小沢一郎氏「「新生日本を作り出そうという、志と目標を持つ人たちとは、誰とでも力を合わせる」

2012-11-21 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア

小沢氏、奇襲工作! 水面下で「第3極結集」へ キーマンは「みんな」渡辺代表
zakzak2012.11.21 ★鈴木哲夫の核心リポート
 次期衆院選(12月4日公示、同16日投開票)で、民主、自民両党に対峙する、第3極の勢いがすさまじい。世論調査では、石原慎太郎代表、橋下徹代表代行(大阪市長)による「日本維新の会(維新)」への期待が急速に高まっているが、陸山会裁判で無罪が確定した「国民の生活が第一(生活)」の小沢一郎代表も黙ってはいない。選挙の表も裏も知り尽くした小沢氏の計略とは。知られざる「第3極大結集」の動きに、政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が迫った。
 「新生日本を作り出そうという、志と目標を持つ人たちとは、誰とでも力を合わせる。今週、来週いっぱいは連携の道を探りたい」
 小沢氏は無罪確定を受けた19日午後、記者会見でこう語った。やや遅くなったが、戦闘開始宣言に聞こえた。
 次期衆院選の焦点である「第3極結集」の成否について、多くのメディアは、維新を軸に分析している。石原、橋下両氏は主導権を握ったがごとく、他党について「一緒にやれる」「やれない」などと発言している。
 「原発」や「消費税」「TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)」などの政策の違いに目をつぶった合流。石原、橋下両氏は「自民党や民主党に政権を戻してはいけない」と意義を語るが、組織力や資金力で上回る二大政党に立ち向かうには、維新と周辺政党だけでは厳しい。
 報道各社の世論調査で「衆院選後の政権の形」を聞くと、朝日新聞(19日朝刊)は「第3極の政党が中心の政権」が34%、毎日新聞(同)も「民主、自民以外の政党中心」が35%で、ともにトップだった。
 「次期衆院選の投票先」については、朝日、毎日とも1位は自民党で22%と17%だったが、維新(石原氏の太陽の党を含む)は朝日が7%、毎日が17%とバラつきが。毎日が、石原、橋下両氏の連携を聞くと「必要ない」(36ポイント)と「関心がない」(24ポイント)と約6割が否定的なのだ。
 「有権者は、第3極の結集に期待しながら、維新だけの突出には疑問を持っているフシがある。『野合批判』もあるが、『政策を棚上げして既成政党と戦うなら、さらに幅広く、第3極の全政党が結集した方がいい』という意見もある」と、ある第3極幹部は話す。
 いち早く、その必要性を訴えていたのは、生活の小沢代表だ。石原氏の「小沢嫌い」は有名で「小沢とは組まない」と公言している。だが、小沢氏は解散の先行きが不透明だった9月、私(鈴木)にこう話した。
 「いまはまだ、第3極がそれぞれいろんなことを言っているが、『バラバラにやっても、自民党や民主党を利するだけ』ということは誰が考えたって分かる。そのときがくれば、みんなが気づくはずだ」
 実は、維新以外の第3極は現在、選挙協力(=選挙区調整)のため、水面下で着実に動いている。キーマンの1人は「みんなの党」の渡辺喜美代表である。第3極幹部はいう。
 「渡辺さん自らが動いて、第3極結集のために、候補者の選挙区を調整している。維新とも政策協議を終えて当然協力するが、他党との間でも精力的に進めている」
 小沢氏は常々、「まずは(第3極の)現職優先。乱立すれば、一番勝てる候補に決めればいい。それだけのことだ」と語っている。小沢氏としては、石原氏への抵抗感は少ないのだ。
 生活の候補者公認についても、他の第3極とバッティングする重要選挙区は発表を控えるなど、旧知の渡辺氏に呼応するように事を進めている。
 新党大地・真民主の鈴木宗男代表も、小沢氏と連絡を取りながら、「議員バッジをしていないという自身の立場を利用して、『受け皿を1つにしなければ自民を利するだけ』『時間がない。政策など1つだけ合えばいい』と、各党間の根回しをしている。維新幹事長である大阪府の松井一郎知事にも、こっそり会って口説いている」(別の第3極幹部)
 今後、維新と、他の第3極による、「既成政党への奇襲攻撃」のような幅広い連携はあるのか。最大のキーマンはやはり、双方に太いパイプを持つ渡辺氏だ。
 「維新は、渡辺さんに合流を呼びかけている。ただ、渡辺さんの後ろには、着々と実務的な選挙協力を進めている他の第3極もいる。渡辺さんが間に立って、どうまとめるかがポイント」(同)
 石原氏に近い有力支援者は、私にこう話した。
 「石原さんや橋下さんも、ここでえり好みしていたら、選挙区で第3極同士がぶつかってつぶし合うだけ。最終的に、自民、民主、公明3党の連立政権ができて、衆院任期の4年間は安定してしまう。石原さんも年齢を考えれば、『いましかチャンスがない』ことは分かっているはず。小沢さんを嫌いでもいいが、『国家国民のために、連携もこれから考える』ぐらい言わなきゃダメだ」
 公示まで2週間。第3極の主役たちの一挙一動から目が離せない。
 ■すずき・てつお 1958年生まれ。早大卒。テレビ西日本報道部、フジテレビ政治部などを経て、現在、日本BS放送報道局長。著書に「政党が操る選挙報道」(集英社新書)、「汚れ役」(講談社)など。
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