『「カエルの楽園」が地獄と化す日』百田尚樹×石平 第2章 中国はなぜ日本侵略を企むのか

2016-12-27 | 本/演劇…など

『「カエルの楽園」が地獄と化す日』百田尚樹×石平(対談)中国は本気だ! 2016年11月25日第1刷発行 飛鳥新社

第2章 中国はなぜ日本侵略を企むのか
p80~
石平 私にとって、中国の日本侵略の現実味に気づかされたのが『カエルの楽園』でした。中国人からみれば、日本は一番侵入しやすい、弱い相手だということが、すべての場面から読み取れたのです。はっきり言って、台湾よりも沖縄のほうが、奪取するのはずっと簡単です。
百田 ナパージュがウシガエルに、戦わずして領土と生命をどんどん奪われていくシナリオに現実味があるとお考えなのですね。実際に尖閣を奪われ、沖縄を奪われれば、日本のシーレーンは中国の支配下に置かれますから、軍事的な脅しに屈するしかなくなる。中国共産党の狙いは、日本の領土に中国人を大量に入植させることでしょう。いま国内に人が住めなくなっていますから、国外に中国人の住むエリアを作ろうとしている。
石平 そうです。第一に環境破壊、第二に極端な格差と経済崩壊による2億6千万人の流民の処遇、第三に一人っ子政策の歪みによる3千4百万人の「男性余剰」の問題を解決するには、「中国人の生存空間を国外に求める」しかないのです。これは彼らにとって、(p81~)きわめて論理的な結論です。
 中国の環境問題はPM2・5で有名な大気汚染だけでなく、砂漠化や水質汚染、水不足で彼らの生存空間が破壊され、狭められているために、国外に出なければ生きていけないし、領土を新たに獲得しなければならない。『カエルの楽園』で言えば、「南の沼」から上がってきて「南の崖」を占拠しただけでは足りず、「南の草むら」を奪うということです。
百田 もうひとつは人口14億人の中国人が食べる食料と、豊かな生活を送るためのエネルギーをどうやって手に入れるかですね。
石平 先に触れた水資源の確保もそうです。中国のエリートたちが天下国家を論じる時によく出てくるのが、「生存空間」という言葉です。いま、(p82~)中華民族には「生存空間」が足りないというのが彼らの常識であり、最大の危機意識です。彼らの頭のなかでは「生存空間」の確保が何よりも優先され、領土をめぐる係争をどうやって解決するか、という問題は二の次です。中華民族の「生存空間」が狭くなったので、拡大するのは当たり前。ということは必然的に、他国の領土に進出し、奪う算段を立てているわけです。
 生存空間とは何か
石平 生存空間とは、14億人の中国人民が満足に暮らしていく環境全体を指す用語です。民族が生存していく基本要素として水と空気と土地が必要ですが、中国ではいずれも汚染が進んで、ほとんど回復不可能な状態です。その結果、中国大陸といういままでの生存空間は、人が生存できないようになってきたのです。
 まず水問題から見ていきますと、中国全土で水不足が深刻化しています。2007年の政府発表によると、全国660都市のうち511都市が水不足に陥っており、なかでも110都市はとくに深刻な状況だと指摘されています。中国の水資源は人口に必要な(p83~)量の3割しかなく、今後の枯渇をどう乗り切るかは国民全体のテーマと位置付けられています。
 にもかかわらず、水質汚染が深刻です。全国の地下水源の80%と地下水の45%がすでに汚染されており、都市部に限れば地下水源の97%、地上の水源の90%がコントロール不可能な汚染を受けてしまっているのです。すでに2億人以上が安全でない飲み水を使っています。
 さらに淡水系の5割、海域でも渤海の79%、東シナ海の78%、黄海の45%、南シナ海も28%が漁業に適さない水質になってしまったと報道されています。
 水質汚染と並んで、大気汚染もひどい状態です。すでに2006年、中国の全都市の3分の2近くが、大気汚染問題を抱えていることが国家環境保護局の報告で明らかになりましたが、とりわけ石炭の産地で石炭火力発電に頼っている北部の山西省や北東部の遼寧省、北京市、天津市、河北省の39都市の汚染度がひどく、マスクが必要どころか、「もはや人類が暮らすことのできない程度にまで汚染が広がっている」と中国人自身が指摘するほど悪化しています。(略)
p84~
 このように、人間がいきていくうえでもっとも大事な水と空気の両方が深刻に汚染されているのが、中国の現状です。汚染は水と空気に留まらず、中国人が暮らす大地そのものも年々蝕まれており、その代表例が「水土流出」という現象です。
 中国の多くの地域では、地表を覆う森林など植被層が破壊され、保水能力が低下した結果、傾斜面の土地では雨水が地表近くに留まることができず、どんどん流れていきます。同時に、土壌も雨水と一緒に地表から流れ出してしまい、泥水となって河川に集まり、最終的には海へと注いでしまう。つまり、大地から水と土という二つの大事な資源がいっぺんに失われることを「水土流出」というわけです。
 たとえば黄土(こうど)高原では現在、全体で毎年1センチメートルの表度が流出し続けています。研究者の推算では、自然な状態で1センチメートルの厚さの表度を形成するには120~400年が必要とされていますが、それがわずか1年で失われるわけです。
p85~
 「水土流出」が進むと土壌がますます痩せてしまい、植物や動物などの命を育むことができなくなってしまいます。その先に待っているのは土地の荒廃、荒れ地化です。(略)
 それに追い打ちをかけているのが、国土の砂漠化です。(略)論文はこの時点で、次のような分析をしています。
「2000年現在、中国全土では、砂漠・ゴビ・山岳地帯などからなる『荒漠地帯』、すなわち人間の生息に基本的に適さない土地の面積は300万平方キロを上回り、国土総面積の約3分の1を占める。(p86~)そして、水土流出などによって『荒漠化途中』の土地は約360万平方キロで、国土総面積の38%に相当する。最後に、いまだに荒廃していない、より良質の土地面積は300万平方キロ足らずで、国土の29%にすぎないのである」
 これはいまから15年も前の国土事情ですが、現在も状況は改善していません。むしろ悪くなる一方ですし、しかも注目すべきは、中国の国土の3分の1は、実は人の生息に適しない「荒漠地帯」だという指摘です。(以下略)
p88~
 最下層の流動人口、「男余り」、無戸籍者
石平 2013年に政府が正式に発表した数字ですが、安定した生活基盤を持たず、職場と住居を転々としている流動人口が2億6千万人、そのうちの8割が農村戸籍を持つ、いわゆる農民工で、平均年齢は28歳とされています。この「暴動者予備軍」とされる、農村から都市部に流れてきた出稼ぎ労働者をどうするか。彼らははっきり言って、奴隷的な存在です。今後、そういう人々の生活をどう安定させるか、政権の死活にかかわる問題です。
 中国の経済成長は、もっとも安い賃金で働く彼らの犠牲のうえに成り立ってきました。農民から土地を取り上げ、開発した土地に投資してインフラや工場、住宅を建設する。土地を失った農民たちが農民工として安価な労働力となり、(略)
百田 上海や北京などの大都市では、貧困層が地下に住んでいる。「鼠族」といって、ネズミのように地下で暮らしているそうですね。日も当たらず、換気の悪い地下2階、3階に相部屋で暮らしている。
石平 彼らも地方出身の農民工、流動人口の一部です。非正規労働者層ですから地上の賃貸住宅の家賃が払えず、窓もないマッチ箱のような部屋で暮らす。農民工は都市戸籍者の4割以下の賃金しかもらえません。都市戸籍がないので、住宅やクルマも買う資格がなく、教育・医療等社会保障のサービスも受けられない。地下で暮らす何百人が、ひとつのトイレを共有している。地獄のような生活です。
百田 「蟻族」というのもいますね。大学を卒業しても就職できない地方戸籍の若者が百万人いると。安アパートの1室に6、7人で共同生活している。大都市には「蟻族」たちの村があると言います。
p90~
石平 1980年生まれで、大学を卒業しているのに収入の低い若者です。(略)大卒でも3割しか正規の職は得られません。中国はすでに、究極の格差社会なのです。
百田 だから、尖閣にちょっかいを出す前に国内問題をなんとかしてほしいと思うけれど、無理な相談ですね。国内の不満分子を放っておいたら自分たちが政権の座を追われ、殺されるから、命がけで領土を拡張してくる。
石平 国内問題を解決できないから、戦争も辞さずといって中国人の生存空間を拡張しなければならない。習近平政権が強硬姿勢を崩さない背景に、2億人以上の怒れる下層民の存在があるのです。
 もうひとつ、中国の深刻な人口問題に、結婚適齢期の男女比のバランスが崩れていることがあります。長年の一人っ子政策に男尊女卑がくわわり、後継ぎに男の子を求める家庭が多く、妊娠中の子が女の子だとわかると中絶したりで、出生する男女比が120対100と歪になった結果、すでに3千4百万人もの「男余り」状態です。
p91~
 (略)3千4百万人の怒れる男の一部でも日本女性と結婚させることができれば、皮肉な「世紀の友好」になりますよ。少子化と人口減少、過疎化に悩む日本が狙われるのも皮肉な話です。
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中国の水問題 3億人が飲み水を入手できず/中国は異民族の土地支配の際、まず水資源の確保に動く
『最終目標は天皇の処刑 中国「日本解放工作」の恐るべき全貌』 ペマ・ギャルポ著 飛鳥新社
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