ンデンデキ外伝

僕の話をしよう。

デスメタル入門第二章~悪魔崇拝~

2006年08月18日 23時21分59秒 | 糞音関係
デス声の研究をきっかけにデスメタルにのめりこみだしたのですが、今日はデスメタルに近い音楽といわれるブラックメタルを足がかりに話を進めたいと思います。

デスメタルもブラックメタルもヘヴィメタルのサブジャンル(このサブジャンルというのが呆れるほどたくさんある)なのですが、共通していることはデス声や低音ギターリフ、高速ブラストビートなどのような過激な音であるということと、地獄や破滅的なことを歌っているということです。
では何が違うのかというと、ブラックメタルにはより悪魔崇拝の要素が濃いということだそうです。

悪魔崇拝。
余り穏やかな言葉ではありませんね。
実際の歌詞のテーマは、キリスト教徒の虐殺、キリスト教の滅亡などキリスト教を攻撃するもの、悪魔を称えたり、天使や神・天国を罵るなど冒涜的なもの、人間愛・平和などを否定する反道徳的なもの、自殺・孤独・人間への嫌悪を歌った厭世的なものなどだそうです。

本気でこういったことに打ち込めるのはある意味大したことだと思いますが、余りインテリジェンスを感じないのは僕だけでしょうか?
物々しい言葉をこれでもかって位に使ってこういうこと言うのって、ある意味パンクよりも頭悪い気がするのです。
そういえば、バッドレリジョンのヴォーカルのグレッグさんが「教養のない抵抗なんて戯言に過ぎない」みたいなこと言ってたな。

悪魔崇拝なんてただのカルト宗教に過ぎないし、それをテーマにバンド活動するなんて、金田一少年の作者が自分の漫画の主人公に幸福の科学のバッジをつけたのと同じような状況ではないでしょうか?
さらに悪魔崇拝ってイメージだけで心酔してる人が多そうじゃないですか?
なんか人生のバックボーンにするには脆弱すぎるような気がします。


しかし、20世紀の悪魔崇拝はデスメタルで行われている反キリスト教・とにかくネガティブなものへの執着のものだけではないようです。
それがアントン・サンダー・ラヴェイの提唱した悪魔崇拝です。

彼の崇拝する悪魔はいわゆる聖書に書かれている悪魔とは全く別の物なのです。
彼の「悪魔聖書」には、9つの声明文があります。
これを読めば、彼の大まかな価値観が理解できるはずです。

1.悪魔は節制ではなく放逸を好む。
2.悪魔は幻想ではなく実存である。
3.悪魔は偽善に満ちた自己欺瞞ではなく、優れた叡智である。
4.悪魔は敵を愛するような不合理なことをして愛を浪費しない。愛するに値する者のみに恩恵をもたらす。
5.悪魔は「右の頬をうたれたなら左の頬も向けよ」などと不合理な要求はしない。復讐を要求する。
6.悪魔は責任を負うべきものに対して責任を持つ。
7.悪魔は野獣のごとき人間である。それは、現実にいる動物よりも賢く、時には凶暴になる。高度に発達した精神と知性のために、恐ろしい獣となる。
8.悪魔は、いわゆる「罪」といわれるものを認める。なぜなら、それらの多くは肉体的・精神的な欲求を満たしてくれるものだからである。
9.悪魔はキリスト教においてさえ、人類の親友であった。彼は太古の昔から、ずっとそうであった。

また、これに対して、ラヴェイは悪魔崇拝者が避けるべき「罪」についても言及しています。
これも9つあり、愚鈍、知ったかぶり、唯我主義、自己欺瞞、集団への同調、見通しの欠如、過去の権威の忘却、非生産的な自尊心、美意識の欠如である、とあります。

さらに、こうした考え方に基き、彼は11から成る悪魔崇拝者が守るべき道徳を挙げています。

1.人から求められない限り、自分の意見を口にするな。
2.聞きたがる人以外には、自分の悩みについて話すな。
3.郷に入らば、郷に従え。さもなくば、その郷から出てゆけ。
4.あなたの郷に入って来たのに、あなたに敬意を示さない客は、遠慮なくぶちのめせ。
5.相手の同意の無いセックスをしてはいけない。
6.自分の物でもない物を奪ってはいけない。さもないと、奪われた人は悲鳴をあげ、助けを求める(そして、結果的にあなたが損をすることになる)。
7.呪術を行って効果があったら、素直にそれを信じること(それが科学的かどうかなど、どうでもよろしい、人間には幻想が必要なのだ)。
8.自分の利益と関係ないものに、文句をつけるな。
9.小さな子供を傷つけてはいけない。
10.人間以外の動物を傷つけてはいけない。ただし、食用にしたり、自分の身を守る等、必用な場合は許される。
11.公共の場で他人に迷惑をかけてはならない。また、迷惑を受けたら注意せよ、聞かないようなら、ぶちのめせ。


どうでしょう?
こんなご時世だし、けっこう納得しちゃった人いるんじゃないでしょうか?
僕は相当きましたよw
特に呪術に関しての下りは感動すら覚えました。
この方、エンターテイメントと自己陶酔の重要さを分かってらっしゃる。
ちょっとニーチェっぽくも感じました。
ただし、この思想に従って行動するといつか地球環境の問題とぶつかってしまう気もしますが、妄信的に反キリスト教を掲げている思想よりは合理的で生産的なものであることは間違いないと思います。

しかし、曲解した輩がカルトな事件を起こしたりして(チャールズ・マンソンとかね)、彼の主張は大部分が正確に世に伝わっていないのが現状です。
実際、僕もこれまで悪魔崇拝にこんな意味合いがあるなんて知らないで、イメージだけで把握したつもりでいました。
ブラックメタルの悪魔崇拝には余り価値を見出せないし、幼児性愛や生贄を伴う悪魔崇拝は当然論外、でもラヴェイの悪魔崇拝は・・・けっこう俺いけるかもしれない。

サタニスト?俺サタニスト??wwww




デスメタルの話から大分脱線してしまいましたが、着いて頂けたでしょうか?
今回ラヴェイのことについてこちらのページから学ばせて貰い、文章も引用させていただきました。
僕は大事なところを省いてしまっているので、ラヴェイについてしっかり知りたい人は是非覗いてみることをおすすめします。


さぁ、皆さんそろそろデス声の練習を始めましょうか。

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2 コメント

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これは全く (MJ)
2006-08-20 03:41:14
共感だ。

俺もサタニストになろう。
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サタンブロス か。 (ショ)
2006-08-20 17:55:53
思うんだが、ラヴェイは若い頃からショウビズの世界にいたから人を魅了することに関しては卓越しているんだろうな。

この思想にしても言ってみればキャッチーなんだよ。

だから学のない俺たちでも惹きつけられるんだろうな。



自分の主義を表明するということは味方と同じだけ敵を作ると思うといいよ。
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