
カリウムは原子番号19でありまして周期表の場所は4段めのいちばん左、1族。ナトリウムの下にあります。性質の傾向としてやはりナトリウムに似ているところがあってこの元素もなかなか多彩です。
カリウムには重要な栄養素のひとつという側面がまずありますね。窒素・リン酸・カリなどというと植物の三大栄養素ですが、人間にとってもカリウムは大切なミネラルです。やはりナトリウムとの関係があって、体内のナトリウムの代謝を促す。高血圧を予防したりする働きもあるわけです。年を取ったり病気になったりして腎臓の機能が衰えていると、逆に過剰摂取による障害が現れたりするのですが、基本的には不足による障害の方が深刻。偏った食生活をしていたりするとわりとすぐ欠乏症になってしまいます。だから、カリウム欠乏症は若くて貧乏な独身男性にも多い。とあえて申しますのも今をさること10年ほど前、知り合いのイラストレーターがこれになって入院したことがあるからなんですね。私が直接の発見者ではありませんでしたが、お友達がその人と連絡が取れなくなったんでようすを見に行ったらコタツの中で体が固まって動けなくなっていたということで、運動機能に障害をきたすんですねカリウム不足は。幸いなことに彼はしばらく入院しただけで済みましたが、その際に先生にいわれたのがバナナやリンゴを食べろということだったそうです。とくにバナナはカリウム的なコストパフォーマンスに非常に優れるそうでありまして、とりあえず朝昼晩と食べていればまあ大丈夫だそうですよ。今は値段も安くてよかったですね。バナナ。栄養的には熱にも強いカリウムですが、バナナだったらそのまま食べられるんで、そういった意味でもまともな食事をしないで酒ばっか飲んでるろくでもない人にはお勧めだそうです。
昨年の原発事故以降は放射性物質がなにかと話題になっておりますが、食物中の放射性物質として、存在的に一番多いのがカリウム40。でも、こういう情報だけをどっかで仕入れてそのことだけで子どもにバナナを食べさせないというおうちの方もいるそうで、一番悪いのは原発事故を起こした犯人というのを別にするとまことにお気の毒なことです。放射能がたくさんあると言っても自然放射線中の割合でありますので微量なんだといわれてもわからない人にはわからない。物理学的な半減期は12億年ですが生物学的には半減期約30日なので、毎日バナナを山ほど食べてもうんこおしっこで絶えず排出されるので体内被ばく量は変わらないんですね。ま、バナナもリンゴもOKということでよろしくお願いします。