com)
Conrad's pivotal error sets DS record (MLB.com)
Atlanta Braves' Brooks Conrad misses at a time when the spotlight doesn't (ESPN)
Cox, Bochy not managing to their standard (MLB.com)
ブレーブスの2塁手ブルックス・コンラッドは確かに、ジャイアンツとのナショナルリーグのディビジョナルプレイオフ
第3戦、9回を迎える時までに2回エラーを犯していました。しかし、もしあのまま試合が滞り無く終わっていれば、
本来この試合で責めを負っていたであろう人は、ジャイアンツのブルース・ボーチー監督だったのかも知れません。
この試合では、ブレーブスのボビー・コックス監督も投手起用に頭を悩ませていました。前の試合で怪我をした
クローザーのビリー・ワグナーが戦線を離脱したこともあり、9回までどのように繋ぐのかに苦労していました。
一方、ボーチー監督はその必要のない苦労をしたように感じます。8回裏、それまで投げていたこの日の先発、
左腕のジョナサン・サンチェスを諦め、右腕のセリジオ・ロモを登板させました。ブレーブスは左打者で第2戦に
逆転ホームランを打ったリック・アンキールの代打として右のトロイ・グロース、そして再び左打者のエリック・
ヒンスキーを出しました。サンチェスはこの日ここまで素晴らしい投球をしていたにもかかわらず、ボーチー監督は
今シーズン信頼を置いてきたブルペン陣に後を託す方を選びました。
この時ふと頭をよぎったのが、前日のアメリカンリーグのプレイオフで、レンジャーズがやはり好投をしていた
先発のコルビー・ルイスをあっさりと諦めたシーンです。その後、レンジャーズは投手陣のやりくりに気を取られ、
レイズに逆転を許してしまいました。残念ながら、ボーチー監督もこのときと同じ罠に嵌り、ヒンスキーがライトへ
逆転2ランHRを放ちました。あぁこれが10月のターナーフィールドの、そしてアトランタの盛り上がりなんだよなと
久しぶりに感じました。
しかし、この投手起用と選手起用の複雑さは、ふつうのファンにはなかなかわかりにくいところがあったと思います。
おまけに、このときブレーブスが野手を多用してしまったのが、もしかしたら数分後のあのできごとに繋がったの
かもしれません。一方で、9回表のコックス監督の投手起用そのものにも問題があったのかも知れません。
もしイニングのはじめからカイル・ファーンズワースを出すか、あるいはワグナーの代理、斎藤隆に任せていたら
どうだったのでしょう?とにかく、そのとき目の前で起こったことはすぐにTwitterで流れただけではなく、
Wikipediaにも反映されました。
そしてその単純なできごとは、アトランタのファンの意気を一気に消沈させるだけの能力を持ち、メジャーリーグの
「歴史上の人物」、例えばビル・バックナーと同じくらいのレベルにまで、コンラッドの名前を有名にするものでした。
9回表、2アウトから同点に追いついたジャイアンツ。このシリーズ通じて非常に当たっているバスター・ポージーが
打ったゴロが、この日だけで2回、シリーズ通じて3回エラーをしている2塁手のコンラッドの元へ来ました。そこで、
難なく処理すればブレーブスの攻撃になるはずでしたが、見事というほどにトンネルをしてしまいました。あまりにも
わかりやすすぎるミス、そして試合の流れを決め、シリーズの流れにも影響を与えかねないミスを犯してしまった
コンラッドに対して、1塁手のデレック・リーは、ひとことふたこと声をかけましたが、心のなかでは、
There's probably nothing he really wanted to hear, and there was not much you can say.
と感じていたようです(実は9回表の最初のアウトはコンラッドが処理していたのですが・・・)。その後の守備、そして
9回裏の攻撃時、ダッグアウトでうなだれるコンラッドを尻目に、ツイッター時代は非常に冷たいです。"Brooks Conrad"は
一気にTrending Wordの道を歩んでいました。おまけにロッカーへ戻ればメディアからコメントを求められます。
でもそれがプロの宿命であり、受け入れなければならない事実でもあります。コンラッドは、
It's a whole lot to swallow, but I'll do my best to get over it.
I probably won't for a long time. If ever.
と答えています。しかし乗り越えるまでの時間はあまりありません。第4戦「以降」で奮起をしなければ、この先ずっと
「あぁあのときのコンラッドさんですか?」と言われ続けるのです。それもまた宿命です(ちなみに、ビル・バックナーは
ワールドシリーズでのトンネルが印象に残る人物ですが、選手としてはかなりの実績がありました。コンラッドは、
けが人続出のチーム事情の中、控え上がりのレギュラー選手という点が大きく違います)。
コンラッドはその能力のなさゆえにエラーをしたのか、それとも違うエラーから生まれた偶然の産物に潰されたのか、
それはわかりませんが、コンラッドは堅実なプレイを数えきれないほどすることでしか人々からあの記憶を消すことは
できないでしょう。コックス監督のコメントのように、寝ることで切り替えることができれば最適なのでしょうが・・・
Conrad's pivotal error sets DS record (MLB.com)
Atlanta Braves' Brooks Conrad misses at a time when the spotlight doesn't (ESPN)
Cox, Bochy not managing to their standard (MLB.com)
ブレーブスの2塁手ブルックス・コンラッドは確かに、ジャイアンツとのナショナルリーグのディビジョナルプレイオフ
第3戦、9回を迎える時までに2回エラーを犯していました。しかし、もしあのまま試合が滞り無く終わっていれば、
本来この試合で責めを負っていたであろう人は、ジャイアンツのブルース・ボーチー監督だったのかも知れません。
この試合では、ブレーブスのボビー・コックス監督も投手起用に頭を悩ませていました。前の試合で怪我をした
クローザーのビリー・ワグナーが戦線を離脱したこともあり、9回までどのように繋ぐのかに苦労していました。
一方、ボーチー監督はその必要のない苦労をしたように感じます。8回裏、それまで投げていたこの日の先発、
左腕のジョナサン・サンチェスを諦め、右腕のセリジオ・ロモを登板させました。ブレーブスは左打者で第2戦に
逆転ホームランを打ったリック・アンキールの代打として右のトロイ・グロース、そして再び左打者のエリック・
ヒンスキーを出しました。サンチェスはこの日ここまで素晴らしい投球をしていたにもかかわらず、ボーチー監督は
今シーズン信頼を置いてきたブルペン陣に後を託す方を選びました。
この時ふと頭をよぎったのが、前日のアメリカンリーグのプレイオフで、レンジャーズがやはり好投をしていた
先発のコルビー・ルイスをあっさりと諦めたシーンです。その後、レンジャーズは投手陣のやりくりに気を取られ、
レイズに逆転を許してしまいました。残念ながら、ボーチー監督もこのときと同じ罠に嵌り、ヒンスキーがライトへ
逆転2ランHRを放ちました。あぁこれが10月のターナーフィールドの、そしてアトランタの盛り上がりなんだよなと
久しぶりに感じました。
しかし、この投手起用と選手起用の複雑さは、ふつうのファンにはなかなかわかりにくいところがあったと思います。
おまけに、このときブレーブスが野手を多用してしまったのが、もしかしたら数分後のあのできごとに繋がったの
かもしれません。一方で、9回表のコックス監督の投手起用そのものにも問題があったのかも知れません。
もしイニングのはじめからカイル・ファーンズワースを出すか、あるいはワグナーの代理、斎藤隆に任せていたら
どうだったのでしょう?とにかく、そのとき目の前で起こったことはすぐにTwitterで流れただけではなく、
Wikipediaにも反映されました。
そしてその単純なできごとは、アトランタのファンの意気を一気に消沈させるだけの能力を持ち、メジャーリーグの
「歴史上の人物」、例えばビル・バックナーと同じくらいのレベルにまで、コンラッドの名前を有名にするものでした。
9回表、2アウトから同点に追いついたジャイアンツ。このシリーズ通じて非常に当たっているバスター・ポージーが
打ったゴロが、この日だけで2回、シリーズ通じて3回エラーをしている2塁手のコンラッドの元へ来ました。そこで、
難なく処理すればブレーブスの攻撃になるはずでしたが、見事というほどにトンネルをしてしまいました。あまりにも
わかりやすすぎるミス、そして試合の流れを決め、シリーズの流れにも影響を与えかねないミスを犯してしまった
コンラッドに対して、1塁手のデレック・リーは、ひとことふたこと声をかけましたが、心のなかでは、
There's probably nothing he really wanted to hear, and there was not much you can say.
と感じていたようです(実は9回表の最初のアウトはコンラッドが処理していたのですが・・・)。その後の守備、そして
9回裏の攻撃時、ダッグアウトでうなだれるコンラッドを尻目に、ツイッター時代は非常に冷たいです。"Brooks Conrad"は
一気にTrending Wordの道を歩んでいました。おまけにロッカーへ戻ればメディアからコメントを求められます。
でもそれがプロの宿命であり、受け入れなければならない事実でもあります。コンラッドは、
It's a whole lot to swallow, but I'll do my best to get over it.
I probably won't for a long time. If ever.
と答えています。しかし乗り越えるまでの時間はあまりありません。第4戦「以降」で奮起をしなければ、この先ずっと
「あぁあのときのコンラッドさんですか?」と言われ続けるのです。それもまた宿命です(ちなみに、ビル・バックナーは
ワールドシリーズでのトンネルが印象に残る人物ですが、選手としてはかなりの実績がありました。コンラッドは、
けが人続出のチーム事情の中、控え上がりのレギュラー選手という点が大きく違います)。
コンラッドはその能力のなさゆえにエラーをしたのか、それとも違うエラーから生まれた偶然の産物に潰されたのか、
それはわかりませんが、コンラッドは堅実なプレイを数えきれないほどすることでしか人々からあの記憶を消すことは
できないでしょう。コックス監督のコメントのように、寝ることで切り替えることができれば最適なのでしょうが・・・