にちにち蛙鳴蝉噪

大阪・兵庫・京都・奈良で食べられるトルコライスの紹介を中心に。制作:近藤亨 2004-2023

辞書

2005-09-30 01:37:51 | その他
読書の秋到来。
村上春樹氏がどこかで書いていたと思うのだが、たまに辞書をぱらぱらめくるというのもなかなか楽しいものだと思う。
以前流行った「新解さん」の話ではない。ぐっと来るのは挿絵なのだ。

例えば広辞苑第四版2354頁の「ほくそ-ずきん【苧屑頭巾】」の挿絵。頭巾を図示しなければいけないはずの挿絵にもかかわらず、ある人物が座ってひょうたんから何か液体を注いでいる絵になっている。それにしてもその人のうれしそうな顔ったら。液体はおそらくお酒なのだろう。旅の途中なのか、それとも狩の途中なのか、ともあれ一息入れての一杯というのはいいものだ、うん。僕も何か飲みたくなってきたな、というところまできた時に気づく。
「あ、この人そういえば頭巾かぶってるわ」

辞書という、言葉の意味を効率よく調べるための存在の中にある非効率な図。この場違い感にたまらなく魅かれてしまう。

さらに2083頁の「はな-おうぎ【花扇】」。その花扇らしき花束を持った若い男性の他に、その花扇を濡らすまいとするのか傘で覆う老人、さらにその二人を先導する若い女性も描かれている。花扇を説明するには明らかに過剰だろう。老人の方を向いた若い男性の困ったような顔と老人の楽しそうな顔の対比につい目が行ってしまうことになる。この若い男性は老人に無理やり借り出されて花扇を運んでるのだろうか。だとしたら楽しそうに傘を持ちながら進む老人の心理が理解できていないんだろうな。「もう花扇なんか流行らないんだよ爺さん」くらいは思っているかもしれない。というかそれよりも先導の女性が左手に持つ黒い箱は何だ。何が入っているんだ。
ちっとも花扇に身が入らないのだ。

もうひとつ2740頁の「ろく-ろ【轆轤】」。和服の二人がろくろを使って共同作業をしている図なのだが、片方の男性に幼子(彼の子供だろうか)がじゃれついて着物をはだけさせてしまっている。しかもその幼子、バックショットながら下半身丸出しである。じゃれつかれている男性は怒るというよりも何か微笑んでいる表情。一方、もう一人の眼鏡の男性は眉間に深い皺を寄せてその二人を見ている。そりゃそうだ。今は仕事中なんだと。子供の相手をしている暇があったら作業に集中しろと。自分の子供ならなおさら仕事場に入れるなと。眼鏡の男性に全面的に賛成。でも、と思う。怒っているだけではないのかもしれない。眉間の皺は或いは羨望の表情なのかもしれない。眼鏡の男性、子供好きなのかな、でも未婚なのかな。とか考えているうちに気づくのだ。
「このろくろの絵、仕組みがよくわからないや」

辞書の挿絵、秋の夜長にいかが。

ちなみに1861頁の「とび-にんぎょう【飛人形】」どこかに売ってないかな。ハート鷲掴み。
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代理戦争

2005-09-29 00:00:50 | その他
福田和也「俺の大東亜代理戦争」

こういう種類の威勢のよさって、歯切れはいいんだけど、著者は「じゃあそんなえらそうなこと言ってるそもそもお前は何様だよ」って絶対突っ込まれることになる。まあそんなの承知で書いているのだろうとは思うが。ということは、しばしば出てくる「でわ」(接続詞の「では」)という表現も間違いを承知でわざと書いているのかなあと思う。かなり引っかかるんだけど。でもこの人、旧近鉄ファンを公言しておきながら週刊SPA!誌上で「バッファローズ」って書いてたからなあ。どうなんだろう。

と、いろんなことが気になることによって悪口雑言ぶりが多少マイルドに感じられる、という珍しい構造の本だと思った。
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新イヤフォン

2005-09-28 01:13:45 | その他
iPodシャホー付属のイヤフォンを替えた。
確かにデザインはいい。iTunesも使いやすい。でもな、ギブミーベースライン、ギブミーバスドラムなのだよ。小口径のインナーイヤーヘッドフォンを使う以上、何らかの形で低音を増強しないとAMみたいな音に終わってしまうんだよ。でも本体に低音部増強のシステムはない。イヤフォンでカバーするしかないのだ。
で、フィリップス社のSBC-HE580。ターボバス機構が押し付けがましくない低音を出してくれてなかなかいいと思う。手元にスライド式のボリュームがあるのもいい。いろんな音源をごったに聞くMP3プレーヤーでは曲ごとに録音レベルがかなり違うので、手元で簡単に調節できるのは楽だ。

僕らの世代がオーディオに興味を持ち始めた15、6年前は、CDラジカセの出始めで、各社が重低音の再生を売りにしていた。重低音が出せなければCDを再生する資格はない、といわんばかりの低音再生への固執。僕もパナソニックのS-XBSシステムかアイワの3D-BASSシステムのどちらをとるか真剣に悩んだものなあ。
最近とんと聞かなくなった「重低音」。なんでだろう。ひょっとすると、15年前に比べ集合住宅居住者が増えて低音ズシンズシンは迷惑なものになったのか。
やっぱ一戸建てかあ(マンションローン残り)。


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2005-09-25 17:12:52 | その他
タリーズで久々にホットコーヒーを頼んだ。スタバと同じようにカップにスリーブがついてきた。確か以前はカップ二枚重ねで熱さ対策をしてたはず。わざわざスタバの近くに店舗を出す等対抗心ありありな戦略をとっていたタリーズ、ひそかに真似っこだ。
(携帯から)

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ハリケーン

2005-09-25 02:06:07 | その他
更新間隔開きすぎ。反省。
---
「カトリーナ」に続き「リタ」が大暴れだ。
自然災害にいいように蹂躙されて、それでも「超大国」かよと思ったが、「こんなに重大な被害が出てるのだからいくら慣習とはいえ女性名なんかつけ続けるのはいささか不謹慎ではないか」という意見が出てきていないところを見ると、ある意味やはり超大国ということか。

…プライド超大国?



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昇華

2005-09-09 18:02:03 | その他
仕事先でニューズウィーク日本版を読んでいたら、「歌舞伎町案内人365日」などの著者、李小牧氏の「ちょいワルおやじのちょい大きな勘違い」というコラムがあった。氏は嘆く。
「中国人として初めて東京モード学園を卒業し、一時はファッションデザイナーを目指した私にとって、ちょいワルおやじのファッションセンスは実に子供っぽく見える」
東京モード学園というのは自慢げな文脈での使用に耐えうる単語なのか?と少し引っかかったがそのまま読み進める。
「外見だけいい格好をしても、酒を飲めば本音が出る。本音と外見とのギャップに、女の子は必ず幻滅するだろう。(中略)それなら最初から中身を見せたほうがいい。中国人はまわりくどいことが嫌いだ。だから私は何もかも正直に話す。一晩過ごしたい女性がいたら、『今晩お願いします』と言う。内容が下品でも、純粋さがそれを昇華する」

中華思想ならぬ昇華思想。
歴史認識問題や領海問題などで何かともめがちな隣国との関係だが、この根本的な感覚の違いがある限り、どこまでいっても本質的な相互理解にはつながらないだろうなと確信した。

しないよね、昇華。


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夢の箱

2005-09-05 11:39:51 | その他
札幌ドームの弁当。いくらなんでも浮かれ過ぎの品名だろ。
(携帯から)
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