図書館思想の外部委託

前のページで「図書館は思想部分を東京子ども図書館と福音館書店に委託している」というふうに書きました。もちろん私の考えついた果てのことで、一笑に付されることかも知れません。
 けれどそうでなければ、各種講演会にこんなにも上記2団体(?)が節操なく登場するとは考えにくいのです。まさか、まさか、東京子ども図書館や福音館書店だと言えば周囲はひれ伏すに違いないと思っているわけではないでしょうから、別の理由があるはずですね。やっぱ、委託か?
 ブックスタートにしても、本の選定役の一人に福音館書店社外講師が入っていたのは資料で見ました。目を疑ったのですが、これについて異論はなかったのでしょうか。例えれば、原子力安全保安院に東電の社員が入っているのと同じこと。いくら本に詳しいと言っても、中立の立場で選ばれなくてはならないのに、その委員を入れる、また辞退することなく引き受ける神経は、やはり「自分(福音館書店)は特別」と、図書館も周囲も思っているということでしょう。つまり、思想の部分を民間に委託していて、それが図書館直営のやり方だと、皆が思っているのではないでしょうか。
 ボランティアを「育てる」つもりの図書館は、つまり「福音館書店の考えに添うようにボランティアを育てる」つもりなのでしょうか。ならば、図書館運営の費用は、福音館書店と社外講師に出してもらえばいい。
 逆に、行政に働きかけたり天下り絵本施設まで作って工作しないと、自社製品は売れないと思っているのでしょうか。子どもは自ら良いものを選ぶ力があるとすれば、そんなに必死にならなくても大丈夫なんじゃない? ボランティアを使って必死におすすめしなくちゃならない本ならば、そんなのは古典でも名作でもないと思いますが。たいしてPRしなくても読み継がれた結果、古典になるんですよね。足跡は後からつくもので、自分の前に誰かがつけてくれた足跡しか歩けなくなったら情けない。

 そうそう、以前「私たちは特別」「私たちは館の直の会なの」とボランティアの一部が言い出して、図書館はそれを打ち消すのに躍起になっていることは書きました。いくら打ち消そうとしても、図書館が東京子ども図書館や福音館書店を特別扱いすれば、ボランティアはそう思うでしょうね。
 それとも図書館の旧勢力が原因を作り、その結果を別の勢力が否定している構図なのでしょうか。どちらにしろ、体質は変わらないということです。ブックスタートボランティアも、全て福音館書店という特定の出版社の子分にするつもりでしょうか。

 

 

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