かなぶち鍼灸調体堂の「日々是”ラン”修行」な日々

修行の過程で分かったことを還元します。

回旋筋腱板断裂の再生治療について

2017年04月20日 15時58分35秒 | Weblog
…という記事が米国国立衛生研究所(NIH)のニュースレターで配信されていたので、日本語化しました。原文はこちら

人間での応用はまだまだ先だとは思いますが、野球の投手にとっては朗報でしょう。

NIH Reserch Matters(2017/04/18)

回旋筋腱板断裂の治療方法について

【摘要】
・ポリマー繊維層で培養した幹細胞は、ラットの回旋筋腱板の修復に有効である。
・今後は、この手法が人間に応用されることが期待される。

【本文】
 腱とは、筋肉と骨をつなぐ繊維状の組織である。(上腕骨と肩甲骨で構成される)肩関節を安定させる筋肉及び腱をまとめて「回旋筋腱板(ローテーター・カフ)」と称する。加齢に伴い、回旋筋腱板は断裂し易くなる。多くの場合、回旋筋腱版が断裂しても症状は現れないが、痛み等の症状を伴う重度の断裂の場合、手術が必要となる。しかし残念ながら、回旋筋腱板は断裂に対し脆弱であることから、一度断裂した人では、その後に再断裂が発生する可能性もある。

 これ迄、より強靭で長持ちする”補強材”の開発が進められてきた。様々なポリマー素材を編んだり、網目状にしたりしたものが試されてきた。この分野に於ける最近の流行は、そのような補強材に細胞や成長因子を組み込んで組織に移植し、修復を促進すると同時にポリマー素材が消失する方法の開発であった。

 Caro Laurencin博士(コネチカット大学医療センター)を代表とする研究チームは、幹細胞をポリマー素材上で培養し、それを用いて(損傷した)組織の修復を促進する方法の開発に取り組み始めた。なお本研究に対しては、米国国立衛生研究所(NIH)傘下の国立関節炎・筋骨格系及び皮膚疾患研究所(NIAMS)が研究資金の一部を提供すると共に、米国国立衛生研究所代表が贈るパイオニア賞を受賞した。本研究はPLoS One(2017年4月3日付)で発表された。

 研究チームは、ラットの骨髄から採取した間葉系幹細胞を用いた。彼らは間葉系幹細胞を、腱組織の構造を模したポリマー繊維層上で5〜7mmとなる迄培養した。

 次に研究チームは、人為的に切断したラットの腱を縫合し、その上で
①試験区 :間葉系幹細胞を培養したポリマー繊維層を縫合部に移植する
②対照区(1) :間葉系幹細胞を培養していないポリマー繊維層を縫合部に移植する
③対照区(2) :何もしない(ラットの腱を縫合しただけ)
の3つを比較した。

 組織の組成を評価した結果、①による修復部位が本来の腱に最も似ていた。また、組織の機械的特性についても、①による修復部位が最も優れていた。

 そして①に於いてのみ、腱状組織に似た組織(の生成)が見られた。

(以下略)

※間葉系幹細胞:中胚葉性組織(間葉)に由来する体制幹細胞。間葉系に属する細胞(骨細胞、心筋細胞、軟骨細胞、腱細胞、脂肪細胞など)への分化能を持つ(Wikipediaより引用)。
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