埼玉・朝霞 少女誘拐 寺内樺風被告 責任能力が争点 第3回公判 2017/6/14

2017-06-15 | 社会

埼玉新聞 2017年6月14日(水)
 <朝霞少女誘拐>責任能力争う姿勢「私に集団ストーカーなければ」
 朝霞市の少女(16)が昨年3月に約2年ぶりに保護された誘拐事件で、未成年者誘拐と監禁致傷、窃盗の罪に問われた寺内樺風被告(24)の第3回公判が14日、さいたま地裁(松原里美裁判長)で開かれた。弁護側の請求で実施していた精神鑑定が終了。検察側は「完全責任能力が認められる」とし、弁護側は「統合失調症が影響している」として限定責任能力を主張した。
 この日の公判は第2回公判から約7カ月ぶり。髪を丸刈りにして黒色スーツ姿で出廷した寺内被告は傍聴席をちらっと見た。
 検察側は精神鑑定書に基づき、「被告は自閉スペクトラム症の傾向にとどまり、症状は犯行の背景要因にすぎない。劣等感の代償として犯行に至った可能性があり、完全責任能力が認められる」と指摘。「重大な事件を起こし、重い責任を感じている」などとする寺内被告が書いた「遺書」と題する書面も読み上げた。
 弁護側は「他者への共感性が乏しく、犯行の乏しい計画性は統合失調症が影響していると考えられる」とする精神科医の意見書を説明。弁護側は初公判から責任能力を争う姿勢を見せており、被告人が「私にいじめ、集団ストーカーをするやからがいなければ、本件犯行は起こり得なかった」と述べている書面も読み上げた。
 寺内被告は昨年9月に開かれた初公判で、誘拐罪の起訴内容は認めたものの、監禁罪については「数日から数週間は監視したが、それ以降は少女を家に置いた状態で外出していたので、監視した意識はない」と主張していた。
 起訴状によると、2014年3月10日、朝霞市で下校途中の当時中学1年だった少女を車に乗せて誘拐。昨年3月27日まで、千葉市や東京都中野区の自宅マンションで監禁し、少女を脱出困難な状態に陥らせ、重度の心的外傷後ストレス障害(PTSD)を負わせたなどとされる。

 ◎上記事は[埼玉新聞]からの転載・引用です
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少女監禁男「公判」は責任能力が争点 精神鑑定で理解不能な主張
東スポWeb 2017年6月15日 17時00分  (2017年6月15日 20時11分 更新)
 昨年3月に埼玉県朝霞市の少女(16)が2年ぶりに保護された誘拐事件で、未成年者誘拐と監禁致傷、窃盗の罪に問われた元千葉大生(卒業取り消し)寺内樺風被告(24)の第3回公判が14日、7か月ぶりにさいたま地裁(松原里美裁判長)で開かれた。
 寺内被告は昨年9月の初公判で誘拐罪は認めた一方、監禁罪については「数日から数週間は監視したが、それ以降は少女を家に置いてアルバイトに出るなどしていた」と述べた。
 昨年11月の第2回公判の被告人質問で「(誘拐)当時は重大な罪とは思っておらず、車や美術品を盗むより断然軽い罪だと思っていた」と語り、法廷中を絶句させた寺内被告はこの間に精神鑑定を受けていた。
 弁護人は「他者への共感が乏しく統合失調症で責任能力は限定的だった」と主張。検察側は「自閉症スペクトラムの症状は、診断基準を満たしておらず“傾向がある”程度で、被告には完全責任能力があった」としている。今後、被告の責任能力が限定的だったかどうかが争点となる。
 丸刈りにスーツ姿で出廷した寺内被告はやたらと目が澄んでいるものの、その焦点は合っていないようで、宙を見つめるばかり。弁護人が証拠請求した鑑定書によると、被告は「被害者は私の悪口を言う集団ストーカーの中から選んだ」と主張。さらには「日米が交戦状態でなければ原爆を投下する理由がなかったように、いじめ(集団ストーカー)がなければ事件は起こらなかった」などと独自の理論を展開していることが判明している。
 法廷の被告人も違和感を覚えさせるほど堂々としていて、自分を正当化しているようだった。

 ◎上記事は[エキサイト ニュース]からの転載・引用です
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刑事責任能力を問えない加害者をめぐる問題とは 出所後のフォローアップも足りない日本
2017.06.21 10:50
■検察側と弁護士側で分かれる意見
 14日、さいたま地裁で未成年者誘拐と監禁致傷、窃盗の罪に問われた寺内樺風被告の第3回公判が行われた。
 寺内被告は平成26年3月、当時中学1年生だった埼玉県朝霞市の少女を誘拐、自宅アパートで監禁した。少女は監禁中、読書やネットなどをして過ごし、寺内被告と一緒に外出する時と、洗濯物を干すのにベランダに出る時以外、外に出ることはなかったという。誘拐からおよそ2年後、外出中の寺内被告の隙を見て逃げ出した少女は、東京・中野区の公衆電話から母親に連絡し、その後警察に保護された。
 寺内被告は警察の取り調べに対し「中学の頃から女の子を誘拐したいという願望があった」などと話したほか、公判でも「物を窃盗するくらいの罪だと思っていました。それも車や美術品などを盗むより断然軽い罪だと思っていました。私にいじめ、ストーカーをする輩がいなければ、本件犯行は起こりえなかった」と証言している。
 こうしたことから、公判では被告の責任能力をめぐって、検察側と弁護士側で意見が分かれている。
 検察側は精神鑑定書に基づき「対人的不安定・情緒的不安定・感情の欠落」があるとしながらも、「自動車ナンバーを用意するなど犯行に計画的」と指摘。「自閉スペクトラム症を有しているが、全ての基準を満たさず"傾向"にとどまり、症状は犯行の背景的要因にすぎない。劣等感の代償として犯行に至った可能性があり、完全責任能力が認められる」と主張。一方の弁護側は「中学2年生から統合失調症だった」「犯行に計画性はなく統合失調症の可能性が高い」「妄想的で自他の境界が不鮮明」「犯行当時生きる目的が欠如していた」などからなる精神科医の意見書を示し、責任能力の欠如を訴えている。
 犯行当時、寺内被告は千葉大学工学部情報画像学科に在籍しており、大阪府出身で千葉で一人暮らし。また、中学は有名進学校を卒業しており、事件発生前には自動車の免許も取得していた。3回の公判を傍聴し、寺内被告を間近に見てきたテレビ朝日社会部の古武家朋哉記者は「淀みなくハキハキとしゃべっていて、話すスピードも割と速かったと感じた。ただ、自分が本当にやったことをわかっているのか。ある意味、他人事のように聞いているのではないかなという印象を受けた」と話す。
 弁護側と検察側で判断が異なっていることについて、吉川クリニック院長で精神科医の吉川和男氏によると、対人関係の問題など、統合失調症の一部の症状は自閉スペクトラム症の特徴とも似通っており、鑑別が難しいのだという。また、鑑定時期が違うことから、被告が後で妄想的な発言をし始めたため、統合失調症との判断が下ったのかもしれないと指摘した。
■一度起訴されれば、減刑はめったにない?
 刑法39条1項には「心神喪失者の行為は罰しない」、2項には「心神耗弱の行為は、その刑を減刑する」と記載されており「心神耗弱者」の場合、部分的に責任能力が認められている。
 被告人の刑事責任能力の有無を争点になる場合、法廷でそれが戦略化してしまうという問題も指摘されている。なるべく罪を軽減させたい弁護側と、起訴する以上は有罪に持っていきたい検察側とで、採用する鑑定も異なってくるのだ。
 三平弁護士は「医師によって鑑定結果が違うので、弁護側は一番刑が軽い判断に基づいて主張する。検察側は当然刑が重い判断に基づいて主張する」と説明する。
 さらに三平弁護士によると「刑事裁判制度は単純な報復ではなく、更生という側面もあり、善悪を判断できる能力があるかどうか、さらにその善悪の判断にしたがって自分の行動をコントロールできるか、この二つが揃って初めて法的に責任を負わせられる。ただ、前提として裁判官が明らかにに罰するべきだと判断すれば、鑑定結果がどうであろうと有罪にすることがある。統計上も無罪になることは非常に少ない」と話す。
 吉川医師も「一旦起訴されれば、統合失調症であっても減刑になるケースは珍しい。自閉スペクトラム症なら、ほとんど心身喪失や心身耗弱を勝ち取ることはできない」と現状を説明した。
 実際に、平成20年に起きた秋葉原無差別殺傷事件の加藤智大死刑囚に対しては、精神障害を疑わせる事情はないとして死刑判決が下されたほか、昨年起きた相模原障害者殺傷事件の植松聖被告について「自己愛性パーソナリティー障害」と診断が下されたものの、責任能力はあると判断されている。
■海外では服役と同時に治療も
 責任能力をめぐる議論の中でターニングポイントになった事件がある。精神障害を患う被告人には責任能力が無いとして、罪が問われない時代があった。その慣例を覆したのが1984年に行われた裁判だ。1969年、自分が愛されていると一方的に思い込んだ統合失調症の患者が相手の家を襲って5人を殺害、4度の精神鑑定の結果、いずれも統合失調症と診断されたが、最高裁は統合失調症を患っていたからといって心神喪失の状態にあったとされるものではなく、被告人の犯行前の生活状態、犯行の動機や様子などを総合して判断するべきであると判断した。これ以降、心神喪失の判決は著しく減少していく。
 一方、外国に目を向けると、イギリスには「マクノートン・ルール」という、物事を分別する能力の有無や程度を評価する仕組みがある。また、日本では「人権の観点から、理論的に非難できない人に対して刑罰を科すことはできない」(三平弁護士)が、スウェーデンには責任能力という概念が無く、アメリカには責任能力よりも訴訟能力が争点になっている。
 吉川医師は「責任は負わせるけれど同時に治療も行う国もある。ヨーロッパは死刑制度がないので、精神障害の凶悪犯の場合、精神病院に長い間拘留される。実際の刑期よりも長く精神病院にいることもあるし、退院する時もかなり厳しく観察制度がついて、再犯を起こさないよう厳しい処置が取られる」と話す。
■「刑務所から出た時に何のフォローアップもない」
 さらに、吉川医師は「日本には刑務所から出た時に何のフォローアップもない」と指摘する。
 「相性の良い病院や主治医に巡り会えればフォローしてもらえるが、それもあくまで善意で成り立っているもので、制度化はされていない。たとえば寺内被告が社会に戻った後、同じような問題に直面しないか、社会がきちんと対応できるような体制はない」(吉川医師)。
 現在、「心神喪失者等医療観察法」にもとづき、社会復帰を促進することを目的に精神障害のために殺人などの重大な他害行為を行なった人に対して適切な医療を提供する制度はある。しかし、この制度の対象は、心神喪失と認定された場合のため、それ以外のケースは医療を受けられないのだ。
 三平弁護士は「被害者にとってみれば、加害者に対して手厚いサービスを施していいのかという思いもあるでしょうし、どこまで強制的な入院の措置を取るかなど、様々な問題が絡んでいるので、制度づくりは簡単には進まない」と話す。
 罪を犯した人に対する治療・更生、そして再犯防止のために、国民はどれだけの負担をすべきなのか。国民の理解や議論や必要だ。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

 ◎上記事は[Abema TIMES]からの転載・引用です
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埼玉・朝霞 少女誘拐 監禁罪で寺内樺風被告を追起訴 さいたま地検 2016/5/13
◇ 埼玉・朝霞の少女誘拐 寺内樺風容疑者を未成年者誘拐の罪で起訴 さいたま地検 2016/4/20
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