日本のジャズを聴く。(No.7)

ジス・イズ・ホンダ
クリエーター情報なし
SOLID

本田竹曠(p)の作品はいずれも秀作で好みの違いもあるだろうが、筆者は本作(72年録音)が最高傑作と評価している。パーソネルは鈴木良雄(b)、渡辺文男(ds)のピアノ・トリオ。当時SJ誌のゴールド・ディスク大賞最優秀録音賞に輝いた。録音はオーディオ評論家の菅野沖彦氏が監修しただけあって、音はすこぶるよい。ちなみに鈴木良雄は我が長野県の出身(木曾)で世界的ベーシスト。渡辺文男はナベサダこと渡辺貞夫(as)の実弟。

収録曲はいずれもスタンダード・ナンバーであるが聴き飽きることがない。アドリブ・パートが思索的でオリジナリティーが十分に発揮されている。特に“You Don't Know What Love Is”はバラードだが、単調にならず実に情感溢れる好演。録音のせいなのか、相変わらず力強いタッチなのに、マイルドに聴こえるから不思議。“Softly, as in a Morning Sunrise”はもともと原曲のメロディが好き。この演奏は徐々にハイテンションになり、ダイナミックである。このトラックは鈴木のアシストが冴えわたり、短いソロだが快演。

発売当初このアルバムはなぜか高い評価を得られなかったと思う。本田がジャズ・ピアニストとして脚光を浴びるようになったのは、この録音のあと渡辺貞夫グループ入りしてからだ。いずれにしても、筆者お気に入りの一枚。涙腺が弱いのか聴くと感動する。

SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE ★ Takehiro Honda (Audio)

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音が悪いのはやむを得ない 特に低音が伸びない
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