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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

野球術

2009-08-03 20:29:51 | 読んだ本
ジョージ・F・ウィル 芝山幹郎訳 2001年 文春文庫版(上下巻)
この「野球術」に関しては、梅田望夫「シリコンバレーから将棋を観る」のなかで、“現代野球の神髄を解き明かした名著”と紹介されているので、さっそく読んだ。古本屋で探すの大変だったけど。
「野球を見る」楽しみのために、見る目をもつための本、ときたら読まなくてはならないでしょ、野球ファンなら。
監督術=トニー・ラルーサ、投球術=オレル・ハーシュハイザー、打撃術=トニー・グウィン、守備術=カル・リプケンJrという、人物名には説明の要らないビッグネームたちへのインタビューと、データ分析で、野球の見方を説いている。
原典が1989年の出版なんで、いまから見ると選手名とかちょっと古いけどね。あのころは今みたいに試合の日本でのテレビ中継なんてなかったから、たまにしか映像で見られなかったけど、私個人としてはむしろ今より興味をもってメジャーの情報を収集してたころだったから、有名どころの選手名やどのチームが強かったのかとかはよくわかる。
名選手たちの語ることを聞いてみると、野球はすごく奥が深いなーって、あらためて思う。そして、ものすごくアタマを使っている。
日本の野球も、もうすこし選手に技術を語らせたらいいのに。テレビの野球中継って、ふたことめにはシロウトのアナウンサーが「心理状態は」とか口をはさむんだが、そうぢゃなくてもっと技術としてのアタマの使い方を掘り下げるべきだよね。いかに考えてプレーしてるかとか、その結果として打球が野手の正面をつくのは運・不運ってレベルぢゃないとか。でも日本の場合、現役を終えて解説者席に座った元選手たちが、野球を言葉で表現するのがうまくない、っていうのがよくない原因なんだろうけど。
まあ、本書のなかでの>「どんなに大変だか、わからないだろうな」―野球について語りながら、テッド・ウィリアムスはそうつぶやいたそうだ。っていうのが、野球の神髄を理解することの難しさを一言で表してますけど。

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