亀の啓示

18禁漫画イラスト小説多数、大人のラブコメです。

とにかくイチャイチャハロウィン 小説版②

2017-11-10 00:00:00 | とにかくイチャイチャハロウィン小説版
「今日からは、俺の部屋に来て」

翌日の夜。さっそく訪ねた美月を
自分の家に案内した。

亮の家は街からすこし横道に入った
同じように住宅の並ぶ静かな区画にあった。

亮は実家から独立した
独身男の一人暮らしである。
実家はもう少し奥まった
ヴァンパイアが多く棲むあたりにある。
貿易を営んでいるらしいが
亮は家業を継がないと言った。

「俺はいま、自分がやってる仕事を
続けていきたいから。」

「何をやってるの?あのイベントに
いたんだから、研究所の職員かな。」

「あの大学は学部が二種類あってね。
俺は社会学系の経営学部を出た。
OBとしていつもイベントに駆り出される。」

亮はぜんぜん甘くない話をしながらも
美月の肩を抱いて、唇を吸った。

「企業コンサルティングをやってる。
こっちの企業も、人間の里の企業も
取引先は幅広い。楽しいよ。毎日。」

美月は仕事のことを語る亮の、瞳の色に
うっとりと見とれていた。

「?」

亮はわからないようで、首を傾げた。




しばらくそうして話していると
奥の部屋から何やら話し声が。
子どもが辿々しい話し方で囁きあっている
感じだった。たまにウフフフと笑う。

「あ。あれは、俺のペットなんだ。」

亮が立ち上がり、声のする方に歩いていく。

「コウモリの兄弟なんだ。仲良しでさ。」

きっと彼らのための部屋なのだろう
柔らかく暖かそうなフカフカなベッド
止まり木に似た、木で組んだジム
ウレタンのパッドが床に敷かれていた。

「トオルオカエリ」
「オカエリオカエリ」

あの子どもの声だ。魔界のコウモリは
長いこと吸血鬼に飼われていて
人の言葉を話すと聞いたことがある。

「アルファ。ベータ。ただいま。」

ふたりは、亮に続いて部屋に入ってきた
美月に気づいた様子である。
落ち着きなく小刻みに身体を動かし
美月をつぶらな瞳で見つめた。

「ニンゲン?ニンゲン?」

「美月だよ。人間だけど、昨日仲良しに
なったんだ。これからはこうして家に
遊びに来るから。仲良くしてな。」

美月は好奇心たっぷりに見つめてくる
コウモリの兄弟に微笑みかける。

「美月っていうの。よろしくね。」

コウモリ兄弟はパカッと口を開けると
可愛らしい笑顔を見せた。

「ボクアルファ!ミヅキカワイイ!」

「ボクベータ!アソンデアソンデ!」

二人は美月の手のひらや肩にとまって
キューキューと満足げに鳴く。

「うふ。かわいいね、ふたりとも。」

亮は正直ホッとしていた。
取引先の企業で若いOLたちの話を
聞いていても、コウモリという動物への
評価はあまりいいものではない。
人間はしゃべるコウモリのかわいさも
知らないし、姿形が不気味だと近づかない。

美月は本当にかわいいと
アルファとベータを抱いている。
アルファとベータは美月の乳房の
谷間に顔を突っ込み、太ももから
スカートの中に潜り込む。

「コラッ!アルファッ!ベータッ!」

亮は我に帰り慌てて兄弟を鷲掴んで
美月から引き剥がした。

「ミヅキダイスキダイスキ」

「ミヅキノオッパイキモチイイ」

「ミヅキノオマタアッタカイ」

「ナンダカイイニオイ」

亮は絶句した。なんたる素直な感想だ。
生粋の男の子だ。メスに対する執着が
種別を越えて膨らむ。見上げたものだ。

「ママを思い出すのかな。あたしなら
大丈夫だよ。亮。叱らないで。」

美月は亮とは少し考えが違う。

亮は絶対に自分が考えていることが
当たっていると思うが、特別反論は
しなかった。

「じゃ、ふたりとも。大人しく
遊んでおいで。俺は美月とふたりで
大事な用事を済ましているから。」

亮は兄弟を撫でると、美月の腰を抱いて
部屋を出た。

「ねえ。いいだろ?」

亮は美月の手をやさしく取り
寝室に案内した。




「あ、ああんっああんっ!」

「うふふ。ここが、感じちゃうんだ。」

「いやあん!だめ、だめぇんっ!」

亮は楽しそうに美月を愛撫する。
昨夜反応のよかったところを
確認するように触れていく。
美月が反り返る。泣きそうに感じている。

「感じやすいんだ。かわいいよ。
責め甲斐があるな。いい声で鳴く。
堪らないよ。」

「ひあああんっ。ひあああんっ。」

感極まって美月は目尻を光らせる。
昨夜処女を奪ったばかりだが
まだ慣れていない挿入とは別に
身体中の性感帯をいちはやく開発して
満足の行く快感をあたえるのが一番だと
亮は思った。
自分は独立して安物の戸建てだが
一軒家を手にいれて良かった。
これが安普請のアパートとかなら
隣の住人に筒抜けであったろう。

だが、亮はもっと身近な存在に
気を配らねばならないのを
思い知らされたのだ。

閉めていたはずの扉が開く。
パタパタと小さな翼の音がした。

「ミヅキナイテル?」
「トオル、ミヅキナカシタ?」

兄弟は漏れ聞こえた美月の喘ぎを
ダイレクトに泣き声と思い込んだのだ。

「オンナノコ、ダイジニシナキャダメ!」

亮を小さな翼でバチバチと攻撃する。
美月が慌てて止めた。

「アルファ、ベータ。待って!
あたしは泣いたりしてないよ?
亮とお話してて、楽しくて少し高い声が
出ちゃったかもしれないけど。
泣いてないから。亮はやさしいよ?」

美月の必死にコウモリ兄弟を宥める様子に
亮は胸を締め付けられ、股間が重苦しく
甘く疼いた。そりゃ、寸止めでお預け
だったのだから疼かない方がおかしい。

「ホントウニ?ダイジョウブ?」

「うん。ありがと。ふたりとも。」

アルファとベータは振り向き振り向き
部屋を出ていった。

「オス」にとって「メス」というのは
絶対的なので特別レディファーストだし、
無条件でやさしい。
動物は人間や魔物なんかより
ずっと紳士なのかもしれない。


「美月。じゃ、声を我慢して感じる練習。」

亮は美月の声をこらえて、でもたまらず
漏れる鼻からの喘ぎに大変興奮した。
んふんふと苦しそうに漏らす息が
自分にかかるのはとてもくすぐったい。

美月は枕に顔を埋めて声を殺した。




深い時間になり、美月が帰っていく。
車に乗り込む彼女は、お別れの長いキスを
終えると亮の耳元で囁いた。

「さっき、枕で声を押さえてたじゃない?
亮の匂いがして。余計感じちゃった。」

亮は美月が可愛すぎて、
ジタバタと身悶えた。








最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。