Reflections

時のかけらたち

Pollini 

2016-04-22 23:49:02 | music


昨日はとても期待していたポリーニのコンサート。
その前の日は都民劇場でモイツィア・エルトマンのソプラノがあったのだけど
6月の病院のスケジュールの組みなおしで病院に電話をしたりしてすっかり抜けてしまって
病院の日程を手帳に書こうとしてまさか今日?みたいになって大慌てで出かけて
途中から中に入りました。最近こんなことが続いています。年ですね。先のことかと
思っていたことが今日になっていたりする・・


マウリツィオ・ポリーニ ピアノリサイタル
4月21日 サントリーホール 

現代最高のピアニストが到達した高み─
そこからさらに、見果てぬ世界へ。

プログラム
ショパン: 前奏曲 嬰ハ短調 op.45
      ポロネーズ第7番 変イ長調 op.61「幻想ポロネーズ」
      2つのノクターン op.62
      3つのマズルカ op.59
      スケルツォ第3番 嬰ハ短調 op.39
       ***
ドビュッシー: 前奏曲集第2巻

アンコール
 ドビュッシー: 前奏曲集第1巻から 沈める寺
 ショパン: バラード第1番 ト短調


1曲目からクライマックス
普通だと曲を重ねていくごとに良くなっていくことが多いけれど
巨匠とも言われるポリーニは最初から最高のところに持って行く。
きらきらとしていてクリアでそしてしみじみとするショパンでした。
この溢れる音の世界。どこか明るいショパンなのです。
ツィマーマンには何か冷たさを感じて近寄れません。

ポリーニの40年と私の40年が時間の流れとして
同じように流れた。



日本デビューの時から40年ぶりで聴く生のポリーニ。
40年前は髪を後ろにたなびかせて弾いていた。
ますます輝いているように思えた。
あの嵐のようなセンセーショナルなコンサートからどのような軌跡で
今のショパンがあるのだろう・・ 落ち着きにあふれているショパン。
ポリーニの原点に立ち返るようなコンサートでした。
何回も日本に来てプロデュースすることも多くなってきているけど子育てと主人の病気で
コンサートからは20年くらいは遠ざかっていた。カレーラスにしても間がすごく空いている。




拍手が鳴りやまず最後はスタンディングオベーションのコンサートでした。
まぁ現代の最高峰と言われるピアニストの一人でしょうね。
花束もすごかったけれど、男性がすごく多く、外国人や音楽関係者と見受けられる人も
多かったです。プロが聴くコンサートのような・・

ドビュッシーも感覚的にすごかったけれどやっぱりミッシェル・ベロフかななんて思ってしまう。
とにかくショパンがとてもよかった。シューマンとのプログラムがやっぱり良かった。

初めてのサントリーのパイプオルガン側の正面の席。これがピアノにはすごくいい。
上からポリーニの手がピアノの上を舞うのが見えた。
一番安い席とは思えない。

それにすごく簡単そうにひいてしまうポリーニ。

最後のバラードがまたよかった。ショパンの曲は装飾的なものをそぎ落として
エッセンスだけのような感じがした。

久々に感動の余韻の残る素晴らしいリサイタルでした。
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