「宮崎 家族3人殺害事件」奥本章寛死刑囚 再審請求へ 被害者遺族の上申書を新証拠として (毎日新聞2017/2/12)

2017-02-12 | 死刑/重刑/生命犯

宮崎3人殺害 .再審請求へ 被害者遺族が上申書
毎日新聞2017年2月12日 08時00分(最終更新 2月12日 09時43分)
 宮崎市で2010年に妻子と義母の3人を殺害し、14年に死刑判決が確定した奥本章寛(あきひろ)死刑囚(28)が、4月にも宮崎地裁に再審請求することが代理人弁護士への取材で分かった。裁判のやり直しを求める被害者遺族の上申書を新証拠とし、1審では死刑を望んでいた遺族感情が変化していることを理由に減刑を求める。被害者遺族が再審請求に同意するのは異例で、被害者感情の多様さを示すケースとして注目される。
「死刑、慎重に審理を」遺族、異例の同意
 代理人の黒原智宏弁護士らによると、遺族は宮崎市に住む20代男性。10年11月の宮崎地裁の公判では「死をもって償うべきだ」と意見陳述したが、14年3月に奥本死刑囚と初めて面会してから考えが変わった。事件前と変わらず素朴な印象の奥本死刑囚と会話を交わすうち、公判で動機についてあいまいな供述を繰り返して検察の主張を追認したことを思い出し、「自分の言葉で説明してほしい」と考えるようになった。
 上申書では「1審では強い怒りから『極刑を望む』と言ったが、被告との面会で彼なりに反省を深めつつあるのが分かった。命の大切さを考えると、まだ死刑になるべきか判断できない」とした上で「裁判をやり直し、死刑か無期懲役かを判断するため慎重に審理してほしい」と求めている。上申書は奥本死刑囚が上告中の14年8月に最高裁に提出したが、証拠として取り扱われなかったため、再審請求の新証拠として提出できると判断した。
 一方、奥本死刑囚は福岡拘置所に収監中。支援者の協力を得ながら絵を描き、カレンダーやうちわにして販売した収益を被害者遺族に送るなどしている。当初は「犯した罪の大きさを考えると死刑は当然」との考えを示していたが、遺族男性らとの面会を重ねるうちに「被害者遺族に償うためにも生き続けたい」と話すなど心境に変化がみられるという。 遺族男性は「もちろん今も許せない。それでも奥本死刑囚にもう一度法廷で、どうしてあの事件が起きたのか語ってもらい、死刑か無期懲役か自分の気持ちをはっきりさせたい」と話す。【宮原健太】
【ことば】宮崎市家族3人殺害事件
 奥本章寛死刑囚は2010年3月1日、宮崎市の自宅で生後5カ月の長男雄登ちゃんの首を絞めるなどして殺害。妻くみ子さん(当時24歳)と義母の池上貴子さん(同50歳)の頭をハンマーで殴るなどして殺害した。1審・宮崎地裁判決(10年12月)は動機を「家庭生活に鬱憤を募らせ、すべてから逃れて自由になりたいと思った」と認定して死刑を言い渡した。福岡高裁宮崎支部は12年3月に弁護側の控訴を棄却。最高裁も14年10月に上告を棄却した。
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宮崎3人殺害 . 異例の再審請求同意 多様な遺族感情
毎日新聞2017年2月12日 09時39分(最終更新 2月12日 09時50分)
 宮崎市で2010年に妻子と義母の3人を殺害し、14年に死刑判決が確定した奥本章寛(あきひろ)死刑囚(28)が、4月にも宮崎地裁に再審請求することが代理人弁護士への取材で分かった。裁判のやり直しを求める被害者遺族の上申書を新証拠とし、1審では死刑を望んでいた遺族感情が変化していることを理由に減刑を求める。被害者遺族が再審請求に同意するのは異例で、被害者感情の多様さを示すケースとして注目される。
<遺族は、どんな思いで同意したのか>
■処罰感情、一様でない
 殺人事件で死刑判決が確定した死刑囚と面会を続け、刑の執行に反対した被害者遺族に大分県別府市の原田正治さん(69)がいる。
 原田さんの弟明男さん(当時30歳)は1983年、2000万円の保険をかけられ、京都府山城町(現木津川市)で交通事故を装って殺害された。当初は加害者の男の極刑を望んだが、謝罪の手紙を受け取って文通を重ねるうちに「会ってみよう」と思うようになった。初めて会った男は終始穏やかな表情で謝罪の言葉を述べた。
 面会を重ねることで相手の反省の気持ちを受け取ることができた。そして「生きて面会を続け、反省の気持ちを伝え続けてほしい」と考えるようになった。しかし、2001年に死刑は執行された。
 原田さんは「加害者が許せなくても、生きて償ってほしいと考える被害者遺族もいる。遺族はみんな死刑を望んでいると型にはめないでほしい」と話す。
■制度に問いかけ
 成城大の指宿信教授(刑事訴訟法)の話 被害者遺族の上申書が再審請求の新証拠に使われるのは非常に珍しい。被害者遺族の処罰感情は、死刑制度を正当化する理由にされるが、今回の事件は被害者の最も身近な遺族の処罰感情と量刑が離れてしまったケースと言える。死刑制度そのものに対する大きな問いかけにもなる。

 ◎上記事は[毎日新聞]からの転載・引用です
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「宮崎 家族3人殺害事件」奥本章寛死刑囚…義母と妻、長男との生活は我慢の連続 義母から逃れたかった 
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「“確定死刑囚”の告白 ~裁判員、遺族の想いは~」 宮崎 家族3人殺害事件 奥本章寛死刑囚 2015-02-14  

    
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奥本章寛さんと被害者家族を支える会 OAHKS
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