月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

恩田陸の「蜜蜂と遠雷」

2017-12-10 | 
「今日もいい日だった」

夕べ、私がこんな寝言を言っていたと、夫が教えてくれた。
なんて幸せな寝言だろう。
なんだかうまく表現できないけれど、こんな幸せな寝言を言っている自分を想像すると、涙が出そうになる。

昨日は夫と昼間はユニクロへ行ってキャンプで着る服(超極暖)を買って、その後、京都に飲みに行った。
キャンプに行くようになってから、とにかくユニクロさまさまで、特に冬のキャンプはユニクロなしで過ごせる気がしない。
超極暖はヒートテックの2倍以上も暖かいとのこと。
早速家でレギンスをはいてみたら、めちゃくちゃ暖かかった。
今週末、今年最後のキャンプだが、これでなんとか乗り切れそうだ。

今日は原稿を書く予定だったのだが、休憩がてら本を少し読み出したらやめられなくなり、結局読みきってしまった。
私の悪いところで、面白いと思った本を途中でやめることができない。徹夜しようが何があろうが読みきってしまうのだ。

恩田陸の「蜜蜂と遠雷」。

実はこの本は春頃に買っていたのだが、500ページ以上ある大作なので持ち歩くのが重いという理由から「家で読もう」と思っていたら、なかなか読む機会がなく、今までページを開いてもいなかったのだ。
1ページ開いたら、もう終わり。500ページまで駆け抜けるしかなかった。日曜日でよかったかもしれない。

この作家の本は実はあまり読んだことがない。
振り返ってみると、「六番目の小夜子」と「夜のピクニック」くらいか。
この2作も面白いとは思ったけれど、そこまで夢中になることはなかった。
でも、「蜜蜂と遠雷」はよかったなぁ・・・。ストーリーが面白いとかそういうことではなくて、この作家のすごさを感じさせてくれる本だった。
簡単に言えば、あるピアノの国際コンクールの予選から本選までを綴っただけのものなのだが、逆に言えば、500ページのほとんどが「演奏」の描写なわけで、これを退屈させることなくやってしまうのだから、すごすぎる。それも私はクラシックにもピアノにも興味がなく、ほとんど知らないのに。
言葉を綴る者が一番難しいと思う「音楽」を1冊丸まる表現してしまっているのだから、もうそのことにただ感心してしまった。
そして、恩田さんの本で初めて思ったのだけど、文章のリズムが心地良く、言葉の意味を追うことなく、言葉のリズムを追っていくだけで楽しかった。
世間でも評価されている本だが、その理由は読むとよくわかる。
半日かかったけれど、500ページを一気に読み終えてよかった。幸せだったなぁ。

数日前から、なんだか20代の頃みたいに感性が研ぎ澄まされていて、とにかく言葉が自分の味方になってくれているのを感じる。
若い頃のような集中力があって、書くことが楽しくて。
書くことだけでなく、家事などもテキパキとこなせている自分がいてびっくりする。本当に昔の自分が戻ってきたみたいだ。
どうしてだろう。
これから2週間の追い込みも、軽くこなせてしまうような、そんな気持ちでいる。


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2 コメント

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そのまま… (かどや)
2017-12-11 21:56:38
そのまま…イッキに年末まで駆け抜けろ‼️(笑)
今日もいい一日だったなんて…寝言で言うぐらい幸せを感じてるってすごいよね‼️
ノッテル証拠だと思う。いい文章をかけてるのね!キャンプ、カゼひかないように…!
実は・・・ (かおり)
2017-12-12 09:51:53
寝言の話、続きがあるねん。
また次のブログを更新するので読んでね。
何にしろ仕事は年末まで一気に駆け抜けないとあかん。頑張るわ。
そして、この寒波の中、キャンプって・・・。修行やな・・・

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