★しろうと作家のオリジナル小説★

三文作家を夢見る田舎者です。
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義腕の男2(96)

2018年01月03日 | 短編小説「義腕の男2」
 俺はしどろもどろになりながらも
「え、、まあ、助けてくれてありがとう。クリス博士」
というしかなかった。
「それから、あなたが助かった経緯は、ジャックさんが説明してくれるわ」
クリス博士がそう言うと、ベッドの反対側にジャックが現れ説明し始めた。
なぜ現場にいなかったジャックが説明するのか不思議に思っていたのだが話を聞いて納得した。
「ケンジ、お前がまだ機内にいるとき、人差し指通信を使おうとしただろ?あの時、僕も超空間通信に接続してたんだ。そしてそのまま繋がりっぱなしで音声でお前の動きが分かったんだよ。お前の右腕が外れたのは、僕が遠隔操作したからなんだ。もう少し早くできればよかったんだけどな。あの腕の遠隔操作は結構面倒なんだよ。爆発のあとは、あの輸送機に積んであったプライベートジェットを使ってノスリルのエージェントが空中でお前を回収した。空中だったから爆発の影響も最小限ですんだようだ。でも、爆発の規模がかなり大きかったんで瀕死の重傷だったんだぜ。本当によかったよ。クリス博士がいてくれて。もしいなかったらとっくに死んでいる」
 なるほど。プライベートジェットが搭載されていたのか。気が付かなかった。確かにそれがあれば俺を空中でキャッチできる。


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