時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

脳男Ⅱ ~指し手の顔~ (下)36

2013-11-27 | 読書
地方紙『愛宕タイムズ』に
鈴木一郎が一連の連続殺人の犯人だ
と言うスクープが掲載された
かつて
精神鑑定を担当した
鷲谷真梨子に注目が集まる中
警察捜査の裏をかくように
行動する鈴木一郎

残虐行為を繰り返す
サイコキラー・イブの目的は!?
アメリカ精神医学会の
軽侮と憧憬の象徴
ジャクリーヌ記念慈愛病院に在籍していた
ドクター・ハンとは!?

鈴木一郎の
語られることのなかった
空白の時が
明らかにされる!?



フロイトから始まった
精神医学が
アメリカでどのように
変化変容を経てきたのか
事実なんかそうでないかは
分りませんけど
そして
日本における
精神医学の現状
これは
的を得ている気が…
興味深かったです

鈴木一郎
ご本人のキャラ(意思)には反しますが
私個人の思いとしては
もそっと露出を多く?
鈴木一郎の華々しい活躍場面が
欲しゅうございました

差ほど
変装している訳でもないのに
白昼堂々
街中を闊歩しているのに
気付かれない
存在感の無さ…
いや
意図的に
存在感を消しているとしたら
凄いぞ
鈴木一郎

いょっ!
必殺仕事人!!

実際のところ
まさか
自分の日常に
殺人犯が
紛れ込んで来るとは
思いませんでしょうしね~
現実社会でも
有り得る気が致します

そんな事より
鈴木一郎の幼少期に
藩マーシーが
係わっていたとはね~
しかも
その関係が
半端じゃ~ない
グロイ…

感情の回路が
なかったとのは
寧ろ幸せだったとさえ
思ってしまいました
鈴木一郎の人生って
凄過ぎ

最終章
藩マーシーvs鈴木一郎
淡々と
静かに粛々と
繰り返される会話
緊迫感が
何とも表現し難いのであります

感情の起伏
鈴木一郎の思いと言うモノが
当然のことながら
書かれておりません

目には目を
歯には歯を
藩マーシーに訪れた末路
ヒェ~~
ハンニバル・レクターも
まっ青

鈴木一郎の
一連の行為は
復讐ではないのです
己の存在を
世間の目から消すためであり
あくまで
悪を成敗すると言う
己に課せられた
インプットされた
任務の遂行だけなのであります
うんにゃ
鷲谷真梨子を
陥れた行為に対する
制裁&報復
これは
プラスされてましたね

たったいま
この瞬間から
あなたとわたしは敵同士しなった



世界で唯一
理解しあえる存在に
なれるかも知れなかった
鈴木一郎と鷲谷真梨子なのに…

小説として
Part3を待ちわびる反面
ここで終わって欲しい
鈴木一郎と
鷲谷真梨子の対決は
見たくない!
と言う思いもあります

小説「ハンニバル」のように
FBI特別捜査官クラリス・スターリングと
ハンニバル・レクターが
2人で暮らし始める
と言うような感じで
鈴木一郎と鷲谷真梨子が
共存出来れば
言う事なしなんですけどね~

ラストは
衝撃的です
グロさ加減は
ハンニバル・レクターを主人公とした
トマス・ハリスの小説に
匹敵致します
日本での映像化は
スポンサーが
難色示しそうだなぁ~

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