メイキング・オブ・マイマイ新子

映画「マイマイ新子と千年の魔法」の監督・片渕須直が語る作品の裏側。

山子さんのミヤコワスレ

2009年11月30日 14時58分46秒 | mai-mai-making
 美術の石川山子さんはとても上品な感じの方で、一種の天才肌の絵を描く絵描きであり、しかも、一枚の背景画に費やす時間も、普通に想像できる域を恐ろしく上回って常人離れしています。
 そういう方だものですから『アリーテ姫』のときは、魔法書の挿絵のみに集中して作業をお願いすることにしました。『アリーテ姫』をご覧になった方には、本の挿絵だけまったく別格な絵の世界になっていることに気づいていただけるのではないでしょうか。あれを描くのに何ヶ月かかったことか。
 その山子さんが、2007年暮のマッドハウス忘年会で、こちらを見てニコニコされています。
「わたくし年明けちょっとあとから、片渕さんのお仕事、させていただくことになりました」

 山子さんにはどこをお願いしたらよいものか。上原さんと考えて、貴伊子の家の庭に咲く花々を独自の世界で描き出していただくのが良いのではないかと、なりました。
 山子さんは一枚の絵を何ヶ月単位という時間で描かれるので、その一枚はひじょうに貴重です。
 これがその一枚です。
 庭に咲くミヤコワスレ、エビネラン、カタバミ。



 貴伊子の庭のウツギの木の根元に咲いているのはミヤコワスレでは?
 と、気がついた観客の方がいらっしゃいました。
 ええ、そのとおりです。
 花の選択にまで意味を込めたのかって? ええ、文字通りの意味です。
 誰か気づいてくれたらいいなあ、と、ずっと思ってました。

 山子さんに差し入れていただいたパイ、美味しかったです。
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