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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

落着かぬ赤毛

2016-12-13 17:30:04 | 読んだ本
E・S・ガードナー/尾坂力訳 昭和57年 ハヤカワ・ミステリ文庫版
こないだ読み返したペリイ・メイスンシリーズ。原題は「THE CASE OF THE RESTLESS REDHEAD」、1954年の作品。
私の持ってる文庫は昭和61年の2刷、でも読んだのはもうちょっと後だと思う、どっちにしても一度読んだっきりで内容まったく憶えてないけど。
別用で裁判所に出かけて行ったメイスンは、たまたまそこでやってた裁判を見て、経験浅い若い弁護士に助言して、彼と被告の女性を助けてやる。
車に積んであった宝石を盗んだっていう濡れ衣を着せられたその赤毛女は、どうやら宝石の持ち主の金持ち婦人とかその友人の女優とかの関係者に罠にかけられたっぽく、無罪放免となった後もメイスンを頼ってくる。
女優になる夢をもっていた彼女は、かつてデビューさせてやるなんて言ってきた詐欺師の被害にもあったことがあるんだが、現職はウエイトレスだということで、メイスンは働き口を紹介してやる一方で、宝石盗難の疑いをかけられた件の示談の窓口になることも引き受ける。
ところが、その住み込みの部屋から、身に覚えのない拳銃が置いてあったなんて電話を彼女が架けてきたもんだから、これはまた何かの罠なので、その拳銃は預かるからすぐ持ってこいとメイスンは指示する。
しかし、彼女が自分の車を運転してメイスンのところへ行く途中で、べつの車に崖下に落されかねないような幅寄せをされ、彼女は果敢にも相手に向かって威嚇のため実弾2発を撃ってしまった。
そのあとで例によって死体が見つかるんだが、警察はメイスンの依頼人は事故や正当防衛ぢゃなく、べつの場所で被害者を計画的に殺したんだという。
事件の関係者が、まったく同じ型の2丁の新品の拳銃を所持していたことを知ったメイスンは、どっちが犯罪に使われて依頼人に押しつけられたか突きとめようとする。
一方検察側は、メイスンが不法に2丁の拳銃をすり替えたとにらんでカンカンになる。
それにしても珍しいことに、いつもは依頼人に「『わたしの弁護士がいる前でなければ何も話しません』と言い続けて他に何も話してはいけない」とか言い含めるメイスンが、今回にかぎっては、新聞記者に訊かれたら「相手の目をじっと見て、自分のことを洗いざらいぶちまけなさい」とか、警察相手でも「むこうが質問したら質問しただけ、何度でもおなじことを話してやりなさい。とにかく、すべてを話して聞かせるのです」とかってアドバイスをする。
そして、いよいよ開かれた予審でメイスンは、冒頭の宝石盗難事件で知り合った若い弁護士と組んで、作戦を授けながら赤毛女を弁護する。
宝石盗難事件のときも、機関銃のように質問を浴びせるんだ、証人が証言した同じ順番で質問しないで違った角度から攻撃するんだ、ってコーチをしたメイスンだけど、今回は「薄い氷の上でスケートをしている場合、氷が割れて落ちないようにするただひとつの方法は、最初から、ものすごいスピードで突っ走ることだ」と、その極意を語る。
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